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「エサにする」発想

なにか伝えたいものがあるときに、その本筋をいきなり押し付けるのではなく、まず相手に興味を持ってもらい、その道に入ってもらうための釣り餌を与えるアプローチがある。

たとえば映画「スターウォーズ」では、宇宙船のドンパチやライトセーバーのチャンバラが派手に行われる。いっぽうで監督のジョージ・ルーカスがこの作品で本当に描きたかったのは「アナキン・スカイウォーカーの贖罪の物語」だったという。ここでは、アナキンの贖罪が本筋で、ドンパチやチャンバラは本筋に興味を持ってもらうためのエサと考えることができる。

※スター・ウォーズのアクション全般は素晴らしくて、宇宙船やライトセーバーの戦いがつまらんおまけだとか言うつもりは決してないです

もう一つ例をあげると、自分は高校まで少林寺拳法を習っていた。少林寺拳法では、突いたり蹴ったり、相手を投げ飛ばしたりといった拳法を練習する。いっぽうで、少林寺拳法の開祖(創始者)いわく、拳法は人を集めるエサに過ぎず、修養の道、青少年育成が本筋なのだと言う。

そう言われて思い返すと、少林寺拳法の昇段試験には必ず学科があって、少林寺拳法の理念とか、目指すものを勉強したうえで作文させられた。中高生のころは拳法が面白くてやっていたので「なんでこんな眠たい学科をやらなきゃなんねぇのか」と思わないでもなかったけど、いまなら学科の必要性がわかる気がする。

こんな感じで、あらゆるコンテンツがこうというわけじゃないけど、「興味を持ってもらうためのエサ」と「本筋」の2つがあることに気づくと、ものの見方が少し変わるように思う。



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