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神話論理3周目

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「かぐや姫」で、二辺を離れるでもなく離れないでもなく -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(60_『神話論理3 食卓作法の起源』-11)

「かぐや姫」で、二辺を離れるでもなく離れないでもなく -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(60_『神話論理3 食卓作法の起源』-11)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を”創造的”に濫読する試みの第60回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができますが、これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。

前々回、前回と続けて「かぐや姫」が主題となる。

今読んでいるクロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理3 食卓作法の起源』は、南米の神話が分析対象となっており、日本昔話「かぐや

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籠と縄 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(54_『神話論理3 食卓作法の起源』-5)

籠と縄 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(54_『神話論理3 食卓作法の起源』-5)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を”創造的”に濫読する試みの第54回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。
これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。

すでにある実体を組み合わせるのではなく『神話論理3 食卓作法の起源』の冒頭、レヴィ=ストロース氏は次のように、同書の主題を示している。

空間的な対立と、時間的な対立。

今回は

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蛙が飛び込むと、天地が開闢する -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(33_『神話論理2 蜜から灰へ』-7「カエルの祝宴」)

蛙が飛び込むと、天地が開闢する -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(33_『神話論理2 蜜から灰へ』-7「カエルの祝宴」)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第33回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。

この一連の記事では、レヴィ=ストロース氏の神話論理を”創造的に誤読”しながら次のようなことを考えている。則ち、神話的思考(野生の思考)とは、Δ1とΔ2の対

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GPTの"P"にマンダラ状の確率分布を描くβ脈動を組み込む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(32_『神話論理2 蜜から灰へ』-6)

GPTの"P"にマンダラ状の確率分布を描くβ脈動を組み込む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(32_『神話論理2 蜜から灰へ』-6)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第32回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。

この一連の記事では、レヴィ=ストロース氏の神話論理を”創造的に誤読”しながら次のようなことを考えている。則ち、神話的思考(野生の思考)とは、Δ1とΔ2の対

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”GPT”の向こう側/目に見え耳に聞こえる言語の壁に穿孔するキツツキのリズム -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(30_『神話論理2 蜜から灰へ』-4)

”GPT”の向こう側/目に見え耳に聞こえる言語の壁に穿孔するキツツキのリズム -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(30_『神話論理2 蜜から灰へ』-4)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第30回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

最新の記事ほど濫読が激しさを増すので、これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。

この一連の記事では、レヴィ=ストロース氏の神話論理を”創造的に誤読”しながら次のようなことを考えている。則ち、神話的

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βスイカで主客未分の阿頼耶識に飛び込む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(29_『神話論理2 蜜から灰へ』-3)

βスイカで主客未分の阿頼耶識に飛び込む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(29_『神話論理2 蜜から灰へ』-3)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第29回目です。前回の記事はこちら↓です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみいただけます。

βスイカ突然ですが、スイカは、β化するのにとても適したΔ項である。

・・・

βとは?
Δとは何か?

という話については下記の記事

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食べられる/そのままでは食べられ無い/食べられ無い -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(28_『神話論理2 蜜から灰へ』-2)

食べられる/そのままでは食べられ無い/食べられ無い -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(28_『神話論理2 蜜から灰へ』-2)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第28回目です。前回の記事はこちら↓です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?!?)いただけると思います。

『神話論理2 蜜から灰へ』の第一部「乾いたものと湿ったもの」のはじめ、「蜂蜜とタバコの対話」を読んでみよう。

今回

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『神話論理1 生のものと火を通したもの』の最後のページを読む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(26)

『神話論理1 生のものと火を通したもの』の最後のページを読む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(26)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第26回目です。前回の記事はこちら↓です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?!)いただけると思います。

ついに!

今回の記事で『神話論理1 生のものと火を通したもの』を読み終わります。

もちろんシームレスに『神話論理2

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hyper-β土鍋で空中浮遊?! 対にした瞬間に「意味」が出現する -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(25)

hyper-β土鍋で空中浮遊?! 対にした瞬間に「意味」が出現する -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(25)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第25回目です。

前回の記事はこちら↓です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。
もちろん、これまでの記事を読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?!)いただけるようになっているのではないかと思います。

鳥たち/羽の色が多様であることの起源『神話論理1 生のものと火を通したもの』4

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清水高志氏の『空海論/仏教論』に導かれつつレヴィ=ストロースの『神話論理』を読む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(24)

清水高志氏の『空海論/仏教論』に導かれつつレヴィ=ストロースの『神話論理』を読む -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(24)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第24回目です。

前回の記事はこちら↓です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができますが、これまでの記事を続けて読まなくても、今回だけでもお楽しみ(?)いただけます。

さて今回は、クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』に入る前に、清水高志氏の新著『空海論/仏教論』を紐解いてみようと

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猿-人間-獲物-嘘-カエル-煤-毒-魚/経験的事物の対立関係を裏返して記述される存在分節の論理 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(23)

猿-人間-獲物-嘘-カエル-煤-毒-魚/経験的事物の対立関係を裏返して記述される存在分節の論理 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(23)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第23回目です。前回までの記事を読まなくてもだいじょうぶ。今回だけでもお楽しみいただけます!

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまで読んできた『神話論理1 生のものと火を通したもの』もいよいよクライマックス! といっても、途切れることなく『神話論理2 蜜から灰へ』と続き、読み

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hyper-Δ項 虹、そして金星 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(22)

hyper-Δ項 虹、そして金星 -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(22)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第22回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

前回の記事では、図1に示す八項関係においてΔのうちのどれかひとつが空っぽの「抜けた穴」になった場合、そこにしばしば「プレヤデス星団」という項が充当されるという話を検討した。

なぜ唐突に「プレヤデス」なのか?

それはプレヤデス

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hyper-Δ項プレヤデス -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(21)

hyper-Δ項プレヤデス -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(21)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第21回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

前回の記事では、ワニの背に乗って水界を渡ろうとする主人公が、言葉のトラブルでワニに追われるはめになり、追いつかれてはやり過ごしまた追いつかれてはやり過ごす、追う者と追われる者が分離と結合を繰り返す、という因幡の白兎風の神話を取り

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川を渡ること・言葉を交わすこと/騙す言葉〜因幡の白兎  -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(20)

川を渡ること・言葉を交わすこと/騙す言葉〜因幡の白兎  -レヴィ=ストロースの『神話論理』を深層意味論で読む(20)

クロード・レヴィ=ストロース氏の『神話論理』を意味分節理論の観点から”創造的”に濫読する試みの第20回目です。

これまでの記事はこちら↓でまとめて読むことができます。

これまでの記事を読まなくても、今回だけでお楽しみ(?!)いただけるはずです。このシリーズのエッセンスは下記の記事に書いていますので参考にどうぞ。

「構造」は脈動する?!レヴィ=ストロース氏といえば「構造主義」の思潮のきっかけを

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