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ローソンバイトの人間模様

学生時代に、ローソンでバイトをしていた。特に劇的な事件はなかったけど、バイトでの人間模様やそこから得た気づきなどなど、覚えているうちに書いておく。

前置き

・某政令指定都市の街なかの、オフィスビルの一階にあるローソンだった
・夜勤もやっていた

ローソンの人間模様

断片的ですが書いていきます。

二枚目の先輩

20代後半くらいで、なんかの俳優になれそうなくらい顔が良い先輩バイトがいた。何かにつけ要領がいい先輩だった。

一緒に夜勤に入ると、誰も客がいない深夜の時間帯にその先輩が間違えてコーヒーを2人分淹れてくれることが良くあった。「間違えてコーヒー作っちまった、一服しようや」と声をかけられると、自分も「間違えたんならしょうがないっすね~」と調子をあわせて、仕事をほったらかして、コーヒー片手に雑談していた。平たく言えばサボりである。

そんな感じで夜の間はまったり仕事しているんだけれど、朝になって店長が店に来る時間帯になると、先輩は残っていた(残していた)仕事をテキパキと片付けはじめる。夜間帯の働きぶりを知らない店長は、その様子だけを見て「二枚目くんは仕事熱心だ」なんて評価していた。

この先輩からは、仕事の過程も大事だけど仕事の見せ方も大事ってことと、みんながみんな、常時フルパワーで働いてるわけじゃないんだなーと気付かされた。

いがみ合う先輩バイトたち

先輩バイトたちの仲が悪かった。前述した二枚目さんと、小太りの先輩が特にいがみ合っていた。

争いの火種になっていたのは、飲み物を補充する仕事である。飲み物の保管庫に入って飲み物を棚に補充するんだけど、この保管庫が飲み物を冷やすために、めちゃくちゃ寒いのだ。自分がこの仕事をやるときは上着を羽織っていた。

この仕事について、二枚目さんが小太りさんに対して「君は俺より脂肪があって寒さに強いだろうからやってくれよ」と言うので毎回喧嘩になっていた。今思うと失礼すぎる。小太り先輩は、一発くらい殴っても良かったんじゃないかと思う。

やたらとシフトを入れさせたがる店長

人手不足だったのか、店長はやたらとシフトを入れさせたがった。まずバイトの面接を受けに行ったときの第一声が「週に何日入れる?」だった。他に聞くことないのかよと思った。その後も、「帰省するの?お金いるでしょ。シフト増やしたら?」とか、なんだかんだと理由をつけてシフトを増やさせようとしてきた。

Twitterのある時代だったら「シフト入れろbot」とあだ名をつけていたに違いない。素直に「人が足りないからシフト入ってもらえないか」とお願いすればいいものを。

もっとも、適当な理由をつけて断れば「そう?しょうがないね…」と引き下がったので、ブラックバイトというわけではなかった。昨今では、学生の弱みにつけこんでシフトを強要する悪質なバイトがあるらしい。

余談だけど、新卒で入った職場の上司は「忙しいけど、今月乗り越えれば楽になるから」というのを毎月言っていた(忙しさが解消されることはついになかった)。上司というのは、建前を使わざるを得ない場面が往々にしてあるのかもしれない。

お客さんたち

オフィスビルの社員たち

オフィスビルの1階に入っているローソンだったので、お客の大半はビルに出勤する社員たちだった。朝コーヒーを、昼に弁当を、おやつ時にお菓子やタバコを、夜に酒とつまみを買っていくような人たち。基本的に紳士的な人たちで、嫌な気分にさせられることはほとんどなかった。

繁華街のコンビニのバイトに入ると酔っぱらいの相手をさせられるらしいから、それに比べるとかなり平和な職場だったんじゃないかと思う。もっとも、そのほうが変な人に対する耐性はついただろうけれど。

Mr.ストゼロ

定期的にやってきて、現代の「飲む福祉」と言われるストロングゼロをしこたま買い込んでいくお客がいた。ある日を境にぱったり来なくなったので、アルコール中毒で倒れたんじゃないか、などと店員の間で噂になっていた。

余談だけど「ストゼロ文学」というジャンルが作られるくらい、ストロングゼロは現代の世相を反映した罪な酒だと思っている。

世間話ばあさん

客が少ない昼下がりにちょくちょく来て、ゆっくり店内を回る婆さんがいた。けっこうな品数の入ったかごをレジにおいて店長を呼び、店長がレジを打つ間にさんざん世間話をする。店長はレジ打ちが終わるまで愛想よくつきあい、その後はいつもレジ袋を持って入り口まで送っていき「はい、重いから気をつけて」と渡す。婆さんは「いつもどうも」と言って帰っていく。

これを見てて、品物の売買だけが小売店の役割ではないんだな、と思えた。

まとめ

あんまり実のあることは書けなかったですが、たまにはこういう記事も良いかなと。また思い出したことがあったら書きます。

最後までお読み頂きありがとうございました!