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歴史あれこれ

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歴史ウラ話集。表の歴史に隠れたような歴史のこぼれ話が大好物です。 妄想や独自の見解話などの収集帳。
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#北条義時

大河ドラマのバトンリレー

大河ドラマのバトンリレー

鎌倉殿の13人え!?

と固まったままエンドクレジットを呆然と眺めてしまったラストでした。

あまりにも意外な義時の最期に、ただただ意表を衝かれた感じです。

義時の「執着」と政子の「スイッチ」

義時はまだまだ死ぬ気はなかったということですね。

床にこぼれた薬を、必死に這いつくばってまで舐めようとする姿は、もはや「人」ではなく、本能のままに「生」に執着する獣のようにしか見えません。

これ以上

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鬼の目にも涙

鬼の目にも涙

三谷流の「北条政子の演説」は見事でした。

「頼朝さまの御恩は天よりも高く、海よりも深く…」と読み始めたので、さすがにここは通説通りかと思ったとたん、演説文を捨てて自分の言葉で言い放った政子。

正直、このセリフには「おぉ!」と身を乗り出してしまいました。

「吾妻鏡」によると、安達景盛が代読したとあります。
安達景盛といえば、2代・頼家に妻を寝取られて、ひと悶着あった人でしたが、チラリとも出番は

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源実朝に子供ができない理由

源実朝に子供ができない理由

義時の顔つき、ますます悪くなってきましたね~。
言葉なくギロリと睨まれただけで、何も言えない凄みがあります。

そのこわ~い義時に実朝が懸命に抗おうとしている姿は健気です。

しかし暗躍する手立ては、義時には叶いません。
人知れず実朝が切望した船の設計図に細工し、舟を動かせないほどの重量に仕上がってしまいます。

結局着水すらできずに、船はただ浜辺で朽ちていくのです。

純粋な実朝ちゃんは落胆のあ

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どこまでも黒い「三浦義村」

どこまでも黒い「三浦義村」

和田殿~~!

次回で「鎌倉殿…」の癒しキャラがついに最期を遂げる。

和田義盛(横田栄司)は源頼朝挙兵以来の功臣であり歴代の鎌倉殿に尽くし、合議制13人の一人にも選出され、初代侍所別当となる重要御家人でした。

ダークサイドに堕ちた北条義時による執拗な挑発で蹶起し、ついに滅亡してしまいます。

「和田合戦」といわれるその戦後、境川には234もの和田一族の首級が晒されたと記録にあります。

234

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北条一族の血脈の謎

北条一族の血脈の謎

今年の大河・「鎌倉殿…」もいよいよクライマックスです。
先週は北条家族プラス比企能員の演者さんたちによるトークスペシャルでした。

裏話もたくさん聞けて、とても面白かったですね。
特に北条義時の最期の展開の意外性を匂わせていて、いったい三谷さんはどんな脚本に仕立てたのか、今からワクワクしてしまいます。

さて、やっと主役である義時の執権が始まります。

今までの濃い「ネタふり」をふまえて、これから

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「武士の鑑」の最期をどう演じるか

「武士の鑑」の最期をどう演じるか

さて「鎌倉殿…」では
3代将軍・源実朝が公家から妻を迎えるにあたり、上洛した御家人たちの歓迎の酒宴で、北条時政の娘婿である平賀朝雅と畠山重忠の嫡男・重保とが口論になりました。

その理由を大河では、同行していた北条時政・りく夫妻の長男・政範の突然死をめぐっての事で、言った言わない、やったやらないというものでした。

お互いに譲らず、朝雅のほうは遺恨を残して時政夫婦に畠山の事を讒言し、畠山没落に向け

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北条政子の大切なもの

北条政子の大切なもの

今回の「鎌倉殿…」ではとうとう「比企能員の変」が起こり、比企一族が滅亡に追い込まれました。

観ていると、ふと違う角度から突き詰めて妄想してしまい、考察した事をまとめてみたいと思います。

比企能員を演じた佐藤二郎さんの演技が上手くて、あまりの憎たらしさに、思わず「殺ってやれ~」と北条の見方になってしまうほどでした。

しかし、そもそも、これは北条氏編纂の「吾妻鏡」を基本にしたストーリー仕立てで、

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梶原景時はなぜ戦ったのか

梶原景時はなぜ戦ったのか

前回の「鎌倉殿…」では首桶が並ぶシーンから始まってカットされてしまった「梶原景時の変」。

私としてはもう少し丁寧に描いて欲しかったと、残念に思ってしまいました。

今回演じた中村獅童さんの景時は、それまでの印象を変えてしまうほどの紳士ぶりで、頼朝への忠誠心に溢れた名士ぶりだったのに、さぞかし潔い散り方をするだろうと、内心では楽しみにしていたからです。

始まった当初は景時の最期のシーンを楽しみに

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13人の選出基準の不思議

13人の選出基準の不思議

NHK大河・「鎌倉殿の13人」も頼家の代となり、いよいよタイトル通りの本編に突入しました。
早速、梶原景時を引きずり降ろす策略がめぐる展開となり、つくづく坂東の御家人というのは内輪揉めが好きな人種らしい。

13人の選出に関しては、三谷幸喜さんお得意のコミカルなテンポで描かれ、まるでノリで決めたかのような展開でした。

しかし実際の選出基準とはいったいどのようなものだったのでしょうか?

今後の「

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鎌倉ほのぼの散歩 行こう坂東の子らよ【旗上弁財天】

鎌倉ほのぼの散歩 行こう坂東の子らよ【旗上弁財天】

 前回までの「鎌倉ほのぼの散歩」は…

 「受験応援回」を別にすると、昨年暮れに投稿したこの記事が最後。

 もっ…のすごく中途半端なところで終わっています。

 本来ならその続きを書きたいところなのですが、今現在はまだまだ、受験の真っただ中。記事の続きは、もう少し控えておきます。

 二月下旬の今の段階。
 中学受験の方々は、お疲れ様でございました。
 高校受験の方は私立を頑張っているところでし

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鎌倉殿の13人第5回感想/北条宗時の真意とホタルの伝説

鎌倉殿の13人第5回感想/北条宗時の真意とホタルの伝説

北条宗時と工藤茂光、善児の刃に……兄の北条三郎時宗(演:片岡愛之助)、善児(演:梶原善)にやられてしまった……。
善児が登場すると急にサスペンスドラマが始まる感じになる。
味方に紛れて三郎の命を狙っていた善児を仁田忠常(演:高岸宏行)が発見した時もヒヤリとしたけど、結局善児に仕留められちゃった……。

三郎と工藤茂光(演:米本学仁)が善児に殺された川。
あれって頼朝の子・千鶴丸が殺された川と同じな

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鎌倉殿と平家物語

鎌倉殿と平家物語

日曜の夜は忙しい。

夕食を終え、片付けて入浴を済ませた後、毎週録画している番組を一気に見るからです。

すっかり就寝準備を整えてから、それこそ真剣な集中視聴タイムです。

源氏側のストーリーもちろん一つは今年の大河ドラマの「鎌倉殿の13人」。

いよいよ挙兵して、源平合戦の幕開けとなり、北条家の嫡男であり、義時の兄である宗時が命を落としました。

彼が弟である義時に言い残した言葉は重かったですね

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