いいいろきみこ@エッセイスト

あたり前に過ごせる日常に感謝し、日々、心に移りゆく よしなしごとを「くらしのいろいろ日…

いいいろきみこ@エッセイスト

あたり前に過ごせる日常に感謝し、日々、心に移りゆく よしなしごとを「くらしのいろいろ日記」として綴ります。昔、環境色彩デザイナー、今日からエッセイスト!

記事一覧

#14 イタリア・サルデーニャ ウルルン滞在記① ~私たち 誘拐された?~

 昼寝が習慣化してしまった。毎日があまりにも暑いんだもの。あの煮え立つ空気に息もつけず、天から矢のように刺す光の束を、はじき返す元気もない。  それに、昼食後の…

#13 かっこいい若者から大人たちへ 一喝を!

 川崎レナさんをご存知でしょうか。17歳の時に「第18回 国際こども平和賞」を受賞した若者です。この受賞者には、マララ・ユスフザイさんやグレタ・トゥーンベリさんがい…

#12 似てない姉妹

私が小学生の頃だ。 「お姉ちゃんはお米を横に食べて、妹は縦に食べているんだねぇ」 毎日、決まった時間にチリンチリンとベルを鳴らし、リヤカー屋台を引いてやってくる…

#11 気の利いた「手みやげ」を贈るには

『…かみさんとどうしても意見の合わないものがある。こればかりはいつになってもわかり合えないだろうな、と思われるもののひとつが手土産だ。僕は手土産という習慣が好き…

#10 昭和のリヤカー屋台・おでん屋さんの懐かしい「ちくわぶ」

「ねぇ、昭和の物売りに、おでん屋さんってあったよねぇ」 共感得ようと、年上の友に話を向けた。 「そんなのなかったわ。あなた、東京・下町生まれだからよ。そもそも「お…

#9 昭和の物売り 微かな記憶

「キンギョーエ~、キンギョ~」 「note」に投稿されている、もりお ゆうさんの【僕の昭和スケッチ】を拝読していたら、こんな声が脳裏にこだました。「金魚売り」の呼びか…

#8 呼吸のクセを知って 良好な対人関係を

「あの人とは気が合うけど、この人とは、どうも気が合わなくて……」 なんてことがあるでしょ?  この「気」を「息」に言い換えてみると、「あの人とは息が合うけれど、こ…

#7 驚きの「50℃洗い」調理法

「きみこさん! びっくりよ! 50℃のお湯で洗うのよ。目からウロコよ」  興奮気味に話す友達の話に興味津々。「残席1」に煽られて予備知識ないまま、飛び込んだ。料理教…

#6 エレガントな彼女

 ある女優が雑誌『Precious(プレシャス)』に寄稿したエッセイを、ブログで紹介している女性がいた。そのエッセイは、『エレガントな箸』というタイトルで、京都の名店「…

#5 「大丈夫」の使い方 間違っていませんか?

「レジ袋、大丈夫ですか?」 コンビニでの支払い時に聞かれる。スーパーの会計時でも聞かれる。 居酒屋やファミレスなどでも、メニューを下げるときに聞かれる。 「メニュ…

#4 「お殿さま気質」の夫を変えた 三毛猫「ラン」

「この先、ランよりも先に自分が死んだら、その時はランを可愛がってくれ。よろしく頼む」  結婚前の初顔合わせの席で、人払いしてまで夫に伝えた、父の望みだ。 「えっ…

#3 あの世から贈られた猫「ランちゃん」

「おじいちゃん、公園のベンチの下に、子猫が1匹、捨てられていたよ。かわいそうだから拾ってきた。おじいちゃんは、前に猫を飼っていたもんね」  甥が、小さな猫を両手…

#2 第三者に対して「夫」をどう呼ぶか

 ♪ あなたと呼べ~ば、あなたと答える ~♪ なんて歌、あったよね。昭和の初めに流行った歌だったと思う。  この時代、夫婦や恋人関係にある男女は、互いをそんな風に呼…

#1「書く」は 頭の整理整頓

文章を書きたくなったの。 「これまで経験してきたこと」「いま、考えていること」「これからやってみたいこと」、そんなことを書き留めておきたくなったのよ。 他人には…

#14 イタリア・サルデーニャ ウルルン滞在記① ~私たち 誘拐された?~

#14 イタリア・サルデーニャ ウルルン滞在記① ~私たち 誘拐された?~

 昼寝が習慣化してしまった。毎日があまりにも暑いんだもの。あの煮え立つ空気に息もつけず、天から矢のように刺す光の束を、はじき返す元気もない。
 それに、昼食後の強烈な睡魔に抗って、半開きの目で黒板に向かわずにもよい歳だ。今の身分は、そのまま眠りに倒れ込んでも非難されることはない。シエスタ。好きなだけ、至福の昼寝時間に身をゆだねることができよう。
 そうして、思い出すのだ。30年前のサルデーニャでの

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#13 かっこいい若者から大人たちへ 一喝を!

#13 かっこいい若者から大人たちへ 一喝を!

 川崎レナさんをご存知でしょうか。17歳の時に「第18回 国際こども平和賞」を受賞した若者です。この受賞者には、マララ・ユスフザイさんやグレタ・トゥーンベリさんがいて、日本では2020年、初めて川崎レナさんが名を連ねました。
 その受賞スピーチが、あまりにも素晴らしかったので、一部を抜粋して紹介したいと思います。

『私がこの活動をはじめたきっかけは、悔しさでした。変わりそうにない日本、生まれた国

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#12 似てない姉妹

#12 似てない姉妹

私が小学生の頃だ。
「お姉ちゃんはお米を横に食べて、妹は縦に食べているんだねぇ」

毎日、決まった時間にチリンチリンとベルを鳴らし、リヤカー屋台を引いてやってくるおでん屋さんが(#10参照)、ある日、いつもの ちくわぶとはんぺんを私によこしながら、笑って言った。
余計なことは言わないおでん屋さんがそう言ったのは、成長していく常連客への親しみだったのだろう,言いたいことは、すぐわかった。
「お姉ちゃ

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#11 気の利いた「手みやげ」を贈るには

#11 気の利いた「手みやげ」を贈るには

『…かみさんとどうしても意見の合わないものがある。こればかりはいつになってもわかり合えないだろうな、と思われるもののひとつが手土産だ。僕は手土産という習慣が好き。かみさんはどちらかといえば、いや、はっきりと嫌いだ。……』
これは、松任谷正隆氏のエッセイ『おじさんはどう生きるか』の中の1節だ。

私のまわりにも「手みやげ上手」な人が多い。気が利くのだ。
だれかの家に伺う時はもちろん、「これ、少し

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#10 昭和のリヤカー屋台・おでん屋さんの懐かしい「ちくわぶ」

#10 昭和のリヤカー屋台・おでん屋さんの懐かしい「ちくわぶ」

「ねぇ、昭和の物売りに、おでん屋さんってあったよねぇ」
共感得ようと、年上の友に話を向けた。
「そんなのなかったわ。あなた、東京・下町生まれだからよ。そもそも「おでん」って、関東の食べ物よ。関西では「関東煮」っていうんだから」
と、素っ気ない。

どうやら、島根で生まれ育った彼女の記憶に、リヤカー屋台の「おでん屋さん」は存在しなかったようだ。

昭和の時代、いろんな物売りがあった。食べ物だけでも、

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#9 昭和の物売り 微かな記憶

#9 昭和の物売り 微かな記憶

「キンギョーエ~、キンギョ~」
「note」に投稿されている、もりお ゆうさんの【僕の昭和スケッチ】を拝読していたら、こんな声が脳裏にこだました。「金魚売り」の呼びかけ声だ。

 当時、私は小学1年生だったろうか、夏になると「キンギョ~エ~、キンギョ~」という声が、おもてから聞こえてきた。
「わぁっ!」
 急いで2階の窓から見下ろすと、桶を括りつけた天秤棒を肩に担いだおじさんが、そろ~り そろ~り

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#8 呼吸のクセを知って 良好な対人関係を

#8 呼吸のクセを知って 良好な対人関係を

「あの人とは気が合うけど、この人とは、どうも気が合わなくて……」
なんてことがあるでしょ?
 この「気」を「息」に言い換えてみると、「あの人とは息が合うけれど、この人は息が合わなくて……」となる。つまり「気が合う、合わない」というのは、吐いたり吸ったりする呼吸のリズムが合うか、合わないか、とも言えるんじゃないかしら。

 ずいぶん前に私が通っていたヨガ教室の師である内藤晃代先生は、「呼吸の仕方で

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#7 驚きの「50℃洗い」調理法

#7 驚きの「50℃洗い」調理法

「きみこさん! びっくりよ! 50℃のお湯で洗うのよ。目からウロコよ」

 興奮気味に話す友達の話に興味津々。「残席1」に煽られて予備知識ないまま、飛び込んだ。料理教室だ。

 いったい何を洗うのだろう。最初は、ほうれん草だった。まず、ボウルに半分ほどの水を入れ、沸騰した湯を足しながら、温度計で50℃(+-2℃は許容範囲)になったところで準備完了。
 手を入れてみると「アチっ!」その湯で、ほうれ

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#6 エレガントな彼女

#6 エレガントな彼女

 ある女優が雑誌『Precious(プレシャス)』に寄稿したエッセイを、ブログで紹介している女性がいた。そのエッセイは、『エレガントな箸』というタイトルで、京都の名店「御箸司 市原平兵衛商店」の箸について書いたものだった。
 ブログの彼女もその店の箸を使っていて、箸を紹介しながらこの女優のエッセイの全文を、自らのブログに載せていたのである。 ↓↓↓

  『京都、四条通り。観光バスとタクシーと修学

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#5 「大丈夫」の使い方 間違っていませんか?

#5 「大丈夫」の使い方 間違っていませんか?

「レジ袋、大丈夫ですか?」
コンビニでの支払い時に聞かれる。スーパーの会計時でも聞かれる。
居酒屋やファミレスなどでも、メニューを下げるときに聞かれる。
「メニュー、大丈夫ですか?」と。

 同じようにビジネスの場でも、
「この資料を、返送してもらっても大丈夫ですか?」
それに対して
「はい、大丈夫です」
などと答える。

 最近、頻繁に耳にするこの「大丈夫」という言葉。 果たして、このような

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#4 「お殿さま気質」の夫を変えた 三毛猫「ラン」

#4 「お殿さま気質」の夫を変えた 三毛猫「ラン」

「この先、ランよりも先に自分が死んだら、その時はランを可愛がってくれ。よろしく頼む」

 結婚前の初顔合わせの席で、人払いしてまで夫に伝えた、父の望みだ。
「えっ?「娘を幸せにしてくれ!」じゃなかったの? 私の結婚話なのにねぇ(笑)」
(その様子は、#3で記した)

 ランと言うのは、東京の実家で父と暮らしていた三毛猫のこと。生後1週間も経たぬ間に公園に捨てられていたところを、甥に保護され、父

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#3 あの世から贈られた猫「ランちゃん」

#3 あの世から贈られた猫「ランちゃん」

「おじいちゃん、公園のベンチの下に、子猫が1匹、捨てられていたよ。かわいそうだから拾ってきた。おじいちゃんは、前に猫を飼っていたもんね」

 甥が、小さな猫を両手でふんわり包んで、父の家に駆け込んできた。
 その日から、父は図らずも猫を飼うことになってしまった。10年ほども前のことである。

 父は、戸惑っていた。もう、動物は飼わないと決めていたからだ。
 というのも、14年飼っていた三毛猫は、数

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#2 第三者に対して「夫」をどう呼ぶか

#2 第三者に対して「夫」をどう呼ぶか

 ♪ あなたと呼べ~ば、あなたと答える ~♪
なんて歌、あったよね。昭和の初めに流行った歌だったと思う。
 この時代、夫婦や恋人関係にある男女は、互いをそんな風に呼び合っていたのだろうか?
 当時の映画を観ていると、妻が夫に対して「あなた~」、夫は妻に対して「おまえ」とか「おーい」などと呼んでいるけど、最近は聞かなくなったよね。
 そういえば、子供のころ見ていたアメリカのテレビ番組『奥様は魔女』で

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#1「書く」は 頭の整理整頓

#1「書く」は 頭の整理整頓

文章を書きたくなったの。
「これまで経験してきたこと」「いま、考えていること」「これからやってみたいこと」、そんなことを書き留めておきたくなったのよ。

他人には見られたくない個人的な「日記」でもよかったのだけど、いっそ「公開日記」にして、人目にさらしてしまえば、適切に伝えようと表現に配慮し、言い回しを考え、語句を選び、文章の組み立て方にも努力するだろうから、ブログサイトを活用して始めてみることに

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