北欧語書籍翻訳者の会

リンドグレーン鑑賞会+懇親会レポート

1月13日(祝)に、神保町で映画『リンドグレーン』の映画観賞会+懇親会を開催しました。

岩波ホールで映画鑑賞

当日はまず、13時~神保町の岩波ホールで映画『リンドグレーン』を鑑賞しました。

映画を観終わると、映画館の外のロビーで参加者で軽く顔合わせをしました。参加者は当会メンバー4名と、SNSを通じて本鑑賞会について知り、いらしてくださった7名でした。

ブックハウス・カフェで懇親会スタート

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リスベット・サランデルの中の人(『ミレニアム4,5,6』限定)

スウェーデン発のミステリ小説『ミレニアム』シリーズのキャラクターの中で、天才的なハッカーとして名を馳せ、主人公をしのぐ人気を誇るリスベット・サランデル。

昨年秋に(今のところ)最終作『ミレニアム6』がスウェーデンで刊行されたのを記念に、『ミレニアム』4,5,6のITコンサルティングを担当したITセキュリティー専門家ダヴィド・ヤコビー氏へのインタビューが行われました。

(なお、ヤコビー氏はあくま

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中世アイスランドの写本を読む

・・・今回の執筆者は、昨年11月に北欧語書籍翻訳者の会のメンバーに加わった朱位昌併(あかくら しょうへい)さん。当会の平均年齢を一気に引き下げてくれました(^^)v。
アイスランド在住の朱位さん、アザラシ(!)などの皮紙に書かれた古文書を読んでおられるようです。(羽根)・・・

はじめに

 私たちは、何百年も前に書かれたテクストを即座に入手できる時代に生きている。国内外の古典が比較的安価な文庫本

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スウェーデン語の新たな代名詞「hen」が歩んだ道のり

英語圏では2019年、三人称単数としての「they」がアメリカで代表的な新語に選ばれて話題になりました。「he(彼)」でも、「she(彼女)」でもない性アイデンティティーをもつ人を表す代名詞として使われるそうです。じつはスウェーデン語にはこれに相当する新たな代名詞がすでにあり、8年ほど前から大きく広まって、すっかり社会に定着しつつあります。
 その代名詞というのが「hen」。「hon(彼女)」でも

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韓国現代文学と国際養子縁組

昨年の11月になりますが、コペンハーゲンのモダンアートギャラリーCharlottenborgで開催された韓国現代文学セミナーに行ってきました。

デンマークでも徐々に注目を集めている韓国現代文学ですが、まだ日本やアメリカほどではありません。韓国語翻訳者の数自体少ないと言われており、たとえばハン・ガン著『菜食主義者』は英語から、『少年がくる』はノルウェー語からの重訳です。原語から直接訳されているもの

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消えてしまうかもしれない声を残そうとする試み――スウェーデンの小さな出版社Teg Publishingのこと

「スウェーデン国内でいちばん権威がある文学賞は?」という問いへの一般的な答えは「アウグスト賞」でしょう。文豪アウグスト・ストリンドベリにちなんだこの文学賞は、1989年に始まった比較的新しいもので、その年に出版されたスウェーデン語作品が対象です(※1)。純文学、ノンフィクション、児童・ヤングアダルトの三部門がありますが、いちばん話題になるのは純文学部門。2019年の純文学部門受賞作は”Osebol

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新刊案内『フラクタル』

今回の執筆者は、数学教授にして多言語でミステリを読む服部久美子さん。そして、翻訳もされるのです! 教授の最新邦訳書は……。

岩波科学ライブラリー『フラクタル』
ケネス・ファルコナー著 服部久美子訳

ときたまスーパーで見かけるロマネスコ。これってまるでコンピュータ・グラフィクスそのもので食べるのがなんだか怖い。(実は硬めにゆでてマヨネーズをかけるとおいしい。)房のひとつひとつが、ロマネスコ全体の

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謹賀新年

Godt nytt år! 
Godt nytår! 
Hyvää uutta vuotta! 
Gleðilegt nýtt ár!

明けましておめでとうございます。

2018年秋に始まった北欧語書籍翻訳書の会、昨年2019年にはさまざまなイベントを行いました。ここで会のHPの「イベントレポート」を参照し、少し振り返ってみますと…。

2月1日 出版社に向けた未邦訳書プレゼン会
出版社

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バイキングの狂戦士ベルセルクとベニテングタケの関係

『きのこのなぐさめ』(みすず書房)の作者、ロン・リット・ウーンは作中でこのように述べています。

mushroom’ とグーグルで検索すると︑インターネット上に無限に出てくるのは、トリップする幻覚を見るためのきのこであって、食用きのこではない。サイバースペースできのこを探し求める人々の興味をそそるのは幻覚誘発性きのこである。バイキングの狂戦士ベルセルクときのこの摂取には関連性があるとも言われている

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フィンランド映画とサウナ

もう1ヶ月ほど前になりますが、11月9日から15日までの一週間、フィンランド映画祭が開催されていました。上映された5作品のうち、『ランド・オブ・ホープ』『頑固じいさんとしあわせな時間』『アウロラ』の3本を鑑賞してきました。

 偶然ですが、いずれの作品にもサウナが登場していて、さすがフィンランド…!と思いました。日本でも近年、サウナ人気が急上昇中のようで、フィンランドのドキュメンタリー映画『サウ

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