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【1.5万文字】WAIS-Ⅳの 『診断項目・出題順序・問題例・結果の見方』 を詳細解説❗ 診断結果からみる知能特性についても説明❗



● WAIS-Ⅳとは?知能検査の基礎知識と測定項目

 知能とは、何かを理解したり、問題を解決したりする能力のことです。知能は、個人の特性や能力を評価するために、様々な分野で重要な指標となっています。知能を測定する方法の一つが、WAIS-Ⅳという検査です。
 WAIS-Ⅳは、ウェクスラー式成人知能検査の第4版の略称で、16歳から90歳11ヶ月までの青年や成人の知能を測定するための個別式の包括的な臨床検査です。
 WAIS-Ⅳは、全検査IQという全体的な知能を表す指標と、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度という4つの領域の知能を表す指標を算出します。また、15の下位検査という細かい課題を通して、個人の得意や苦手な点を分析することもできます。WAIS-Ⅳは、知能や発達の水準や凸凹を調べるために、医療機関や教育機関などでよく用いられる検査です。


● WAIS-Ⅳの検査結果の見方と凸凹パターンの分析

 WAIS-IVは、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度という4つの指標と、それらを総合した全検査IQからなります。各指標は、個人の認知能力や思考過程の特徴を反映しています。4つの指標の凸凹のパターンは、個人の認知特性や思考スタイルを理解するための一つの手がかりになります。

 凸凹パターンとは、4つの指標の間に大きな差があることを指します。凸凹パターンは、以下のように分類できます。

平均的なパターン:4つの指標がすべて平均域(90〜109)にある場合です。このパターンでは、特に目立った強みや弱みはありませんが、下位検査レベルで個別の能力に差がある可能性があります。

高いパターン:4つの指標がすべて平均より高い領域(110以上)にある場合です。このパターンでは、全体的な知的水準が高く、多くの分野で優れた能力を発揮できます。

低いパターン:4つの指標がすべて平均より低い域(89以下)にある場合です。このパターンでは、全体的な知的水準が低く、多くの分野で困難や遅れを抱えています。このラインを境界知能とも呼びます。

凸凹パターン:4つの指標の中で1つ以上が他と比べて著しく高いか低い場合です。このパターンでは、得意な分野と苦手な分野がはっきりと分かれており、発達障害や学習障害などの可能性があります。また、後述する VPLP という言語理解と知覚推理が高くワーキングメモリーと処理速度が低い特徴がある場合、「ギフテッド や 発達障害」の可能性もあります。


● WAIS-Ⅳの検査項目と対策本の紹介

 WAIS-Ⅳの検査は、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度という4つの領域の検査と、それぞれの領域に付随する全15種類の下位検査に分けられます。検査項目によっては対策も可能な検査があります。ここでは、各検査項目と対策本 を紹介します。対策本 は、テスト対策を良しとする方向けですが、出題傾向や測定できる能力を知ることで、WAIS-Ⅳをあなたの本当の実力や才能を正確に測ることができるかもしれません。

  • ワーキングメモリ(WMI)

    • 数唱

    • 算数

    • 語音整列 (補助検査)

  • 処理速度(PSI)

    • 記号探し

    • 符号の書き写し

    • 絵の抹消

※ 対策の是非に関しては肯定派・否定派もおり議論の余地がありますが、筆者は諸事情により対策を全くしないで受けました。この記事では 問題例・出題順序・測定できる能力 なども後述しますが、対策をするかどうかはご自身でご判断ください。


【未登録者限定】 Kindle Unlimited で無料でWAIS-Ⅳの対策をする方法

 WAIS-Ⅳの対策本は出版されていないので、どうやって対策をするのか悩んでいる方も多いと思います。しかし、実は、Amazon Kindle Unlimitedというサービスを利用すれば、無料でWAIS-Ⅳの対策ができるのです。

 Kindle Unlimitedとは、Amazonが提供する電子書籍の読み放題サービスです。月額980円で、対象の本が何冊でも読めます。しかも、初月は無料で試せます

 Kindle Unlimitedには、CABや一般教養の問題集など、WAIS-Ⅳの対策に役立つ本がたくさんありますので、それらの本を読んで、WAIS-Ⅳの検査項目に合わせた対策をすることができます。また、Kindle Unlimitedには、Kindle端末がなくても、スマホやタブレット、パソコンで読むことができます。アプリをダウンロードすれば、いつでもどこでも読むことができます。

 Kindle Unlimitedに登録するには、以下の手順を踏みます。

1.以下のリンクをクリックして、Kindle Unlimitedのページにアクセスします。

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3.Amazonアカウントにログインします。アカウントがない場合は、新規登録します。

4.支払い方法を選択します。初月は無料ですが、2ヶ月目以降は自動的に月額980円が引き落とされます。解約する場合は、事前にキャンセルする必要があります。

5.登録が完了したら、読み放題の本を探して読み始めます。検索窓に「CAB」や「一般教養」などのキーワードを入れると、対策に役立つ本が見つかります。

 以上が、Kindle UnlimitedでWAIS-Ⅳの対策をする方法です。この方法は、まだKindle Unlimitedを試していない方限定になりますが、無料でWAIS-Ⅳの対策ができるので、ぜひお試しください。既に登録している方は、紹介した対策本を読むのが良いです。


● WAIS-Ⅳ 下位検査全15種類の出題順序と測定できる能力を解説

 上述した通り、WAIS-Ⅳ とは、成人の知能を測定するための検査です。この検査では、15種類の下位検査を行い、それぞれの能力を評価します。
 
 下位検査は、一般的には決まった順序で出題されますが、心理士の判断によっては、補助検査を省略したり、順序を変えたりすることもあります。下位検査は、簡単な問題から始まり、難易度が徐々に上がっていきます。また、解答するのにかかる時間も重要な指標となります。

 ここでは、WAIS-Ⅳ の下位検査の出題順序と、それぞれの検査で測定できる能力について、具体的な例を交えて解説します。

 ※ この記事は、WAIS-Ⅳ のテスト内容について詳しく分かりやすく説明しています。情報の都合上、有料記事にしていますが、WAISの料金の約 1 割ほどで購入できますので、是非テストを受ける際のご参考にされてください。

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