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エッセイ・コラム・ショートショート等々

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ヘッダー画像は尊敬するナンシー関さんの著書です。
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#テレビ

【エッセイ】情熱の疑問

【エッセイ】情熱の疑問

僕はこどものころよく親に「ねぇ、なんで?」と疑問に思ったことはとにかく尋ねてばかりいた。
なぜ空は青いのか。なぜこどもが生まれるのか。
とるにたらないことから答えに困ることまでなんでも「なぜ?なに?」と質問ばかりしていた。
親からすればとても面倒臭いこどもだったろう。
三つ子の魂百まで。
その名残りをひきずって今も生きていることは自覚している。
ただ人に聞かなくなっただけで常に悶々と自分の中で「な

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【エッセイ】あの時は嘘じゃなかった

人の趣味や好みや嗜好は変化するんだなと39歳後半戦の今つくづく思う。
そして最近何かとつくづくという言葉を使いがちだ。
それだけつくづくと使えるくらいそれなりに歳を重ねたんだなとつくづく思う。(つくづく地獄)

昔はNHKの番組は暗くて難しくて堅苦しくてつまらないと専ら民放のチャンネルをぐるぐる周回していた。
NHKは朝ドラ「あぐり」と大河ドラマ「利家とまつ」、そして紅白歌合戦の小林幸子さんと美川

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【エッセイ】モロに答えよ。そして黙らせてみよ。

人間にもなれず山犬にもなりきれない哀れな娘。

「もののけ姫」のサンは、どちらにもなれない間(はざま)の存在だとモロは言う。

日本人は特に平均をとりたがる。普通は、普通は、と、よく口にする。
右でも左でもない間を好むのに、居心地がいいのに、サンは哀れだと見られる。

私がまだ子供だった頃、社会問題としてよく耳にしたりテレビなんかでも目に入ってきたのは「男女平等」という4文字だった。
(あと「住専

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【コラム】見事な伏線回収(有吉弘行さん)×(ナンシー関さん)

【コラム】見事な伏線回収(有吉弘行さん)×(ナンシー関さん)

ナンシー関さんが1998年の段階で見抜いていた【有吉弘行さんのふてぶてしさ】

『テレビ消灯時間2/ナンシー関(文春文庫)』に収録されたそのコラムには当時電波少年でユーラシア大陸をヒッチハイクで横断し(させられ)帰国後はお笑い芸人の枠におさまらず(本人が望んだというより周りがそうさせた)アイドルみたいな位置にいた猿岩石の有吉弘行さんを「童顔なのにふてぶてしさしか印象に残らない」とナンシーさんは綴っ

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【コラム】通販番組は上質なドラマ

【コラム】通販番組は上質なドラマ

ネットショッピングはいまや生活の一部となった。
「ポチる」という言葉も通じて当然の市民権を得ている。
便利な世の中になったものである。
だが、インターネットも普及していなかった時代から存在していたテレビショッピング。
ネットショッピングの襲来で通販番組は衰退し風前の灯火と化すかと思いきや、むしろ燃え盛っている。

生き残りをかけたテレビショッピング戦国時代の幕開け。
あれやこれや趣向を凝らしたどり

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【エッセイ】楽しかった夜もヒッパレ!

【エッセイ】楽しかった夜もヒッパレ!

メドレーリレー。
歌をマイクという名のバトンで渡して繋げていく楽しくないわけないじゃん、な企画。
あったんですよ。
「みたい!ききたい!うたい、たい(鯛)」でおなじみ!
『THE夜もヒッパレ』という夜10時から日本テレビで放送されていた音楽番組。
なぜ突然このノリノリな番組を思い出したんだろう。
デビュー前のSPEEDが三宅裕司さんや中山のヒデちゃんと戯れていたこと。
マルシアさんが絶妙なタイミン

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