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すきな本とすきな生活。

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記事一覧

仕事中毒になっていた自分を思い切って手放して無職になった話

2023年がもう終わってしまうので、友人、親、前職の同僚や上司にもはっきりと伝えずに迎えた無職期間のことを振り返ってみることにした。 心の容量が常に2%くらい足りない…

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4か月前
2

転職に関する生きづらさの話

「生きづらいなあー」 というのが、口に出さない口癖になっている。 同業他社に転職して気付くことは、自分の中の常識が何の意味も持たないこと。 自分が信じてきたもの…

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4か月前
13

自分のために

 最近、お気に入りの花瓶を見つけた。  花屋さんに、自分のためにお花を選びに行った。  「この花瓶に合う花を探していて」  予算を聞かれて、正直相場がわからなか…

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3年前
2

3年後に人生のピーク

 私は基本的に1人でいたい。結婚する気もないし、今のところ子どもが欲しいとも思わない。友達も少ない。  休みの日は1人で行く当てもなく車を運転し、なんとなく良いな…

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3年前
6

余裕がない時こそ、全てを手放せるように

もう、noteを更新することなんてないんじゃないかと思っていた。 環境の変化で、あっという間に新年度も迎え、人間関係でもゴタゴタがあり、何か取り憑いているんじゃない…

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3年前
1

生きている間、一生懸命生きればいい

環境の変化についていかず、思うようにnoteの更新ができなかった。 仕事内容も変わり、心機一転という時期に、なんでか死というものに対する恐怖が大きくなった。 死とい…

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3年前
2

20歳、おめでとう

きょうは成人の日_______。 成人の日なんて、成人式なんて、所詮は通過儀礼に過ぎなくて。それぞれのタイミングで、それぞれの「大人」が始まっているんだと思う。…

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3年前
3

愛するために自立する

「そもそも、男は火星人で、女は火星人だった」__そう想像してみよう。(ベスト・パートナーになるために ジョン・グレイ著 大島渚訳) 私たちはパートナーと他人であ…

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3年前
2

マジックアワーに思いを馳せる

明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った彼女に、一瞬で恋をした。本多劇場で観た舞台。「写ルンです」で撮った江の島。IKEAで買ったセミダブルベッド。フジロックに…

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3年前
5

本は買う派か借りる派か

本棚の隙間がなくなってきた。社会人になって、今まで以上に本に頼るようになった。たくさんの本が詰まった本棚を見ると幸せな気持ちになる反面、短期間でこんなに増えてし…

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3年前
3

「努力」を脱いだ自分が、本当の自分だった。

あと10分我慢して登れば山頂だと言われてひぃひぃ登ったのに、10分たっても頂上は現れなかった。もう少しだよ、本当はここからあと10分だから……。その言葉に騙されながら…

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3年前
6

生きていくことは、難しいようで単純だ。

瀬尾まいこ著、「天国はまだ遠く」を読んだ。 主人公の千鶴は、会社員で営業職。自分の人の良さでかえって結果を出せず、上司や同僚からの小言が自分に対する侮辱に聞こえ…

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3年前
8

芥川賞「破局」読んだ

こんばんは。 芥川賞受賞作は気が向いたら読むようにしていて、前回はなんだか気が乗らなかった(余裕がなかった)のだけれど、今回は気が向いたので手に取ってみた。 今…

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3年前
7

考えを溜めていても状況は変わらない

最近、職場でまた人間関係に悩んでいる。 私の悩みの核を握るのがTさん。家に帰って、ぼーっとしているといつの間にかTさんのことを考えている。 恋かよ!と思うくらい。…

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3年前
5

自分の中の「女」

女子の人間関係を読了した。 この本を買ったときは、なんとなく大学や会社の同期との女子特有の歯痒さを無くしたかった。 けれど、読み始めた途端にタイミングを見計らっ…

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3年前
5

秋の匂いは寂しくさせる

この写真は確か去年、ベルギーのブリュッセルで。 チョコレートやビールが美味しくて、嗜好品に心躍ってたな。 あと、物乞いはすごく多い印象。ヨーロッパ回ったけど、結…

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3年前
3
仕事中毒になっていた自分を思い切って手放して無職になった話

仕事中毒になっていた自分を思い切って手放して無職になった話

2023年がもう終わってしまうので、友人、親、前職の同僚や上司にもはっきりと伝えずに迎えた無職期間のことを振り返ってみることにした。

心の容量が常に2%くらい足りない感じがしていた。仕事が生きがいだったんじゃなくて、無理やり生きがいだと思い込んでいただけ。
引き出しの中が空っぽなつまらない人間になっている自分が本当に嫌いになった。

せっかくの休みにそんなことばかりを考えるようになったので、去年

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転職に関する生きづらさの話

転職に関する生きづらさの話

「生きづらいなあー」

というのが、口に出さない口癖になっている。
同業他社に転職して気付くことは、自分の中の常識が何の意味も持たないこと。

自分が信じてきたものが覆される瞬間が、一日の中で何度もあるんです。
転職が当たり前になった時代、年収とか業種とか会社の雰囲気とか、次を選ぶ決め手はたくさんあって、自分のなりたい理想の姿のために頑張るんだけれど
自分の答えは6割くらい間違っているんだな〜くら

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自分のために

自分のために

 最近、お気に入りの花瓶を見つけた。

 花屋さんに、自分のためにお花を選びに行った。

 「この花瓶に合う花を探していて」

 予算を聞かれて、正直相場がわからなかったので決めてなくて…と曖昧な返事をしたけれど、店員さんはすごく気さくに丁寧に花を選んでくれた。

 急に訪れても、自分のためのお花でも、こんなに可愛いお花を選んでくれるんだ。

キャンドルやお香を炊いたり、花を生けたり、絵を描いたり

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3年後に人生のピーク

3年後に人生のピーク

 私は基本的に1人でいたい。結婚する気もないし、今のところ子どもが欲しいとも思わない。友達も少ない。

 休みの日は1人で行く当てもなく車を運転し、なんとなく良いなと思ったお店に立ち寄ったり、公園に車を止めて持ってきた本を読んだりする。

 夜も1人の時間が大好きで、1人で好きな映画や音楽を楽しみながら美味しいものを食べているとき、「働いていてよかった〜」と思う。

 けれど、たまに「自分はこの世

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余裕がない時こそ、全てを手放せるように

余裕がない時こそ、全てを手放せるように

もう、noteを更新することなんてないんじゃないかと思っていた。

環境の変化で、あっという間に新年度も迎え、人間関係でもゴタゴタがあり、何か取り憑いているんじゃないかと思うくらい。

特にここ1ヶ月は本当に余裕のない毎日で、好きなように好きな文章に触れることも、文章を書くことさえも億劫だった。

自分がやらなきゃ、動かなきゃ、弱音を吐いてはいけない。

周りに、抱え込みすぎて心身共に崩れてしまう

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生きている間、一生懸命生きればいい

生きている間、一生懸命生きればいい

環境の変化についていかず、思うようにnoteの更新ができなかった。

仕事内容も変わり、心機一転という時期に、なんでか死というものに対する恐怖が大きくなった。

死というものは突然訪れるし、どう頑張ったって生きている時点でもう死に向かって一直線なわけで。

死がどんなものなのか、死んだら自分の意識はどこに行ってしまうのか…分からないことだらけで、私は死というものの怖さよりも、分からないことへの怖さ

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20歳、おめでとう

20歳、おめでとう

きょうは成人の日_______。

成人の日なんて、成人式なんて、所詮は通過儀礼に過ぎなくて。それぞれのタイミングで、それぞれの「大人」が始まっているんだと思う。

今年は成人式ができなかった。開始寸前で中止になった。オンライン開催になった。自ら参加を見送った。

「成人式なんて、あってもなくても私は大人なんだから」

無理に自分を納得させて、今は我慢なんだ、我慢しない人は悪なんだと何度も何度も言

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愛するために自立する

「そもそも、男は火星人で、女は火星人だった」__そう想像してみよう。(ベスト・パートナーになるために ジョン・グレイ著 大島渚訳)

私たちはパートナーと他人であるはずなのに、つい「これくらいなら伝わる」と過信してしまう。

男も女も、全く別の場所で育ち、全く別の考えを持ち、同じ言葉を喋っているようで全然違う。だから、愛するために、少し頭を使って相手を理解しなければならない。

日常生活の中でも、

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マジックアワーに思いを馳せる

マジックアワーに思いを馳せる

明大前で開かれた退屈な飲み会。そこで出会った彼女に、一瞬で恋をした。本多劇場で観た舞台。「写ルンです」で撮った江の島。IKEAで買ったセミダブルベッド。フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり。世界が彼女で満たされる一方で、社会人になった僕は、〝こんなハズじゃなかった人生“に打ちのめされていく。息の詰まる満員電車。夢見た未来とは異なる現在。高円寺の深夜の公園と親友だけが、救いだったあの頃。そ

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本は買う派か借りる派か

本は買う派か借りる派か

本棚の隙間がなくなってきた。社会人になって、今まで以上に本に頼るようになった。たくさんの本が詰まった本棚を見ると幸せな気持ちになる反面、短期間でこんなに増えてしまったのなら、これからも無限に本が増えていってしまうだろう、と不安になった。

昔は物への執着がすごかったので、物を捨てられずにいたし、片付けも苦手だったけれど、最近は「こだわりの一つ」を大事にするようになって、部屋がすっきりしている。ただ

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「努力」を脱いだ自分が、本当の自分だった。

「努力」を脱いだ自分が、本当の自分だった。

あと10分我慢して登れば山頂だと言われてひぃひぃ登ったのに、10分たっても頂上は現れなかった。もう少しだよ、本当はここからあと10分だから……。その言葉に騙されながら、40年も山を登り続けてきた。ここまで登ってきたついでにもう少しのぼってみることもできる。必死に登り続ければ何か見えてくるかもしれない。でももう疲れた。気力も体力も底をついた。チクショウ、もう限界だ。

物心ついてから、努力は惜しまな

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生きていくことは、難しいようで単純だ。

生きていくことは、難しいようで単純だ。

瀬尾まいこ著、「天国はまだ遠く」を読んだ。

主人公の千鶴は、会社員で営業職。自分の人の良さでかえって結果を出せず、上司や同僚からの小言が自分に対する侮辱に聞こえ、いつしか会社に行くこともできなくなり、体を壊した。

全てを終わらせるため、自殺をするべく北へ向かう特急列車に乗った。奥へ奥へとタクシーに身を任せ、たどり着いたのが木屋谷という集落の「民宿たむら」だった。この民宿での暮らしが、千鶴に「生

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芥川賞「破局」読んだ

芥川賞「破局」読んだ

こんばんは。

芥川賞受賞作は気が向いたら読むようにしていて、前回はなんだか気が乗らなかった(余裕がなかった)のだけれど、今回は気が向いたので手に取ってみた。

今更ながらね。

ちなみに同受賞作「首里の馬」は読んでいる途中。

私は読書はすごく好きで、純文学はその中でも特に好き。知識は全くないけれど、言葉一つひとつ追っていくたびに著者の世界に引き込まれていくようで、美しいなあ、この人は日常の中の

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考えを溜めていても状況は変わらない

考えを溜めていても状況は変わらない

最近、職場でまた人間関係に悩んでいる。

私の悩みの核を握るのがTさん。家に帰って、ぼーっとしているといつの間にかTさんのことを考えている。

恋かよ!と思うくらい。本当はTさんと仲良くなりたいのかな。

正直なんで仕事内容ではなく人間関係で悩まないといけないのか、そこは納得いっていないのだけれど。じゃあ悶々と1人で悩みを溜め込んでいても状況は変わらない。

だから私がしたことは2つ。

まずは、

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自分の中の「女」

自分の中の「女」

女子の人間関係を読了した。

この本を買ったときは、なんとなく大学や会社の同期との女子特有の歯痒さを無くしたかった。

けれど、読み始めた途端にタイミングを見計らったかのように「女」に関する悩みが増えた。

プライドがぶつかり合ったときのなんとも言えない痛み、気遣いによって起こる微妙な心の荒み。

もっとフラットに接することができたら、お互いのプライドも気遣いも、良い影響を与えていただろうに。

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秋の匂いは寂しくさせる

秋の匂いは寂しくさせる

この写真は確か去年、ベルギーのブリュッセルで。

チョコレートやビールが美味しくて、嗜好品に心躍ってたな。

あと、物乞いはすごく多い印象。ヨーロッパ回ったけど、結構目についた。

ベルギーに行ったのも秋頃で、今はこんなに外出を渋っているのに、こんな一瞬で世界は変わってしまうのか、と痛感させられる。

しばらく今まで行った旅行のフィルム現像を渋っていた、というかただ面倒なだけだったんだけれど、写真

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