見出し画像

【エッセイ】楽しかった夜もヒッパレ!

メドレーリレー。
歌をマイクという名のバトンで渡して繋げていく楽しくないわけないじゃん、な企画。
あったんですよ。
「みたい!ききたい!うたい、たい(鯛)」でおなじみ!
『THE夜もヒッパレ』という夜10時から日本テレビで放送されていた音楽番組。
なぜ突然このノリノリな番組を思い出したんだろう。
デビュー前のSPEEDが三宅裕司さんや中山のヒデちゃんと戯れていたこと。
マルシアさんが絶妙なタイミングと個性的な丁寧語で流鏑馬を放っていたこと。
二十歳前の安室ちゃんが遠慮がちに進行していたこと。
そして曲紹介の赤坂さんはいつも赤坂さんだったこと。

バブルはとうにはじけていた時代に今でいうアゲアゲな一時間をお茶の間に提供していた。
90年代中期、CDが爆発的に売れていた時代。
ダブルミリオンという言葉も今では久しい。
そんな時代の数多くあった歌番組のひとつ『THE夜もヒッパレ』はオリコンランキングや有線リクエストなど複合した番組独自の算出方法で今週の10位~1位を歌って紹介するパートと、ゲストや季節イベントで特集を組んでその縛りでメドレーをステージで歌うパートの大きくわけてこの2部構成であったと記憶している。
ちなみにランキングは本人歌唱(の時もあるが)基本本人以外の歌手やタレントさんが歌っていた。(演歌歌手のTRFは新鮮だった)
私はヒッパレで渡辺真知子さんを知った。
サーカス、もんたよしのりさん、庄野真代さんもヒッパレからだ。
そうだ、ヒッパレってヒットパレードを文字ってるんですよね。(何を突然…)

さて、メドレーリレーに話を戻そう。
クリスマスならクリスマスにちなんだ歌をビジーフォーが率先してひっぱって(あ!ここでもヒッパレがかかってたの?)ゲストやレギュラーを上手にまわしていく。(おもてなしに近かった)
おどけるビジーフォーはものまね四天王の貫禄を放つ。
どんなにグッチ裕三さんがズッコケてもモト冬樹さんがしりもちをついてもお二方は楽器を守る。
プロである。
あの笑いは堺のマチャアキ先生の系譜を継いでいる。まぁ、門下でもないだろうが。
アットホームな笑いが週に一度あのスタジオでは繰り広げられる。
メドレーは音と音を繋げるのが大変難しいんだろうなと素人ながらに観ていて思った。
それがまた巧みなのだ。
音の流れを崩さず違和感なく次の歌へ繋げる。

これはあくまでも例え話で実際あったわけではないがモーニング娘。の飯田圭織さんの「ねぇ、笑って」(『抱いてHOLD ON ME!』)からのさだまさしさんの「笑ってよ~君のために~」と、『道化師のソネット』に繋げようと思えば出来てしまうほどの安定感はあった。安心と信頼のヒッパレバンド。
テレビのエンターテインメント性は出演者がいかに楽しそうにディスコティック出来るか。バラエティーと音楽番組の融合がそれを一番わかりやすく教えてくれるのかもしれない。

さて、私はメドレーリレーから結局何をおもったのだろう。
反対に何を思ってメドレーリレーを回顧したのだろう。
赤坂さん、次のランキング発表をお願いします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?