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小説『たくさん愛されたぬいぐるみとちっとも愛されなかったぬいぐるみ』
たくさん愛されたぬいぐるみはいつもぼろぼろだったから、同じ部屋にいるけれどもちっとも愛されなかったせいか、いつも身ぎれいにしているぬいぐるみのことが羨ましくてしかたがない。
「ちぇっ。彼は汚れていなくて、擦り切れていなくて、鼻だって耳だってとれていない。ああ、ぼくにもあんな時代があったのだが、今となってはこんなに黄ばんでしまっているときたもんだ」
するとそれを聞いた愛されなかったぬいぐるみ、ふ
車っていうのは、子どもの頃に欲しがってたひみつきちのことだったのかもしれない