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雑文

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脈絡なく書き散らかした記事置き場です。
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記事一覧

税金と公共サービスはごく特殊なサブスク

税金と公共サービスはごく特殊なサブスク

いわゆる「サブスク」(サブスクリプションサービス)と言うと、一定の期間ごとに代金を支払って商品やサービスを受け取る仕組みを指す。Netflixみたいなサービスを想像してもらえればいい。

最近、税金や公共サービスも一種のサブスクだとみなすと、理解しやすいと思うようになった。税金という名の料金を定期的に払って、各種の公共サービスを受ける。これだけ見れば、ごくシンプルなサブスクである。

ただし、公共

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選挙むずかしすぎる

選挙むずかしすぎる

成人してから何度か選挙に行っているけれど、選挙があまりにもむずかしい…と感じることが多いのでまとめておく。

選挙が難しく感じる理由整理された情報が少ない

候補者それぞれがどんな人柄で、どんな経歴で、バックにどんな団体がいて、政策に対してどういう考え方を持っていて…というもろもろを見ないと誰に投票するか判断ができない。

しかしそうした情報は、自分でよくよく調べないとなかなか分からない。待ってい

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2年住んだ西荻窪についてつらつらと

2年住んだ西荻窪についてつらつらと

中央線の西荻窪に住んでいた。あまり深く考えず、職場へのアクセスの良さと家賃の手頃さで選んだんだけど、住んでみて過去いち好きな街になった。

建物が(東京23区にしては)低めで、スタバのような小洒落たチェーン店はなくても、個人経営の雰囲気のよいお店がたくさんあった。商店街を中心にギャラリーなども多くて、全体的に街がビジネス臭くない感じが良かった。

駅が高架で、高架下にたくさんお店があり、車道が狭く

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「エサにする」発想

「エサにする」発想

なにか伝えたいものがあるときに、その本筋をいきなり押し付けるのではなく、まず相手に興味を持ってもらい、その道に入ってもらうための釣り餌を与えるアプローチがある。

たとえば映画「スターウォーズ」では、宇宙船のドンパチやライトセーバーのチャンバラが派手に行われる。いっぽうで監督のジョージ・ルーカスがこの作品で本当に描きたかったのは「アナキン・スカイウォーカーの贖罪の物語」だったという。ここでは、アナ

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美辞麗句よりも、実感のこもった言葉がインパクトを持つ

美辞麗句よりも、実感のこもった言葉がインパクトを持つ

人に聞いたことの99%は忘れているけど、残りの1%の中で思い出したことがあるので書く。

高校の卒業式のことである。自分の通っていた高校には普通科と定時制があって、自分は普通科で日中に授業を受けていた。定時制の子たちは、昼間は働いて、夜に授業を受けに来ていた。

卒業式ではまず、普通科の卒業生の代表があいさつをした。具体的な文言は覚えてないけど、時候の挨拶から入って、高校時代の思い出とか関係者への

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多様で複雑な人間の一面だけを切り取って提示するSNS

多様で複雑な人間の一面だけを切り取って提示するSNS

自分はTwitterのアカウントを複数持っていて、用途ごとに使い分けている。複数アカウントを運用するなかで気づいたことがあるので記事を書くことにした。端的に言ってしまうと、人間はごく複雑で多様な存在だけれど、SNSはそのごく限られた一面だけを映し出している、という話である。

大前提:人間は複雑で多様な存在人間は複雑で多様で、常に変化し続けている。

たとえば同じ人間でも、自分の母ちゃんに対する人

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その成功譚に再現性はあるか

その成功譚に再現性はあるか

書店を歩くと、多くの成功譚に出くわす。「私はこうして成功しました」といった類の本だ。この手の本は多くのジャンルに存在する。

本に限らない。現代のインフルエンサーたちは己の成功の秘訣について自信たっぷりに語り、数字を稼ぐ。

結論から言ってしまうと、この手の話は眉に唾をつけて聞くべきだと思っている。

何をもって成功というかの定義は難しいけれど、とりあえず「成功譚を語っている人」というくらいの適当

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競馬はなぜ面白いのか問題

競馬はなぜ面白いのか問題

先日、友人と初めて競馬なるものを見に行った。これが大層面白くて、競馬場で理性を投げ捨てた感じで観戦してしまった。

数日して冷静になって「競馬の何が人を熱中させるんだろう?」と不思議になったので、調べた。せっかくなので記事にまとめておく。

人を競馬に熱中させる要素たち・お金が稼げる

これはもっともシンプルで強い動機。「5000兆円欲しい」なんて戯言があるけど、お金をもらえればほとんどの人は良い

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転職したことで気づいた、前職の前時代的な慣習について

転職したことで気づいた、前職の前時代的な慣習について

数年前まで自分が勤めていた前職は、良くも悪くも昭和の匂いを色濃く残した職場だった。良く言えば古き良き企業、悪く言えば旧態依然とした企業。

その後、転職したことで「前職のあの文化はちょっと前時代的だったんじゃないか?」と考えられるようになったことがいくつかあったので、記憶の残っているうちに書いておく。

前職での慣習たち断片的だけれど書いていく。

・非正規雇用の女性たち

お茶くみとか電話の取次

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ローソンバイトの人間模様

ローソンバイトの人間模様

学生時代に、ローソンでバイトをしていた。特に劇的な事件はなかったけど、バイトでの人間模様やそこから得た気づきなどなど、覚えているうちに書いておく。

前置き・某政令指定都市の街なかの、オフィスビルの一階にあるローソンだった
・夜勤もやっていた

ローソンの人間模様断片的ですが書いていきます。

二枚目の先輩

20代後半くらいで、なんかの俳優になれそうなくらい顔が良い先輩バイトがいた。何かにつけ要

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コロナ禍の2年間でやったことをまとめる

現在進行系の疫病騒ぎが世に広まってから2年ほど経つ。この2年間、外出して人に会うことが極端に減り、季節感を感じることも少なく、毎日の生活がどうにも平板でのっぺりしてしまっているように感じる。

ややもすれば、コロナを言い訳に何もしなかった怠惰で無価値な2年間だったように思えてしまう。良い節目なので、この2年間でやったことを振り返っておきたい。この記事は、過去を有意義なものとして(半ば無理やりにでも

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ハイコンテクストな会話

ハイコンテクストな会話

最近、「ハイコンテクスト」という概念を知った。コミュニケーションや意思疎通を図るときに、前提となる文脈(言語や価値観、考え方、暗黙の了解)が非常に近い状態のことを言うそうだ。

この概念から、前の職場での会話を連想した。その職場では、上司がにこにこしながら、自分に向かって「おうshikadaくん、なんかのど渇いたな」と言うことがしばしばあった。これは、言葉の字義通りに受け取れば、水分の補給が不足し

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Jリーグのサッカーチームと一緒の寮に住んでいた話

Jリーグのサッカーチームと一緒の寮に住んでいた話

社会人になりたての頃、某プロサッカー選手たちと一緒の寮に入っていたことがありました。自分はサッカー業界にまったく関係ない普通のサラリーマンで、その寮に入ったのは偶然の産物です。

再現性のない話だと思いますが、体験した人が少なそうな話題でもあるので、どんな寮生活だったのか、記事に書いてみます。

※この記事には以下の内容は含まれていません
・サッカー選手との心温まる交流
(生活リズムが違うことも

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選択肢の少なさが集中をもたらす

選択肢の少なさが集中をもたらす

在宅勤務と外出自粛が続いて、自宅で過ごす時間が以前よりもかなり長くなりました。最近、自宅にいる自分がどうにも集中を欠いた散漫な状態な気がして、その原因はなんだろう?と考えました。

一つ思いついた原因は、「自宅は選択肢が多すぎる環境だから」というものです。自宅は、他の場所に比べて自由度が高く、自分がやりたいなーと考えたことをすぐできる場所です。PCやスマホをいじる、寝る、筋トレする、料理をする、風

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