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料理の徒然

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#イタリアのマンマ直伝

私のガストロノミー・ツアーで持ち帰って頂きたいもの。

私のガストロノミー・ツアーで持ち帰って頂きたいもの。

私はイタリア料理家としてガストロミーツアーを組んでいます。

4月のプーリア・ガストロミー・ツアーもいよいよ迫ってきましたね。

参加者の皆様に何を持ち帰って頂きたいか、常に頭の中にある問いです。

突き詰めれば、料理教室や講演や文章でいつも言っていることと変わりませんが、でも、ガストロノミー・ツアーはイタリア現地で生の空気を吸い、本物を食べて、飲んで、全身を浸すわけですし、私ともずっと一緒にいる

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2024年料理家としての抱負:延べ3000人以上に教えてきた料理家が今年挑戦したいこと

2024年料理家としての抱負:延べ3000人以上に教えてきた料理家が今年挑戦したいこと

12月30日、オンライン料理教室「イタリアのマンマ直伝パスタクラス」は、2023年最後のレッスンを終えました。

年の暮れ、毎年恒例の「イタリアンおせち」

90分で6品作るインテンシブな1回。

1品1品に今年1年の総復習を詰めて、楽しくテンポ良く。

シンプルで美味しいイタリア料理の基本は、普段料理にもいかせます。

振り返れば、2023年に行ったレッスンは54回。

まずは、レッスンをご受講

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「お金に余裕があると料理が楽しくなる」この冷酷な説は真だと思いますか?(#料理の文化人類学)

「お金に余裕があると料理が楽しくなる」この冷酷な説は真だと思いますか?(#料理の文化人類学)

※「#料理の文化人類学」
最近、私の興味はマンマ(お母さん)・ノンナ(おばあちゃん)から若者の料理にまで広がり、ボローニャに住む、私と遊ぶような20代30代の子たちに料理を作ってもらっては、「料理の豊かさって結局なんだろう」「どうやったら料理を作る人が増えるだろう」と色々と考えています。

「お金に余裕があると料理が楽しくなる」

皆さんはこの冷酷な説は真だと思いますか?

先日、33歳、カラブリ

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今年最後のレッスンのはじめの言葉。「料理を楽しむこと」

今年最後のレッスンのはじめの言葉。「料理を楽しむこと」

オンライン料理教室「イタリアのマンマ直伝パスタクラス」は今年最後のレッスン「イタリアンおせち2023」を行いました。

毎年大好評のおせちレッスン、1年の集大成として90分で5品作っていく、お祭りレッスンです。

さて、そんなレッスンの始まりに言ったことを文章に残しておきます。
全く同じ風には言っていない&もっと短かったはずですけれど、伝えたかったことなので、覚えている範囲で。

はじめの挨拶

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クックパッド社長岩田さんからの支援を頂いて。私の料理の原点とは

クックパッド社長岩田さんからの支援を頂いて。私の料理の原点とは

なんと、どこで知ったのでしょう、クックパッドの社長の岩田さんからご支援を頂きました。

その金額のおかげもあり、目標200%を達成、劇的なネクストゴール達成でした。

本当にびっくりして、最初は驚きの一言だったのですが、今は頂いた応援の言葉を噛み締めています。

「社長なんだから」と思う方もいるかもしれませんが、そんなはずはありません。
支援を決めるまでには必ず迷った瞬間があるはずで、私がもし同じ

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料理の香り、食卓の家族

料理の香り、食卓の家族

10歳の息子が電話に出た。電話は祖母からのようだ。「こっちは寒くて雨がしとしと降っているけど、家の中はすごく居心地がいいよ」とマテオが遠くで話すのが聞こえた。「ママが料理をしていて、家の中がとても良い香りなんだ。今日は最高だよ」

ある本の中にこんな一節を見つけた。

皆さんは何を感じるだろうか?

私は自分の母に読んでほしいと思った。
自分もマテオと同じように思ったことがあったから。

小さい頃

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