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(じぶん用)何度も読み返したい記事

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#コラム

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈03. Konditoria Hopia〉

Trip|フィンランドでカフェ散歩 〈03. Konditoria Hopia〉

近頃のヘルシンキは、秋もすっかり深まり、連日の雨で落ちた色とりどりの枯れ葉たちが、カラフルな絨毯をつくって街に彩りを添えています。

貴重な秋晴れの空がどこまでも続くある日、短いフィンランドの秋が去ってしまう前にと、ヘルシンキ中央駅のすぐ裏、トーロ湾沿いのヘスペリア公園にお散歩に行きました。一面が黄色に染まるこの公園は、秋のお散歩にうってつけの場所です。

そこから西に真っ直ぐに伸びた、ヘスペリア

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ヤギ・石炭・お漬物

ヤギ・石炭・お漬物

 ヤギって草しか食べていないのに、結構、筋肉質でマッチョなんですけど。三大栄養素の糖質・脂質・タンパク質をバランスよく取りましょうという栄養指導から言えば、ヤギなんてのは、バランスが崩れまくっています。草だけですからね。肉はタンパク質ですから、タンパク質を吸収しないといけない。草はセルロースなどの食物繊維です。これを、どうやってタンパク質に変えているのかというと、腸内細菌が変えています。

 セル

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Lifestyle|フィンランドのクリエーター図鑑 〈04.トゥッティ・ブラウシュ〉

Lifestyle|フィンランドのクリエーター図鑑 〈04.トゥッティ・ブラウシュ〉

悠久の大自然に、豊かな生態系が息づく。スカンジナビア半島北部からコラ半島までの一帯は北ヨーロッパ最大の湿地帯。フィン・ウゴル語系の先住民族サーミ(Sámi)が伝統的に居住する文化圏としても知られています。フィンランドの最北、ラップランド地方もその一つ。サーミの人々は漁労や狩猟、トナカイ飼育を生業としながら、何百年にもわたって自然と共生する暮らしを続けていました。

中でも、ノルウェー国境に近い湖畔

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ダラダラと話すことがコミュニケーションの基本

ダラダラと話すことがコミュニケーションの基本

 うちの子供が、中学生と小学生がいるんですが、この2人が仲が良くて。お互いに色々と話をしているんですが。バラバラで行動する時も、そりゃあるわけで、1日、別行動をしていたとしましょう。すると、その日、どうしていたかというのを、事細かに話しているんですよ。それが、朝起きて、歯を磨いて、その後に髪をとかして、というレベルで詳細に時系列で語っていくから時間もかなりかかるわけです。で、片方も、ふんふんと聞い

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失業率が上がると自殺が増えるけど、その本質は「お金」ではない、という話

失業率が上がると自殺が増えるけど、その本質は「お金」ではない、という話

 自殺と経済の関連性はありまして、不況で失業が増えれば自殺が増える、好景気になれば自殺は減る。というと、お金があれば自殺しないんじゃないか、という話になる。でも自殺の本質はお金ではなくて「人間関係が無くなること」なんです。お金がなくなれば人間関係がなくなる、そして自殺が増える、という流れです。本質は人間関係です。

 本当に「お金」が関係しているのなら、お金が無い世界の人は、みんな無一文なんですか

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Lifestyle|フィンランドのクリエーター図鑑 〈03.アンネ・パソ〉

Lifestyle|フィンランドのクリエーター図鑑 〈03.アンネ・パソ〉

フィンランド中部の都市オウルから北東へ約20km。キーミンキにあるヤーリの森はベリーやキノコの宝物庫。この季節は運がよければ、メシマルヤと呼ばれるちょっと珍しい木苺にも出会えるかもしれません。国土の約75%が森林に覆われるフィンランド。人々の暮らしに森は身近な存在です。

この町を拠点にインダストリアルデザイナーとして活躍するのが、アンネ・パソさん。2006年にLovi社を創設し、アンネさんがデザ

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中世ヨーロッパの免罪符と、現代のお金が似ているという話

 宗教の定義は「否定できないもの」があること、だと思うんです。科学は「分かっていない」という前提、今もそれが否定されてるであろう了承のもとに発展していく。ま、これも理想論であり、実際は、「否定できない科学」になってしまうことなんて、山ほどあるでしょうが。あの偉い教授の論だから否定できない、とかね。ま、現実はともかく、理想の定義で言えば、科学は否定され続けて発展するというシステム。

 宗教というの

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苦労しなきゃ価値が無い、とかいう幻想

 人間って、良くも悪くも習性の動物だと思うんです。とある行動パターンを続けていたら、それが当然のことになる。で、現代日本人は物心ついたころから学校に行き、卒業したら就職して働き、というのがほとんどでしょう。で、そこで植え付けられる一番の習性は「苦労」じゃないか、と思うんです。

 嫌なことがあっても我慢する。ま、そのぐらいなら、そりゃ社会生活の中で多少は必要かなと思わなくもないのですが。これが「苦

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Design&Art|デザインを覗く 〈11.青い光の街〉

Design&Art|デザインを覗く 〈11.青い光の街〉

“the blue of our lakes and the white snow of our winters”

フィンランドの色彩を綴ったひとつの詩。
これは、青い十字の国旗を表す言葉でもあるそうです。

ヘルシンキの街には、青い風景が溢れています。

陸地に点在する湖はもちろん、南のバルト海や頭上に広がる大きな空。ひと言で定義することのできない美しい青のグラデーションが街の風景を彩ります。

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お金を使うと人間は「平均的」になっていく

お金を使うと人間は「平均的」になっていく

 お金というのは「取引」のためにあるものであり、取引というのは本来、近しい信頼できる人間との間で行うものです。

 夫婦で言えば、お金を稼ぐ、一方で家を守り子供を育てる、というように役割分担をした上で、取引しているわけです。明文化されていなくても、近しい信頼できる人間なら、そういうものは自然に成り立つ。そういうのが成り立たない「信用できない人間」と取引するときに、お金は役立ちます。

 人間の歴史

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Lifestyle|17歳、フィンランドからの手紙 〈06. 自分らしく学ぶ〉

Lifestyle|17歳、フィンランドからの手紙 〈06. 自分らしく学ぶ〉

Moi!(モイ!) cocoroです。

3月下旬、サマータイムに変わったフィンランドと日本との時差は6時間になりました。サマータイムとは、夏の日照時間が長い国や地域で、時計を標準より一定時間早く進めること。太陽が出ている時間を有効に使い、1日を長く楽しむための仕組みです。4月下旬現在は、私が住むタンペレでは6時に日が昇り、21時半に日が沈みます。部屋の窓からは、夜ご飯の後も外に出て楽しそうに遊ぶ

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Design&Art|デザインを覗く 〈06.日常から風景へ〉

Design&Art|デザインを覗く 〈06.日常から風景へ〉

“If a tree falls in a forest and no one is around to hear it, does it make a sound?”

「誰もいない森で木が倒れたら、音はするのか?」

この一文は、とある哲学者による問いかけです。曰く、答えはノーであると。もちろん解釈は人それぞれですが、この問いは「存在することとは、知覚されることである」というひとつの哲学的な思

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