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エッセイ

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#最近の学び

カッコウVSオオヨシキリ マンガに出てきた話で恐縮ですが

 オオヨシキリという鳥をご存知でしょうか。僕は鳥類に関心はあってもそれほど知識はないので、カッコウによる托卵の被害者ということくらいしかわからないんです。で、その托卵とオオヨシキリの話。

 僕が子どもの頃読んでいた漫画に、小山田いく「ウッド・ノート」という作品があります。高校のバードウォッチング部を舞台にした青春ものです。この作中でカッコウの托卵を見破り、カッコウの卵を巣から捨てるオオヨシキリが

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世界サイの日に見かけたいろいろまとめ

世界サイの日に見かけたいろいろまとめ

 9月22日は世界サイの日でした。Xなどでも幾つか興味深い記事が流れてきたのでご紹介します。

 国連による広報。本来的には、サイの保護を訴える日です。

 この団体は国際サイ財団と訳せばいいのかな?
 ここ10年で初めて、アフリカ全土でのシロサイとクロサイ両方の個体数が増加とのポスト。めでたい!

 オルペジェタ自然保護区のポスト。たくさんのサイが誕生し、密猟ゼロが6年目ということで、たいへんめ

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「機械仕掛けの神」とは 【2022・8・3、追記】

 昨日、ツイッターで見かけて驚いたこと。

 作劇の用語「デウス・エクス・マキナ」はよく「機械仕掛けの神」と訳されます。もともとは古代ギリシャの演劇で、物語のプロットが破綻した演目の最後に神様が登場して無理やり〆るという演出を指していた、ということは色々なところで目にして知ってはいたのです。
 問題は「機械仕掛けの」という言葉でして、なんとはなしに歯車をガチャガチャいわせた巨大な人型のものが、舞台

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アイヌ人形について調べてみる(結論は出ていません)

 最初にお断りしておきます。タイトルの通り、調べたんですけど結論らしい結論はまだ出ておりません。ご了承のうえ、お読みください。

 相互フォローしていただいている 砂川@工場勤務の歴史マニア さんの記事を読んでおりますと、アイヌの文化では絵や彫刻には悪霊が入り込むと考えられており、絵や彫刻の代わりに抽象的な文様が発達した、と書かれておりました。

 当該の記事はこちら

 なるほど、具象的な芸術が

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地元民でもあまり知らない?センバツ発祥の地の碑

地元民でもあまり知らない?センバツ発祥の地の碑

 僕は生まれも育ちも名古屋なのですが、地元のことでも知らないことがあるもので、春のセンバツ高校野球は第1回大会だけ名古屋で開催された、ということをつい最近まで知りませんでした。

 ある時、たまたま訪問した場所の近くである看板が目に入ったのですね。それがこれ

「八事球場メモリアルパーク」とあります。こんなところに野球場があったのかと近寄ってみると、なんだかマンションの中庭のようなところで、立ち入

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回転ずしのマグロはアカマンボウか?(結論は出していません)

回転ずしのマグロはアカマンボウか?(結論は出していません)

 長々読んで損した、と思われるのも申し訳ないので、最初に書いておきますと、タイトルにある通り結論は出していません。ただ、軽く検索した限りこの話はかなり怪しいと思いました。
 この文章の趣旨は以上ですので、以下は小ネタエッセイとしてお楽しみください。

 以前から時々、ネットの雑学系の記事で見かける話題に「回転寿司でマグロとして売られている魚は、実際にはアカマンボウである」というものがあります。この

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ケチャップの源流は中国の調味料「ケチアプ」!・・・、え?民明書房?

 ご注意、この記事は漫画「魁‼男塾」を知らない方には、全く意味不明かもしれません。

 先日、いつも楽しませていただいている歴ログさんの過去記事を遡って読んでいたところ、気になる記述がありました。「ケチャップの歴史」という記事の中に、ケチャップの名前は福建語の「ケチアプ」に由来するとあったのです。この「ケチャップ」→「ケチアプ」の語感(時系列的には矢印が逆ですが)がどうにも「男塾」っぽく感じてしま

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羊のなる木(スキタイの羊)

 スキタイの羊をご存じでしょうか?スキタイは古代の遊牧民族ですが、スキタイの羊とは直接には関係ありません。タタールの羊という別名があることからも、正確さにこだわった名称ではないことがわかります。日本で外国から来た物品に、原産地が中国でなくてもとりあえず「唐」という言葉をつけていたのと同じ感じなのでしょう。要は自分たちの知る世界・文明圏の外側のエキゾチックな事象であることを示しているわけです。

 

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エッセイ 世界地図は変わってゆく

エッセイ 世界地図は変わってゆく

 子どもの頃から、世界地図を見るのが好きだった。世界のほとんどの国名を覚え、大体は首都名と国旗も覚え、主要都市がだいたいどこにあるかも覚えた。例外はカリブ海とオセアニアの小さい島国くらいだった。
 これは一生の財産となって、海外の小説や映画を楽しむ時にも、国際問題からスポーツまでのニュースを見る時にも、歴史の勉強をする時にも、およそありとあらゆる場面で、ベースとなる知識として僕を支えてくれた。

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エベレストより高い山

 エベレストより高い山、というタイトルから何を連想しただろうか。常識として世界で最も高い山はエベレスト、という知識は多くの人々に共有されている。だがエベレストより高い山が存在しないわけではない。
 まずは火星のオリンポス山。ふもとからの高さは27,000mでエベレストの3倍以上ある。地球でも海抜ではなくふもとからの高さで言うと、ハワイ島のマウナケア山が10,000mを超える。ハワイ島全体が火山で、

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古代ギリシア 女性だけのオリンピック

 たった今知ってビックリしたこと。古代ギリシアで女性だけの競技大会があった。

 古代オリンピックと言えば、女人禁制、男だけで行われる体育競技会。女性は観戦すら許されないわけで。オリンピアで行われた所謂古代オリンピック以外に各地で行われた競技会も同じようなものだと思っていたので、大変驚いた。
 そういうものあると知って、慌てて検索しただけなので、まともな参考文献があるわけではない。Wikipedi

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