【書籍紹介】RANGEー知識の「幅」が最強の武器になる【読書感想】
こんにちは!ビケウォジャックです。
今回は「レンジ」というタイトルの本を読んだので、
その紹介と感想を書いていきたいと思います。
どんな本?
この本は、タイトルにもある通り知識の「幅」の重要性について
書かれています。
現代では、極度の専門家がすすんでおり、ある分野を完璧に網羅する
ために人生を費やさないといけないことすらあるレベルまで来ています。
そんな現代において、知識の「深さ」を犠牲に「広さ」を
獲得すべきなのはなぜなのかについて議論されています。
要点のまとめ
個人的に重要だと思う要点をまとめてみました。
この要点で満足せず、ぜひ実際に読んであなたの感想をこの記事の
コメント欄に書いてください!
高まる「早期教育」の煽り
現代では「早期教育の重要性」が声高に叫ばれています。
早くから的を絞り、誰よりも早く経験を重ねることで周囲に勝つ
という思考回路です。
プロゴルファーのタイガーウッズや、幼いころから徹底的にチェスを仕込まれたラズローの子供達など、早くから特定の物事だけに時間を費やし成功を収めた例はあり、それに倣いすべての人が「なるべく早くスタートする」ことがいいことであるという風潮が高まっています。
「親切な」学習環境と、「意地悪な」学習環境
ですが、どんなことも「早く始める」ことが成功する鍵なのかというと
そうではありません。
早く始めるべきものとそうでないものには大きな違いがあります。
「親切な学習環境」においては、明確なルールが存在し、パターン化が容易で、フィードバックが容易に得られるような物事です。
チェスなどはその好例で、AIが世界チャンピオンを下したことからも
「確実性」の高いものであることがわかります。
逆に、「意地悪な学習環境」においては、明確なルールは存在せず、ある行動に対する結果がいつも同じとは限りません。
「火星人とのテニス」として紹介されている意地悪な学習環境では、
「不確実性」が大きく、多角的な見方ができなければ
「学び」を得ることはできません。
そして現代において「ブレイクスルー」を起こすには
「意地悪な学習環境」に対処しなければならず、そのためにはレンジが
必要であると筆者は主張します。
アナロジー(類推の重要性)
この、アナリジーに関する章を読むためだけでもこの本は
読む価値があると感じました。
ここは個人的に一番面白く、読みながらニヤニヤしてしまいました。
「類推」とは一見全く異なることがらに共通の「構造」を見出し、
そこからある物事の仕組みを読み解くことです。
例えば「音」は目に見えません。
ですが、音の本質は「波」であり水面に石を落とした時の波紋のように
音が広がります。
惑星の楕円軌道を解明したケプラーはまさしく類推を用いて
宇宙の謎を解明しました。
なぜ類推が強力なツールであるかというと、
「直接知ることが不可能な物事について考える武器になる」
からです。
いまこの記事を読んでいるあなたは
事実として地球の自転・公転を知っています。
ですが、その事実を知らない人がいるとき、
実際にそう動いていることをどう説明し、証明しますか?
ケプラーは今よりもっと宇宙に関する情報が少ない時代に、
宇宙の「構造」の一つを突き止めました。
そしてそのときに使われたのが「類推」です。
この「類推」は「違う分野」同士の共通点が肝なので
自ずと「知識の幅」が重要になるというわけです。
「アマチュア」や「アウトサイダー」は”強み”になる
また、レンジを広げることは「深さ」を犠牲になることであり
あらたに踏み入った領域においてあなたは
「初心者」=「アマチュア」であり
「よそ者」=「アウトサイダー」です。
ですが、これは強みにもなり得ます。
それは「専門家がやろうともしないこと」
に挑戦することができるからです。
本の中でも、アウタガークという人物が多層光学フィルムを発明
したストーリーが語られ、「アウトサイダー」であったことが
強みになったことがわかります。
このように、「レンジ」を得るための「代償」ともいえる
「浅さ」すら武器になるというのだから驚きです。
まとめ
以上になります!
この本の最後に、
「結局、レンジを広く持って自分の能力を伸ばすにはどうすればいいのかを一言でこたえるなら?」という問いとその答えが書いてあります。
それは「遅れをとったと思わないこと」だそうです。
これは一見簡単そうなことに見えて、
現代においては非常に難しいことだと思います。
現代では昔とは比べ物にならないほど効率化し
可能な限り近道をすることが奨励されます。
ですが、遠回りした結果途中で大発見があることがあり
しかもそれは近道をするよりずっといいことであることが
ほとんどなのです。
私はこれまでの人生で数々の競争にさらされ
「周りに遅れを取らないように」必死に生きてきました。
ですが、この本を読むと今までとは違った
「もっと広い視野を持たなければ」
という危機感を感じました。
今何かしらの遠回りをしているあなたには安心して欲しいです。
大事なのはそこから何を学び次に活かすかだと思います。
私も頑張るので
一緒に頑張りましょう!
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