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ユンコ@ゑまふ
2021年10月9日 16:11
最近なんだか現実世界が慌ただしくて、こっちの世界の更新が疎かになってしまっていたことを反省。反省がてらに、応募していたショートショートの結果が先日発表されたので、ここに公開。「超ショートコンテスト」指定の4テーマに沿って500字以内のショートショートを募集していたもの。審査員はやっぱりあのショートショート作家ですよ。募集テーマは「ライオンの像」「そうめん」「老人ホーム」私が選んだのは「
2021年8月29日 22:52
影を踏む揺れる木の葉が落とす影ここは水底見上げれば空向日葵のような明るさないけれど朝顔ほどの潔さ得るはっとした言葉の綾も病葉も気づいた時に色は過ぎゆく雪原に紅を染めたる寒椿空より他に知る者もなく強くあれ念じながらも震えてたタンポポみたい記憶飛ばして流れゆく砂をせき止め握る夜それでも闇は白々と明け
2021年7月24日 15:15
朝顔の蔓のように左巻きに時計の針に逆らうように日々を歩んでいけたらと願う朝顔のように愛でられて一日の始まりを告げるように太陽に顔を向けてどこまでもどこまでも上へと伸びていけたらいい丈夫でも儚くて夜に溜まったその日の澱を左巻きに吸い上げて浄化のごとく花開かせる新しい日を拓かせるように朝を始める、花すべての花が種を残せることはない現実に抗い続ける左巻き風に負け、た
2021年5月9日 22:55
実はこちら、フジテレビの「めざましテレビ」で募集していた新テーマソング用の原作小説に応募したショートショート。YOASOBIが小説をもとに制作した曲が、春からの番組のテーマソングに使われるというので、試しに応募してみたところ、玉砕。monogatary.comにて投稿したため、公開した状態ではあるものの、寂しいのでこちらでも公開してみる。これも落選文学展への出展作品ということで、誰か反応してく
2021年2月2日 21:48
少し前に、横浜美術館で募集していた、「《王様の美術館》からつむぐ物語」の入賞作品が発表された。これは、マグリットの絵画「王様の美術館」から400字程度の物語(400字程度)を想像するというもの。どうやら1000点以上の応募があったらしい。https://yokohama.art.museum/education/online/magritte.html 私も応募したものの、残念ながら、「落選文
2020年9月7日 22:35
田中は同期だった。 その年、新卒で入社した五人は、田中をはじめとして妙に馬が合った。そのため、誰が誘うでもなく、金曜の夜、仕事終わりには自然と飲みに行くようになっていた。 話すことは他愛のないもの。社会人になっての驚きや苦労、仕事のささやかな愚痴を偉そうに語る。とは言ってもまだ学生気分が抜けきらないせいか、「お疲れ様」と言いたいだけか、とにかく飲みたかっただけなのかもしれない。 五人のな
2020年8月29日 22:28
「生きてる本があるらしいよ」 小学校の休み時間。真紀が図書室で本を探していると、クラスの女子のささやき声が聞こえてきた。「触っていないのに、本が棚から飛び出していたり、突然床に落ちたりすることがあるんだって」「やだぁ、恐い」 小さな笑い声とともに、二人は隣の棚へと歩いていった。――あの二人、また何か秘密とか七不思議とか変な話してるのかな。この間は校長先生が校長室から消えた謎、なんて噂して
2020年10月11日 21:38
光文社のサイトで定期的にショートショートが募集されていることを知り、早速応募してみた。その時々でテーマがあり、私が見つけた時に募集していたのは「告白」だった。さて、結果から申し上げると、落選である。でも大丈夫。いっぱい落ちたわけではない。まだ、一敗だ。せっかくなのでここで公開し、気持ちよく悔しがろうと思う。先生へ 年が改まり、寒さも本格的になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。突然の手紙
2020年8月10日 12:03
世界で知らない人はいない気がする、モネ等印象派の画家たち。ご存知だろうか、実は彼ら、当時の画家の登竜門とでも呼ぶべき権威ある公式展覧会「サロン」への落選を繰り返していた。どの画家もサロンへの入選を目指していた時代において、彼らは1874年、サロンに落選していた画家たち皆でグループ展を開催。のちに印象派展と呼ばれるようになったが、要は落選展である。別に拗ねているわけでも、開き直っているわけでもな
2020年4月30日 15:56
★これは、夏目漱石『夢十夜』の書き出し「こんな夢を見た。」からはじまるショートショートを募集したコンテストに応募し、鮮やかに落選した迷品。誰かスキでもしてくれたら嬉しい★ こんな夢を見た。「夜桜見物しませんか」という風流な誘いに乗って庭へ出た。そのまま並んで縁側に腰を下ろす。桜など植えていたかと訝しんだものの、彼が指さす先には、成程、確かに桜が宵闇に浮かんでいる。隣の家の木であった。「数本