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鎌倉殿の13人第5回感想/北条宗時の真意とホタルの伝説

北条宗時と工藤茂光、善児の刃に……

兄の北条三郎時宗(演:片岡愛之助)、善児ぜんじ(演:梶原善)にやられてしまった……。
善児が登場すると急にサスペンスドラマが始まる感じになる。
味方に紛れて三郎の命を狙っていた善児を仁田忠常にったただつね(演:高岸宏行)が発見した時もヒヤリとしたけど、結局善児に仕留められちゃった……。

三郎と工藤茂光くどうもちみつ(演:米本学仁)が善児に殺された川。
あれって頼朝の子・千鶴丸せんつるまるが殺された川と同じなのかな??
ちょっと気になった。

ちなみに『吾妻鏡あづまかがみ』だと、伊豆の平井郷(静岡県田方郡函南町平井たがたぐんかんなみちょうひらい)を経て早河の辺りで伊藤祐親いとうすけちか軍に包囲されてしまい、そこで平家方の小平井久重おびらい/こひらいひさしげに三郎は射られて討死、ということになってるらしい。

それと工藤茂光の方は石橋山の戦いで平家方の大庭景親おおばかげちか・伊藤祐親軍と戦って討死。
という説と、肥満体で思うように動けないから足手まといになるのを嫌って外孫がいそん田代信綱たしろのぶつな懇願こんがんして介錯された、という話もあるみたい。

北条宗時の本音

今回で退場することになった三郎。
亡くなる回で、まさか彼の真意に驚かされることになるとは。

初回からずっと見ている限り、三郎は小四郎(演:小栗旬)と違って楽観主義。
あんまり物事を深く考えて無さそう。
いわゆる頭よりも先に体が動くタイプ、そんな風に見えた。
父の時政(演:坂東彌十郎)もそれに近くて。
二人は似た者親子なんだろうな、なんて思っていた。

ところが、三郎は意外にも野心家だった。
源頼朝を担いだのは、源氏による新しい世を作り出すためじゃなかった。
北条が坂東の地でのし上がるためだった。

坂東武者ばんどうむしゃの世を作る
そのてっぺんに北条が立つ
まさか三郎からそんな言葉が出てくるとは1ミリも考えていなかったので正直かなり驚いてしまった。
小四郎も驚いたんだろうけど、それ以上に嬉しさの方が大きそう。
兄の理想を聞いて意気込み新たにしたところだったんだろうなぁ……。

三郎が石橋山の戦いで亡くなるのは知っていた。
だから今回亡くなるんだろうなーどんな死に方なのかな?
と、わりと軽い気持ちで構えてた。
でも今回いろんな場面で三郎のカッコよさを沢山見せられて。
なんだか想定外の悲しみに襲われる回になってしまった。

北条宗時のホタルにまつわる伝説

北条宗時のウィキペディアを眺めてたら、こんな記述が。

幼名を若王丸にゃくおうまるといい、16歳の時に出陣した戦場で右腕を切り落とされたため、家臣とともに信濃国安曇郡しなののくにあずみぐん仁科にしな氏領へ隠居いんきょし、同地で没したという伝説がある[1]。現在でも北条屋敷として地名が残り、若宮社として祀られている。

フリー百科事典ウィキペディア 北条宗時「異説」より

どんな伝説なんだろうと気になって、脚注に載ってるソースらしきサイトを覗いて見ようとしたらアクセスできなかった。

そんなわけでどこかに載ってないかなと思って検索してみたら、伝説の話がかなり具体的に書かれている記事を見つけた。
短い話ならそのまま引用したかったんだけど、そこそこ書かれていたので詳細な内容については以下のブログを参照のこと。

一応ざっくり箇条書きで説明するとこんな感じ?

  1. 北条時政の嫡男・若王丸にゃくおうまる(三郎宗時のこと)、16歳の時に戦で右腕を切り落とされてしまう

  2. 戦の少ない信州(信濃国のこと)で隠居暮らしをすることになる

  3. 若王丸が左腕で植えた槐の樹にホタルがたくさん集まるようになる

  4. ホタルが失ったはずの若王丸の右腕になる、そして光る

  5. 若王丸の光る右腕が天を指すと奇跡が起こる

  6. 右腕に北条家のホタルが止まった運の良い人には特別な力が宿る伝説が誕生

ちなみにこの伝説で若王丸に付き添って信州へいった従者の名前が、吉澤三郎きちざわさぶろう
北条宗時の通称・三郎と被ってるのは偶然?
というのはさておき、なんでこんな伝説が作られたのかは気になるところ。
伝説というから北条宗時は石橋山の戦いで討死せずに別の地で生き延びていた!という、まぁよくある生存説なのかと思ったら全然違うしw

更なる詳しい情報求む!!

コメディなのかサスペンスなのか

今回の鎌倉殿を見て思った。
三谷幸喜みたにこうきさんはやっぱり凄い。
コメディ基調だけどシリアスさも程よく混ぜ込みながら、時には空気を一変させるようなサスペンス要素もぶちこんできたりして。
ジェットコースターにでも乗ってるような感覚にさせられる、というのはこういうことなのかな。

そういえば今回は真の北条宗時像が描かれた回だったけど、父の時政も三浦義村(演:山本耕史)も後々の片鱗へんりんを伺わせるような場面があって、何気に重要な回だった気がしている。
三浦氏って元々裏切りの系譜だったわけじゃなかったのかーw(了)

付録的なもの

【視聴メモ】
山木兼高と堤信遠、討死
源頼朝、18日はやっぱり殺生したくないらしい。これがフラグか?
政の始まりは土地の分配
中原知親、顔が長いだけで土地を奪われそうになったw
梶原景時、頼朝を見逃す人だっけ?
甲斐の武田信義
目指すは鎌倉!
義時は戦から外された?
わかって言ってるのをわかってほしい、気持ちわかるw
「江間は伊東にいっております!」「そう?」「今帰りました」w
以仁王の令旨
小四郎、すまん
味方と思わせての不意打ちなど三浦らしくない?
雨だと川渡れないんだなぁ、橋って偉大だw
1人多いのを発見した仁田忠常
北条時政の挑発するはずが挑発されてしまうw
頼朝はなんで武田信義嫌いなんだっけ?
頼朝が持っていたかわいい観音さま
頼朝の首もっていけば―あいつは大将の器じゃねぇぞ
兄・宗時は坂東を”おれたちのもの”にしたかっただけ
神奈川県小田原市、石橋山の戦いの地、佐奈田霊社、佐奈田
与一、魁秀明神、静岡県熱海市、伊豆山神社

2022年NHK大河ドラマ『鎌倉殿の13人』第5回「兄との約束」より

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