愛するために自立する

「そもそも、男は火星人で、女は火星人だった」__そう想像してみよう。(ベスト・パートナーになるために ジョン・グレイ著 大島渚訳)

私たちはパートナーと他人であるはずなのに、つい「これくらいなら伝わる」と過信してしまう。

男も女も、全く別の場所で育ち、全く別の考えを持ち、同じ言葉を喋っているようで全然違う。だから、愛するために、少し頭を使って相手を理解しなければならない。

日常生活の中でも、彼女に相談されたからアドバイスしただけなのに、機嫌を損ねられた…本当に彼女はアドバイスを求めていたのかな?

彼が話し合いの答えを先延ばしにしている。きっと私のことなんてどうでも良いんだ…夜な夜な1人で頭を抱えて、じっと答えを見つけ出そうと努力しているかもしれない。

付き合っているから、自分の体の一部のような感覚になって、自分が分かればいい伝え方になって。相手の発する言葉を自分の思うように勝手に解釈してしまうようになって。

パートナーである前に、自立した1人の人間として、相手の言葉をもっと客観的に受け止める。彼が発する言葉には、こういう気持ちが隠れているな、とか、今はそっとしておいた方がいいなとか。

お互いに満たされない気持ちになっても、自分の心の穴を埋めるのが相手であってはいけない。

自分で開けた穴は、自分で埋める。自分の心は、自分でコントロールできるように。

それは人に頼ってはいけない、というわけではない。

パートナーだけでない、自分の周りにあるたくさんの愛に気づくということ。

自分の心は自分でコントロールする。相手に依存せず、お互いに時間を共有し合う。

長く一緒にいると忘れてしまうけれど、そうやって賢く愛を育むことも、とっても大切なんだ。

愛する人がいる全ての人へ読んで欲しい一冊。


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