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夜間.
2022年12月22日 01:46
2022年9月12日 21:41
好きって言って、嫌いって言う。嫌いって言えば、好きって言ったことになってしまうね。だから全部、取り消したい。おしまいが始まりなら、永遠に途中。変化の中に永遠があるから、きみの作った永遠もどきは、あの頃で止まったんだ。停止ボタンを忘れて、さようならと言った。すべて取り消しするつもりだったのに。愛、冷めて固形。
2022年6月8日 23:14
『おじいちゃんおばあちゃんたち』昔はおじいちゃんおばあちゃんっていう存在は変わらないと思ってたわたしもわたし達も同じおじいちゃんおばあちゃんになるんだと思ってたのに小さい頃にいた街のおじいちゃんおばあちゃんはもうほとんどここには居なくなってしまって今いるおじいちゃんおばあちゃんはおじいちゃんおばあちゃんであっておじいちゃんおばあちゃんじゃないおじいちゃんやおばあちゃんにはこう
2022年6月3日 21:36
『風のつよい日』風の強い日わんころ君は枯葉になりたい歩道の脇の小さく真っ直ぐな乾ききった溝のトンネルコロコロ駆ける葉っぱにおいつけ追い越せ君も風のように駆け抜けたいその溝ぴったりの体沈ませて枯葉のように突き進みたいジャストフィットわんころ溝に挟まれてただコロコロと転がるように疾走したい風の強い日君の名前は風子あだ名よりも正しく呼んでもらえると目をぱちくり
2022年5月29日 03:11
『しっぽ』かつてみんなぼくを殺したがったなぜならわたしが天使だったからぼくを殺せば答えが見つかるとわたしがいるからみんな苦しいんだとふと世界は気づいてしまった明日なんかいらないから手早く答えを引き摺り出したがった大切なものなんてみんな分からなくなってしまったわたしは怯えてぼくは逃げる決意をしたわたしは何も守れなかったぼくはみんなを見捨てたんだみんなに生きてほ
2022年8月1日 23:41
『片手タバスコ』綺麗な景色のために生きてなんかいない。私、今日だけじゃ終われない。あの時、どう?この素晴らしい景色、最高でしょう。って全て一緒に終わらせようとした、あなたが許せない。許す、許せない、が私の中の問題だとしたら、全て私の勝手だから、このさき永遠に許せない。ただ幸せを願っただけの、手をいっぱいに広げて咲いてるこの人たち嘲笑ったあなたを許せない。あなたが嘲笑われるのを見届ける
2022年5月18日 23:02
『無重力』カーテンを開けたくない日だってある布の隙間から覗く川のように細長いだいぶ明るくなった空を見上げている広がりを感じられないこの部屋で水色の平面な空が1番狭く見える薄暗い部屋の中で過ごす午前重力に抵抗できない抑えられてここから動けずに時間だけ無重力で通り過ぎて行く過去と未来の境界線が曖昧になればなるほど今が姿を見せず大量に去ってゆくそれが今日は幸せ細長い空
2022年5月22日 10:01
冬浴びて誇る数多の桜より初夏一本の芍薬なりたし冬浴びて誇る数多の桜より初夏一本の芍薬なりたし初めて芍薬を見たとき、一輪の、淡く儚そうなのに、華奢な細長い茎で背筋を伸ばして、花の重さにものともせず、凛として咲く様子に、驚かされました。桜も大切で好きだから、また言葉にしてみたい。けれど、私は芍薬が好き。私は芍薬を去年初めて見て、それから今
2022年5月25日 19:03
『忘れた買いもの』花器を買った茶色と青で深い海を思い出せるような色のケーキ屋のアイスを買った冷凍のソフトクリーム店主が少し寂しげだった水を買った隣の隣の隣の県から運ばれて来たペットボトルマウントレーニアを買ったコンビニの店員さん少しやさしく手渡してくれた数枚のお釣りとレシート日傘は買わなかった気に入る生地のものがなかった一昨年失くしてそれがまだ残って
2022年5月25日 19:40
『スキしてみて』簡単にふやすからスキしてみて明日もあるようなスキしてみて終わりなんてないスキしてみて焦げる前にスキしてみて損なわないからスキしてみて遊ばないかってスキしてみて冗談だけどスキしてみて重さなんてないスキしてみてひとおもいにスキしてみて青い春だしスキしてみて味を想像してスキしてみて見えないかって
2022年5月26日 22:37
『花の目』花と目が合うときがある一つの花と目が合って揺れる周りは揺れていないのにそのひとつだけが揺れるすると二つ隣の草が揺れる反対に三つ隣の葉っぱが揺れる今日はたくさん目が合った「こっちを見て」と揺れておしえてくれる話しかけてくる笑いかける近づくと緊張して揺れるのをやめて止まっている息をひそめて窺っている風が吹くとさようなら揺れない草木は眠っている止まった時間の
2022年5月27日 23:07
『素直』雨の日に愛していないと云った。次の朝愛していると思った。狂おしい思いは偽りだと睨んだ。滴る中傾く人生は現実だと信じた。思い出の内に包み込んでくれる毛布を探した。引っ張ってくるまったつもりになったけど暑かった。深海みたいな光の届かない嘘を考えた。並べて小綺麗にしてもどれも暗号に過ぎなかった。笑顔が溢れるように少し大きく動いた。疲れて笑うのも躊躇う程
2022年5月29日 03:08
『星座ビーズ』夜の奥の狭間で足音も飲み込まれて遠くの灯りと音だけが頼りのしゅわしゅわ泡泡閉めたはずの栓を思い出して繋いでみたビーズは星座のきらきら長い長い夢をみてたの冷え切った指にも気付かずにそれでよかったのに覚めた夜中は寝付けない
2022年5月31日 19:42
『そうでした』そうでしたわたし生かされてるんでしたふつうの日常過ごしてしまってごめんなさいきょうは休みだから昼まで寝てやろうなんて老けこんでやろうなんて考えてました寝たふりしてたらあいつヤバイヤバイヤバイヤバイなんてカラスに叩き起こされましたがっこう!なんて言われてしまいましたごめんなさいでも、わたしこどもじゃないんですがよくばってゆっくりねたかったんです。