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2022年10月の記事一覧

『歴史のなかの天文』

『歴史のなかの天文』

ー星と曆のエピソードー 斉藤 国治 著

 雄山閣 刊 平成29年6月26日 初版

 江戸近世に入ってからの天文や曆に関する研究は、渋川春海(江戸初期の天文学者・安井算哲)のご尽力により、いくつかの書物を見受けられます。

 江戸近世の天文学者・安井算哲については冲方丁さんの代表作『天地明察』をご高覧ください。岡田准一さん・宮崎あおいさん共演で、🎞映画化もされましたね。

 今日ご紹介した

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【日経新聞をより深く】英トラス首相、法人減税を撤回 財務相を解任~英国の危機は終わらない~

【日経新聞をより深く】英トラス首相、法人減税を撤回 財務相を解任~英国の危機は終わらない~

1.英トラス首相、法人減税を撤回

英国のトラス首相は目玉政策を撤回するところに追い込まれ、財務相を解任しました。

財源の裏付けのない減税を打ち出したトラス政権の政策に端を発した英ポンドと英国債の暴落の幕引きを図った人事です。

ただ、今回の英国年金基金の損失は最大1500億ポンド(約25兆円)になったとみられることが明らかになっています。

2.英国の年金基金の損失

JPモルガンが今回の損失

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時間論1:時計がなかったら、時間とは何なのだろう?

時間論1:時計がなかったら、時間とは何なのだろう?

私たちの生活に時計が存在しなかったら、私たちにとって時間とは、どのようなものになるのでしょう? 突飛に聞こえるかもしれませんが、実は、奇異な問いかけではありません。なぜなら、人類の歴史全体の中で考えると、時計がこれほど広く普及して人々の生活の基準になっているのは、ごく限られた短い期間に過ぎないからです。

1.二種類の時間 
 私たちは、《何月何日の何時から何時の間に何をする》という予定に従って生

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条文サーフィン~犯罪捜査規範の波を乗りこなせ!!~(第45回)取調べ室の構造及び設備の基準

条文サーフィン~犯罪捜査規範の波を乗りこなせ!!~(第45回)取調べ室の構造及び設備の基準

読み易さは正義!!
「読み」のハードルを下げて、
最速で法令の条文を読んで理解する
「条文サーフィン」です。

「条文サーフィン」は、平面的な条文を立体的に読み込む一つの試みです。

条文サーフィン【犯罪捜査規範】編のはじまり、はじまり。

【 犯罪捜査規範 】は、「警察官が犯罪の捜査を行うに当つて守るべき心構え、捜査の方法、手続その他捜査に関し必要な事項」(第一条)を定めた国家公安委員会規則です

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学び直しの文脈で「シニア人材」という対象はいない【Part 2】

学び直しの文脈で「シニア人材」という対象はいない【Part 2】

⇒ Part1はこちら

「学び直し」⇒「転職」という美しいストーリー

先日、岸田文雄首相が「キャリアアップを目指す人に専門家の意見も聞きながら、学び直し(リスキリング)から転職まで一気通貫で応援する制度を創設したい」と衆院予算委員会の答弁で述べた。
成長産業では常に人手不足だ。しかも、日本の産業構造は教育制度とのミスマッチを起こしていて、産業界が欲しい人材を教育界が提供できているかというと疑わ

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反効率的学習のための法律学入門「原則・例外という考え方」 法解釈・適用について② #10

反効率的学習のための法律学入門「原則・例外という考え方」 法解釈・適用について② #10

1 はじめに今回は、法が「技術」であるということの側面を、「原則・例外」という考え方を通じてみていきたいと思います。

このシリーズの7回目において、法ルールの法律要件・法律効果という構造を確認し、法解釈・適用の基本をおさえました。

具体的な場面における権利の存否は、法律要件に該当する具体的事実を認定し、法律効果の発生を確かめることで行います。ただ通常は、この法律要件・法律効果の作動を組み合わせ

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新しいアプリを入れてみたことについて

新しいアプリを入れてみたことについて

きょうはふと思い出したことがあったので、実行することにした。それはmediumのアプリをダウンロードすること。

noteの奥深さを知り、気になっていたのは英語圏のアプリ。それがmedium。

なぜ英語圏のアプリが気になるというと、英語ユーザーの数だ。

英語ユーザーは11億3,200万人。世界1位。
日本語ユーザーは1億2,800万人。世界13位。

数の母数が大きく違う。こういう単純な理由。

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「Miro革命」でワクワクする読書会をやってみました【第394回 読書会開催レポート】

「Miro革命」でワクワクする読書会をやってみました【第394回 読書会開催レポート】

 「Miro革命」を課題本に「新しい共創のカタチをみんなで探求してみよう!」という副題を設定して、オンラインホワイトボードサービスのMiro+Zoomで読書会を開催しました。

 数あるオンラインホワイトボードサービスの中でも急激にユーザ数を増やしている「Miro」に触れながら、課題本のタイトルにある「新しい共創のカタチ」についてみんなで対話してみました。

まず、読書会の参加目的を聞いてみた こ

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反効率的学習のための法律学入門「『個人の自由』のカタチ」個人の自由① #9

反効率的学習のための法律学入門「『個人の自由』のカタチ」個人の自由① #9

1 はじめに
私たちは「自由」でしょうか。それとも「自由」とは言えないでしょうか。人による、場合による、という答えでしょうか。

自由については、単純なイメージを持つこともできます。自分のことは自分で決められるとか、誰かの指図を受けないとか。あるいは、ネガティブなイメージを抱いていれば、自由とはわがままのことであり、自分勝手のことである、という見方もありえるでしょう。

このシリーズでは、法を次の

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