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コロナ患者とその家族の現実⑨(最終回)
11月から書き始めたこのシリーズも、いよいよ最終回となります。
妻は8日間の入院となりました。
その期間は、僕にとってじわじわと追い詰められるような不安との戦いとなりました。
不安の正体は、「自分も感染していることへの恐怖」これに尽きます。
患者の家族は、症状の傾向や対策を必死に調べて、少しでも自分にできることがないかと動きます。
つまり、コロナに関する知識が増えていきます。
家族が苦
コロナ患者とその家族の現実⑧(8/19〜入院)
妻は無事に入院することができた。毎日東京は5000人近い感染者が続く中で、奇跡だった。
でも1つ、それに至るまでに伏線があったように思う。
前日の救急隊の方が引き揚げる直前、妻が「お腹が張っている」と言ったのだ。
そのときの隊員の人たちの心配と、声かけと、対応には本当に感謝してもしたりないくらいだ。
たくさんの病院に打診をして、受け入れ可能かどうかを確認してくれた。
結果そのときには病院は見
コロナ患者とその家族の現実⑦(8/18予想しない結末)
前回の続きから書いていきます。
この8月18日はこの恐ろしい現実から転機を迎えることになります。
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夜中の3時に妻が呼吸困難に陥り、救急車を呼ぶことになった。妻は呼吸が早く唇に生気がない。
酸素濃度は88。
激しい咳は止まらない。
呼吸の苦しさに加えて、妊娠8ヶ月の大きなお腹を見ると、気が狂いそうになった。
10分後、救急隊が到着。
2名の隊員のうち
コロナ患者とその家族の現実⑥(8/17容体急変)
前回の8月16日は、僕がPCR検査を受けたことと、妻の症状が悪化してきていることについて書きました。翌日の17日は、この日は今までの僕の人生の中で最も辛い日になります。
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この日、僕の検査結果の連絡は妻の時と同じように夕方連絡が来ると言うことだった。
それまでの僕の心境はこんな感じだった。
「いっそのこと自分も陽性であってほしい」
妻が高熱と咳に苦し
コロナ患者とその家族の現実⑤(8/16僕のPCR検査を実施)
前回の続きから書いていきます。
妻の咳、発熱の症状がひどくなり、とてつもなく長い夜がようやく明けた8月16日。僕はほとんど寝ていなかった。
容態が悪化する妻の様子と、襲ってくる不安との闘いにもうすでに心も体もボロボロで、ろくに食事もとることができない。夜中から起きていたはずだが、何をして過ごしていたのかも覚えていない。
ようやく8時になり、妻がPCR検査を受けた診療の電話受付時間となった。す
コロナ患者とその家族の現実④(8/15保健所とのやり取り)
前回の続きから書いていきます。
陽性判定を受けた翌日の朝のこと。僕は不安と妻の咳によってほとんど眠ることができなかった。
予想した通り、保健所から電話がかかってくることはなかった。
このとき医療はひっ迫していて、入院したくてもできない状況になっているのは知っていた。
とにかく保健所に伝えないことには何も始まらない。
この日は日曜日。通常の窓口は閉まっている。しかし翌日まで待っているなんてで
コロナ患者とその家族の現実③(8/14PCR陽性判定)
この日の朝、いったん熱は下がり、落ち着いた様子で起きてきた妻。やはり鼻詰まりと倦怠感はあるようでしんどそうにしていた。
でも昨日、診察で言われた「陽性の可能性は低いでしょう」の言葉に少し安心しているのか、2人ともそこまでの緊迫感はない。
とにかく、陰性の確認ができたら早く薬をもらって治すだけ。
そう思っていた。
お昼を食べた後、妻はパソコンで仕事を始めた。
「そのくらいの元気はあるんだな
コロナ患者とその家族の現実②(8/13PCR検査)
朝、僕が目を覚ますと妻も目を覚ましていた。
熱は37℃代に下がっており、平熱ではないがとりあえず一安心。
しかし、食欲はないという。
僕が軽くそうめんなどを茹でて、一応は食べた。
「やっぱり、味は感じるなぁ。」それを聞いてさらに安心。
しかし、昨日と比べて違った症状があった。
それは鼻づまり。明らかに鼻声になっている。
のどの外側も痛いらしい。
典型的な風邪の症状だ。
コロナは風邪
【note投稿を再開します】コロナ患者とその家族の現実①(8/12発熱)
8月15日以来の投稿となります。この日以来、突然投稿をストップした理由についてお伝えしたいと思います。
僕は妻と2人で暮らしていますが、妻がコロナウイルスに感染してしまったのです。時期は8月の中旬で、第5派の真っただ中。医療崩壊が目に見え始めた頃でした。
僕は妻が発熱した時無症状でしたが、一緒に暮らしているので濃厚接触者ということになります。したがって自宅待機となり、仕事にも行けなくなりました