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何度も読み返したい素敵な文章の数々 vol.6

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2018年1月の記事一覧

小手先のデザイン

小手先のデザイン

穴が空いたり、小さなシミができてしまった衣類の補修に、ダーニングという技術がある。ダーニングマッシュルームとよばれるキノコ状のツールを使って、毛糸や刺繍糸で穴を補修するものだ。

ようするに "かけはぎ" なのだけど、ダーニングには " 装飾ダーニング " と呼ばれる、あえて目立つ色の糸を使って繕うことで、補修跡をワンポイント刺繍のようなアクセントに生まれ変わらせるものがある。
裁縫が得意でなくて

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自分がクソほどムカつくので、本を読むことにしました。

 これまで僕に『三浦は本を読むと良いよ』と言ってくださった方々、すみませんでした。いつも(そうなんだろうなぁ 読まなきゃなぁ)とは思いつつも、心のどこかで(いやぁ、別に読まなくてもなんとかなるっしょ)と思っていました。本当にすみません。ありがたいお言葉を無下にしてしまって。

 もう、書くことがどんどん見つからなくなってしまい、デクレッシェンドです。じわじわと自分の首が締まっていくのを、底抜けの怠

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書けないときほど部屋はきれいになり、溜まった録画が減る

書けないときほど部屋はきれいになり、溜まった録画が減る

お正月明けに手がけた文章は、思いのほか難産だった。年末から続いている仕事で、締切はもとから年明けに設定していたので遅れてはいない。でも設定した当初は「年末か、年明けすぐには仕上げて余裕を持とう」という目標だったのに、全然達成できないまま締切直前を迎えた。

難産のタイプにもいろいろある。今回は材料がそろっていてあとは書くだけなのに、書くまでの時間がかかってしまった。いわゆる「腰が重い」というやつだ

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3、4、5月がヒマです。仕事が欲しいです。

切実です。

昨年末にひとつ仕事を辞めたので、ガクンと収入が落ちてスタートした2018年。

山野、仕事辞めます!
https://note.mu/yamanononote/n/nb279c0c25e16

見切り発車で辞めたので、次の仕事のアテもなく、とりあえず今日まできました。

1月は年明け早々から舞台がはじまり、それが終わったら福島でWSと、かなり楽しくスタートしたわけですが、今月の後半は

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満たされすぎて困っていた、と思っていた

満たされすぎて困っていた、と思っていた

私はひとりっこだ。
親がそこそこの年齢になってから産まれたからなのか、ただただ中途半端な成金だったからなのか、はたまた私自身がカワイイからなのか(すみません)、私はけっこう甘やかされて育った気がする。

小学校に入った頃から不足なくお小遣いを貰っていたし、習い事もやりたいと言ったこと全部しっかりやったし、そのために引っ越しまでしたりしたし、物心ついた頃から遠慮しいだった私がひとたび「あれがほしい」

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場のホスピタリティを担保するのは、“暇人”の存在。|がくげいラボvol.4「“CREATIVE LOCALなライプツィヒ”で今起こっていること」大谷悠さん|【イベントレポート】

場のホスピタリティを担保するのは、“暇人”の存在。|がくげいラボvol.4「“CREATIVE LOCALなライプツィヒ”で今起こっていること」大谷悠さん|【イベントレポート】

1月20日(土)に開催したがくげいラボvol.4。テーマは「“CREATIVE LOCALなライプツィヒ”で今起こっていること」。

学芸社屋改修レポート#2 でもちょろっと触れたのですが、10月の夏休みにオランダ・ドイツを巡ってきた岩切が、ドイツでお世話になった大谷悠さんをお呼びしました。

定員を超えるたくさんの皆さんにご参加いただきました。

現地で大谷さんが連れて行ってくれたのは、アムステ

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Quick and Dirty

Quick and Dirty

物書きになる前に勤めていた会社で「Quick and Dirty」という考え方を教え込まれました。
一旦仕事に取りかかったら、なるべく早い段階で、大雑把でいいから「形にしたもの」を人に提示する。そうすれば問題点や改善点を素早く指摘してもらえて、「やり直し」の時間が短縮できるので合理的。
「丁寧にきちんと仕上げること」にこだわって一人でコツコツ作った挙句、後から根本的な問題点を指摘され、一からやり直

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プライバシーと空間の変容

プライバシーと空間の変容

日常の生活のなかでの体験を今よりすこし良くしようとすることは、同時に何かこれまでの常識的な生活のあり方を変えるということでもある。この必ずしも受け入れやすくはない変化を受容しなければ、良い方向への変化も受容することはできない。
いまで言えば、仮想通貨に関することでも、モバイルでの個人間取引に関しても、はたまた音声UIに関しても、何か新しいメリットを受容しようとすれば、これまで当たり前に思ってきたこ

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抽象のことばから具体のことばへ

抽象のことばから具体のことばへ

正月が明けた年始の、いつだったかの話。

NHKのBSで『奇跡のレッスン』という番組を再放送していた。その分野のトップコーチたちが中学生や高校生に教えをほどこし、彼らが変化していくさまを追っていく、というドキュメンタリー番組だ。ぼくが観たのはラグビー元日本代表監督、エディー・ジョーンズさんの回。現イングランド代表監督でもあるエディーさんは文字どおりに世界を代表する名将だし、昨年縁あってぼくは彼にイ

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可愛がられなかったけど、大した問題ではなかった

可愛がられなかったけど、大した問題ではなかった

家族の面倒くささを存分に味わって家に帰ってきた。
七泊八日の里帰り。 子供が小さかった頃は2週間くらいは帰っていたから、これでもだいぶ短くなった。イタリアンが続いて胃が重い。

大学に行ったり仕事を始めたばかりの頃。自分より得をしてるように人ばかりが目に入った。有名人が何歳で何をしたみたいな本を読んで悶々としていたのも、多分この時期。 嫉妬ですよ、奥さん、嫉妬。

働き始めたら女子力とか気配りみた

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