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【ABA】応用行動分析を日常生活で使ってみよう

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認定行動分析士(BCBA)の著者が、ABA理論を日々の生活の中で役立てる方法やABAを使って問題を解決する方法を紹介します。
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#行動

子どものかんしゃくに隠れた原因を解明: 感覚処理の問題

子どものかんしゃくに隠れた原因を解明: 感覚処理の問題

はじめに

感覚処理の問題とは?感覚処理とは、脳が視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、運動などの感覚刺激を理解し、反応する複雑なメカニズムのことです。感覚処理の問題は、感覚処理障害(SPD)とも呼ばれ、感覚を処理するプロセスがうまく働かない時に起こります。要するに、子どもの感覚処理システムが特定の刺激に過敏になったり、他の刺激には鈍感になったりするのです。

五感+二感
通常、感覚処理には7つの主要な感

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新生児の感覚発達:応用行動分析学(ABA)からの洞察

新生児の感覚発達:応用行動分析学(ABA)からの洞察

この記事の概要応用行動分析学(ABA)のレンズを通して、新生児が生得的な感覚をどのように活用し、環境や保育者とどのように相互作用しているのか、その複雑なメカニズムを掘り下げていきます。正の強化と負の強化がどのように赤ちゃんの反応を導くかを探り、親子の愛着の基礎を形成する強化子と古典的条件付けについて論じます。さらに、感覚処理の問題を抱えた子供を育てる時に直面する課題について論じ、早期介入と支援の必

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幼児の切り替えをスムーズにする9つの戦略

幼児の切り替えをスムーズにする9つの戦略

子育ては、楽しくも困難な旅になることがあります。よくある課題のひとつに、切り替え(幼い子供がある活動から別の活動に移る時)の難しさがあります。移動中に意地の張り合いになったことがあるのは、あなただけではありません。

このブログでは、幼児の切り替えをよりスムーズで楽しいものにするための、9つの戦略をご紹介します。一貫した日課の確立から、遊びをベースにした片付けのテクニックまで、どの方法もイライラを

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なんでも口に入れる子ども

なんでも口に入れる子ども

なぜ赤ちゃんは、なんでも口に入れるの?

赤ちゃんが何でも口に入れるのは、世界を探索するための発達過程の一部です。赤ちゃんの口は非常に敏感で、目や手に比べてより多くの感覚情報を集めることができるのです。

生後4~6ヵ月:ものをつかんで、口に運べるようになる

生後4~6ヵ月ごろになると、手の協調運動と筋力が発達し、手で物をつかんで口に運び、探索することができるようになります。この行動によって、赤

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幼児の友達を注意する、告げ口する理由と解決策

幼児の友達を注意する、告げ口する理由と解決策

子供の「ルールを守りたい」という気持ちや正義感はとても大切な気持ちですが、あまり多すぎても、困りものです。

このブログでは、子供が仲間を注意し合ったり、すぐに先生に報告する理由と、それがどのように成長と学習の機会になるかを紹介します。そして、子どもたちが効果的にコミュニケーションをとり、社会的な問題を解決できるようにするための実践的なアプローチについて掘り下げていきます。

このブログを読むと、

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子どもの言葉の遅れチェック#11:子供の方から関わろうとしてきますか?

子どもの言葉の遅れチェック#11:子供の方から関わろうとしてきますか?

お子さんは、あなたに反応して欲しくて、なんらかの働きかけをしますか?
自分からあなたの注目を得ようとして、声を出したり、あなたの体に触れたりして合図を出していますか?
自分の欲求を満たすために、あなたに声やジェスチャーで働きかけますか?

たいていのお子さんは、しゃべり始めるずーっと前から、
「泣く」
と言う手段を使って、あなたからの注目を得る方法を知っています。

そのうち
大声、身振り手振り、

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