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フランス語を約7年勉強し、渡仏。仏検準1級/DELF B2。 葡萄摘みの仕事や豚のお世…

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フランス語を約7年勉強し、渡仏。仏検準1級/DELF B2。 葡萄摘みの仕事や豚のお世話、チョコレート屋さんで販売の仕事をし、フランス一周し帰国。 甘い物、美味しい物、空、美術館、絵を描くことが大好きです。 現在、フランス人の夫と子供達と日本で生活をしています。

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  • フランスでショコラトリー販売員になる

    フランスのショコラトリーで販売員として働くまでの話や、フランス語、お菓子にまつわる話。その他フランス一周あちこちの地方の話などお届けします。

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自己紹介

はじめまして。mikoです。 パティシエを目指し就職後、先ずは販売研修からと売り場に立ったその日から、訳あって販売の仕事を続けることになり、今に至ります。 当時働い…

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2年前
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フランスでショコラトリー店員になる#15 お客様からクレームを付けられた時

本当は、仕事が始まる前に接客用語を少し勉強しておきたくて、本屋に行って探したのだが、ホテルやレストランの接客用語集はあれど、パティスリーのは見つけることはできな…

miko
2年前
11

フランスでショコラトリー店員になる#14 朝の仕事

フランスのパン屋は、開店時間が早い。 朝食には、焼き立てを食べられる。 私が働いていたショコラトリーでは、ヴィエノワズリー(クロワッサンやブリオッシュ等)も販売し…

miko
2年前
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フランスでショコラトリー店員になる#13 接客以外の仕事

ショコラトリーで仕事をし始めたばかりの頃、接客以外の仕事もした。 ショコラトリーで働くなら、絶対に必要な仕事。 チョコレートの箱詰めだ。 フランスには、大抵のショ…

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2年前
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フランスでショコラトリー店員になる#12 夢叶う

季節はハロウィン。 昔、フランスではハロウィンはお祝いしない。アメリカの文化だから。と聞いたことがあった。 時代が変わったのか、フランスでも、ハロウィンのお祝い…

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2年前
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サロン・デュ・ショコラ パリ2007

まだ日が昇っていない朝5:30…。私は、リヨンのPart-Dieu駅からTGVに乗った。 サロン・デュ・ショコラを見る為だ。偶然この日程を目にした私は、慌ててチケットをfnac…

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2年前
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フランスでショコラトリー店員になる#11 再びゼロに

ステイ先も無事に決まり、いよいよ私は和食レストランで働くことになった。 葡萄摘みで得た収入は、とても助かった。もう、私には十分な資金がなかった。 それで、リヨン…

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2年前
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アルザスからリヨンへ。

葡萄摘みが終わり、静かな週末を迎えた。 ベルギー人の従業員が、急いでいないからと出発を一日遅らせ、ドライブに連れて行ってくれることになった。 城へとやって来た。…

miko
2年前
12

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑧Final~

葡萄摘みも、2週間目に入ると大分慣れてきた。 自分達の持ち場の列が終わると、まだ終わっていない列に行って葡萄を摘んだ。隣の列に、葡萄の木の下をくぐって移動してい…

miko
2年前
25

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑦ストラスブールへ~

葡萄摘みの仕事が始まって、2回目の週末がやって来た。 先週は、コルマールと、二―デルモルシュヴィルへ行った。 以前にも書いたが、週末になると住み込みをしていたフ…

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2年前
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カーナバル・ド・ニース2008(フランスのお祭り手帳)

リヨンから、電車に揺られて4時間半――。 車窓を流れる緑を見ていると、これから出会う海の『青』が一層待ち遠しくなる。 私はついに、ニースへやって来た。 当時働い…

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2年前
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フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑥

朝の食堂では、いつもラジオのニュースが流れていた。 パトロンが読むアルザスの地方紙を横目に見ながら頂く焼きたてバゲットは、私のお楽しみだった。私はフランス語のニ…

miko
2年前
13

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑤妖精の村へ~

葡萄摘みの仕事が始まってから、初めての日曜日。 どうしても訪れたかった村へ、オーナーが車で連れて行ってくれた。 5年ぶりに来たその村は、Niedermorschwihr(二―デ…

miko
2年前
5

フランス・季節の仕事~葡萄摘み④休日のコルマール散策~

週末になると、住み込みで働いているフランス人達は、それぞれの家へと帰り、思い思いの休暇を過ごした。 静まり返った部屋に残ると、何だか寂しい気持ちになったが、丁度…

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2年前
14

フランス・季節の仕事~葡萄摘み③~

葡萄摘み2日目。 初日と打って変わって、雨…そしてかなり寒かった。 この時期のアルザスは、朝晩は息が白くなるほど寒いのに、日中は、タンクトップ一枚で仕事してい…

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2年前
4

フランス・季節の仕事~葡萄摘み②~

朝8時前、私達を乗せたトラックは、村を出ると広大な葡萄畑の中を走った。 ブルルン! 車が停車し、エンジンが止まった。 私達は次々にトラックの荷台から飛び降り、一…

miko
2年前
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自己紹介

自己紹介

はじめまして。mikoです。

パティシエを目指し就職後、先ずは販売研修からと売り場に立ったその日から、訳あって販売の仕事を続けることになり、今に至ります。

当時働いていた職場のシェフに渡仏を勧められ、20歳の時、フランス語も喋れないのに大きな辞書だけを鞄に入れ、単身渡仏。(といってもこの時は一週間)

これをきっかけに、始めたフランス語。
約7年語学学校に通った後、1年間フランスへ。
その間、

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フランスでショコラトリー店員になる#15 お客様からクレームを付けられた時

フランスでショコラトリー店員になる#15 お客様からクレームを付けられた時

本当は、仕事が始まる前に接客用語を少し勉強しておきたくて、本屋に行って探したのだが、ホテルやレストランの接客用語集はあれど、パティスリーのは見つけることはできなかった。

それで予習ができず不安になったが、働き始めたら心配している暇がないくらい忙しかったし、なにより職場のヴァンドゥーズ達がいい手本だった。

最初は、マネをすることから始めた。

お客様も、私達販売スタッフ側も、本当に使う表現は十人

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フランスでショコラトリー店員になる#14 朝の仕事

フランスでショコラトリー店員になる#14 朝の仕事

フランスのパン屋は、開店時間が早い。
朝食には、焼き立てを食べられる。
私が働いていたショコラトリーでは、ヴィエノワズリー(クロワッサンやブリオッシュ等)も販売していたので、開店時間は早かった。

開店時間は静かに始まる。
いきなり店が混み合う訳ではないので、スタッフも少なめスタートだ。
とはいえ、焼きたてのパンや、ケーキをワゴンに乗せ陳列する等、ちょっぴり忙しない。しかも、慣れない早番。解らない

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フランスでショコラトリー店員になる#13 接客以外の仕事

フランスでショコラトリー店員になる#13 接客以外の仕事

ショコラトリーで仕事をし始めたばかりの頃、接客以外の仕事もした。
ショコラトリーで働くなら、絶対に必要な仕事。
チョコレートの箱詰めだ。

フランスには、大抵のショコラトリーには”バロタン”という、深さのある箱がある。大中小とサイズも様々で、250g・500g.750g…と、チョコレートをぎっしり入れた時の重量が目安だ。

店頭では、ショコラノワール(ビターチョコ)のみのアソートの他、ショコラオレ

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フランスでショコラトリー店員になる#12 夢叶う

フランスでショコラトリー店員になる#12 夢叶う

季節はハロウィン。

昔、フランスではハロウィンはお祝いしない。アメリカの文化だから。と聞いたことがあった。

時代が変わったのか、フランスでも、ハロウィンのお祝いをすることがわかった。夫の弟夫婦は、毎年派手に自宅で仮装パーティをしている。

黒いテーブルクロスに、マジパンで作った目玉がころり…手作りチョコレートケーキの上には骸骨やお化けのデコレーション…カラスの置物にカボチャのランタン…本人たち

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サロン・デュ・ショコラ パリ2007

サロン・デュ・ショコラ パリ2007



まだ日が昇っていない朝5:30…。私は、リヨンのPart-Dieu駅からTGVに乗った。

サロン・デュ・ショコラを見る為だ。偶然この日程を目にした私は、慌ててチケットをfnac(日本のTSUTAYA的存在)でゲット。そのチケットがあると、電車代が割引になるという、金欠の私も笑顔になる情報だった。どうもフランスでも人気のイベントなのか、TGVがもう既に埋まっており、早朝の5:30になってしまっ

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フランスでショコラトリー店員になる#11 再びゼロに

フランスでショコラトリー店員になる#11 再びゼロに

ステイ先も無事に決まり、いよいよ私は和食レストランで働くことになった。

葡萄摘みで得た収入は、とても助かった。もう、私には十分な資金がなかった。

それで、リヨンを離れる前に友人に連れてきてもらったこのレストランで、偶然にも求人を見つけ、葡萄摘みの後はここで働くことに決まっていたのだ。

休みもしっかり貰えるし、それなら地方のケーキ巡りも、お祭り巡りもできる…クリスマスには、またアルザスへ行き、

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アルザスからリヨンへ。

アルザスからリヨンへ。

葡萄摘みが終わり、静かな週末を迎えた。

ベルギー人の従業員が、急いでいないからと出発を一日遅らせ、ドライブに連れて行ってくれることになった。

城へとやって来た。

↑屋根のすぐ下の出っ張りは、トイレだと聞いた。

あそこから、ひゅ~っと落ちてくるのだろうか…。

↑ムッシュお勧めのビール。面白い!

↑次の日に飲んだビール

伝統菓子、クグロフがずらり。

アルザス地方のシンボル・コウノトリ。

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑧Final~

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑧Final~

葡萄摘みも、2週間目に入ると大分慣れてきた。

自分達の持ち場の列が終わると、まだ終わっていない列に行って葡萄を摘んだ。隣の列に、葡萄の木の下をくぐって移動していた私を見て、従業員の一人が、私のことをシュトロンフェットと呼ぶようになった。なんのことかと思ったらベルギーのアニメ、スマーフ(仏名:シュトロンフ)に出てくる、青い顔した小人の女の子のことだった。

体格の良いそのムッシュは、いつも海パンひ

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑦ストラスブールへ~

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑦ストラスブールへ~

葡萄摘みの仕事が始まって、2回目の週末がやって来た。

先週は、コルマールと、二―デルモルシュヴィルへ行った。

以前にも書いたが、週末になると住み込みをしていたフランス人達は、自分の家へと帰り、週末を過ごしていた。

それで、今回は独りぼっちになってしまう私を、相部屋のフランス人女性が

「ウチくる?」

と、誘ってくれたので、いくいく!とお言葉に甘えたのだった。

彼女の自宅は、ストラスブール

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カーナバル・ド・ニース2008(フランスのお祭り手帳)

カーナバル・ド・ニース2008(フランスのお祭り手帳)

リヨンから、電車に揺られて4時間半――。

車窓を流れる緑を見ていると、これから出会う海の『青』が一層待ち遠しくなる。

私はついに、ニースへやって来た。

当時働いていた職場のショコラトリーで、カーナバル・ド・ニース(ニースのカーニバル)を見に行きたいと話すと、休みをくれたのだ。



3月、リヨンはまだ寒かった。

冬服でニースに登場した私は、現地のほんのり日に焼けた半袖の人とあまりに違いす

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑥

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑥

朝の食堂では、いつもラジオのニュースが流れていた。

パトロンが読むアルザスの地方紙を横目に見ながら頂く焼きたてバゲットは、私のお楽しみだった。私はフランス語のニュースが好きだ。全部意味が解らなくても、好きだ。ニュースならではの話し方があるように思うのだが、流れるようなフランス語が好きなのだと思う。

以前にも書いたが、ここでの朝食がきっかけで、私はバターが大好きになった。ノルマンディ産のビオの無

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑤妖精の村へ~

フランス・季節の仕事~葡萄摘み⑤妖精の村へ~

葡萄摘みの仕事が始まってから、初めての日曜日。

どうしても訪れたかった村へ、オーナーが車で連れて行ってくれた。

5年ぶりに来たその村は、Niedermorschwihr(二―デルモルシュヴィル)。

コンフィチュールの妖精と言われている、フェルベールさんのお店がある村だ。当時、そこで働いていた日本の職場の先輩を尋ねたのだ。

初めて訪れたのは2002年。

その後、サロン・デュ・ショコラでフェ

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み④休日のコルマール散策~

フランス・季節の仕事~葡萄摘み④休日のコルマール散策~

週末になると、住み込みで働いているフランス人達は、それぞれの家へと帰り、思い思いの休暇を過ごした。

静まり返った部屋に残ると、何だか寂しい気持ちになったが、丁度オーナーがコルマールのマルシェに買い出しに行くと言うので、駅まで送ってもらい、散策することにしたのだった。

コルマールは、これで2回目だった。

初めて旅行で訪れてから、5年の月日が流れていた。

今回は一人で散策だ。

私は、このフラ

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み③~

フランス・季節の仕事~葡萄摘み③~



葡萄摘み2日目。

初日と打って変わって、雨…そしてかなり寒かった。

この時期のアルザスは、朝晩は息が白くなるほど寒いのに、日中は、タンクトップ一枚で仕事していた程暑かった。しかし、雨となると気温は上がらず…。私は、日本にいる両親から”輸入”した、日本によくある、半透明の白いカッパを着て集合場所に向かった。

「それじゃ寒いよ。」

と、ムッシュが私を見るなり、分厚いカッパを貸してくれた。

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フランス・季節の仕事~葡萄摘み②~

フランス・季節の仕事~葡萄摘み②~

朝8時前、私達を乗せたトラックは、村を出ると広大な葡萄畑の中を走った。

ブルルン!

車が停車し、エンジンが止まった。

私達は次々にトラックの荷台から飛び降り、一斉にバケツや大きなキューブ型の樽を降ろすと、パトロン(オーナー)の周りに集まった。

パトロンが次々に従業員たちに支持を出し、私達(Les filles/ 同じ部屋のフランス人女性と私)はペアになってパトロンの指さした列に配置された。

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