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【追悼】元同僚・救急医の急逝に思う
また一人、若かりし日にお互いを切磋琢磨した仲間が亡くなった。
それも自分自身で人生のピリオドを打つという形で。
どうしようもない虚無感の中でこの文章を書いている。
彼とは同じ病院に赴任して出会った。共にそろそろ中堅医師として周囲から認められつつあった頃であり、自信と不安が混在する精神状態のまま激務をこなしていた。
彼とは外科医と救急医という立場の違いはあれ、救急診療に全力を注いでいた時代の盟
医師のキャリアアップを考える(卒後15年目くらいから30年目くらいまで)
医師のキャリアアップについて、これまで研修医~卒後5年目くらいまで、そして専攻医~卒後15年目くらいまでの期間について書いてきました。
今回はそれ以降の卒後15年目くらいから30年目くらいまでの医師としてのキャリアアップについて書きたいと思います(まさしく私の世代です)。
既に取得するべき専門医や認定医・資格は取り終え、各施設において指導的な立場であったり、主要メンバーとしての活躍が期待さ
医師のキャリアアップを考える(専攻医~卒後15年目くらいまで)
医師のキャリアアップについて、前回は研修医~卒後5年目くらいまでの期間について書きました。今回は専攻医といわれる時期の後半(卒後5年目前後)から15年目くらいまでの医師としてのキャリアアップの考え方を書きたいと思います。
医師として臨床経験5年目くらいになると、専門とする領域の疾患は一通り経験し、早ければ専門医取得が視野に入ってきます。診療科によっては「一人前」な臨床医として周囲から認めら
【病院で働くということ】・・・Vol.9:つらい時ほど笑顔で
だれでもつらい時、しんどい時はあります。イライラもするし、むかつきます。でも自分の心の中はどうであれ、それを隠して無理矢理にでも笑顔でいる方が結果的に周りも自分自身も気分が良くなることに気がつきました。
これまで私も「先生の元気そうな笑顔につらいときに救われました」と言われたこともあります(自分としては、結構しんどかった時期もありましたけれど)。
病院を受診される患者さんは、こちらの
【病院で働くということ】・・・Vol.8:外科医が苦しむとき
外科医が最も苦しいと感じる時、それは予想外の合併症が起こった時なのではないでしょうか。
想定通りに行かないことは外科医という診療科を選んだ医師は少なからず経験するはずですが、当初の想定以上の患者さんの病状悪化や、患者本人・ご家族からの結果が良くないことに対する叱責は精神的には非常に堪えます。
もちろん治療前には様々なリスクを想定し、患者さんやご家族へその説明も行い、十分理解をしてもらってか