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アイデアノート5 ターコイズ(シンフォニーブルー)組織 ティール組織の一つ先の組織形態解説

↑常に参考にしている本

ターコイズ(シンフォニーブルー)組織

ティール組織の一つ先のパラダイム、ターコイズ(シンフォニーブルー)組織の図。
ターコイズパラダイムを知らない時期に、シンフォニーブルー組織について考案し、後にこのパラダイムとターコイズパラダイムが一致することが分かった。
色も非常に近い。

ティール組織の最大の問題点、イニシアチブ依存症(アイデアの発案者、船頭、先駆者が組織の一部に依存)を完全には解決できないものの、依存度を下げてより持続的にしたものがターコイズ(シンフォニーブルー)組織である。この組織を考えるとき、ティール組織のメタファーが生命であることから、シンフォニーブルー組織のメタファーを人間と置くと分かりやすい。

組織そのものが人間であるため、組織自体がある欲求に従って主体的に動く。すると、マトリョーシカのように、組織の中に組織が作られる。
 
これにより、イニシアチブを欲求に向かって動くイニシアチブ組織にすることができる。イニシアチブ組織の中には「イニシアチブ組織の存在目的」があって、フォロワー組織の中には「フォロワー組織の存在目的」が存在する。これに対するイニシアチブが生身の人間になる。つまりシンフォニーブルー組織は、多重ティール組織と言い換えることができる。
 
こうすることで、組織は少数のイニシアチブに依存せず、事業を継続しやすくなる。また、イニシアチブ組織は、各フォロワー組織の中にある存在目的が、一番大きな存在目的と合致しているかを確認すればよく、各フォロワーの事業ごとの内容に必要以上に時間を割くことがなくなる。イニシアチブ自体が組織となったので、イニシアチブへの依存度が減り、イニシアチブが不要だとフォロワーに思われる『ティール組織の悩みの種』も減る。フォロワー組織のメンバーが不在の間に、直接対話を介さずとも、フォロワー組織の小さな存在目的を確認し、大きな存在目的に合わせて方向を修正することさえできる。
 
また、組織自体が人間となって存在目的に向かって主体的に行動するため、ティール組織よりも統率が取りやすい。全員が独自の自己実現を目指した結果統率が取りづらくなることや、統率が取れても過度に多角化し過ぎてしまうリスクが減る

また組織に入る時に、組織の姿がティール組織よりも想像しやすくなる
メンバーの自己実現に対する障壁を生まない程度に、あらぬ方向に行かないよう指針を決めやすい。

組織自体に主体性と独自の文化や価値観が生まれ、非常に組織そのものが創造性に富むようになる。組織自体が考えてくれるので、メンバーの独りよがりになりづらい。(これを組織人間と呼ぶ)

組織人間の説明

もはや組織のリーダーの発達段階にメンバーが制約されない。初めから存在目的そのものがリーダーであり、皆はイニシアチブか、フォロワーでしかない。こうすれば、存在目的の発達段階さえ超越型であればよいことになる。一人の人間の限界と、限定性を知っているからこそ、メンバーの制約を取り払うことに成功するのだ。もはやCEOの発達段階に組織が限定されず、各人で更に上の発達段階へと成長することができるのだ。もしも更なる発達段階が発見されれば、存在目的に捻りを加え、それに合わせて進歩することも可能だ。

リスクとしては、人数が極端に少ないときはティール組織でこと足りること、ティール組織以上に組織が人のように振る舞うため、組織の相性がはっきりし過ぎてしまうことにある。これは、一長一短だ。組織の姿が想像しやすい分、初め時点でふるいが掛けられてしまう。組織とのミスマッチが減ることにもつながるが、組織に対する参加者の多様性を削ぐ可能性がある。

フォロワー組織が存在目的に執着するあまり先鋭化しやすく、フォロワー組織のイニシアチブ不在を気付きにくい。一人のイニシアチブに対して無尽蔵にフォロワーが増えて比重が変わることを防げるが、当然、新たなフォロワー組織がフォロワー単体ほど生まれない。

極端に尖ったアイデアは、ティール組織のほうが生みやすい(逆に極端に尖ったアイデアより現実的な案を出しやすい)。ティール組織よりも一人のイニシアチブに依存しないものの、イニシアチブという要石はどうしても必要になる(しかし、ティール組織の時よりもずっと「あの人にしかできなかった、あの人がいないと組織として成り立たなかった」という依存度は下がるだろう)。リーダーと違い顔だけを立てて埋め合わせができないという問題も依然として残る。

こうして課題は残るものの、全体としてみれば、ターコイズ(シンフォニーブルー)組織はティール組織を超えて含むことが分かる。

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