北欧語書籍翻訳者の会
スウェーデン語翻訳者の久山葉子が執筆した記事です。
フィンランド語翻訳者 上山美保子が執筆した記事です。
スウェーデン語・ノルウェー語翻訳者 羽根由 のマガジンです。
フィンランド語の翻訳者、セルボ貴子の執筆記事です。
北欧語書籍翻訳者たちによる未邦訳書の書評集です。2019年5月~
************************************** 今回の執筆者 久山葉子 専門言語 スウェーデン語・英語 居住地 スウェーデン ************************************** 前回の投稿で羽根由さんが書いてくださったように、8月21日~25日にストックホルムでスウェーデン語→日本語の翻訳者セミナーが行われました。 スウェーデンの文化庁(Kulturrådet)の主催によるもので、合計8人が日本とスウェーデンから集まり
************************************** 今回の執筆者 羽根 由 専門言語 スウェーデン語・ノルウェー語 居住地 スウェーデン ************************************** 去る8月21日~25日、ストックホルムでスウェーデン語ー日本語翻訳者のseminarium (*1) がスウェーデン文化庁 (*2) 主催で開かれました。 7人の翻訳者が日本から、またはスウェーデン各地からストックホルムに集まったわ
服部久美子です。英語・スウェーデン語(数学、素粒子・宇宙物理)の翻訳ができます。 翻訳可能な言語にフィンランド語を加えるべく、今がんばって勉強中です。 上の写真は、うちにあるフィンランド語の辞書を全部積んでみたものです。 一番よく使うのは、『パスポート初級フィンランド語辞典』(吉田欣吾編、白水社)です。見出し語は5700語ですが、それぞれの語のところに派生語もまとめて書いてあるので感激的に便利です。動詞を引いたついでに対応する名詞も覚えられます。見出し語の活用・格変化も書
今年も暑い夏になっております。みなさまいかがお過ごしでしょうか。 今回は、私、上山美保子(うえやまみほこ・フィンランド語⇒日本語翻訳)の初めての翻訳出版となった児童書シリーズ『フーさん』(国書刊行会)と原作者ハンヌ・マケラ氏(1943-)についてご紹介します。夏休み時期でもありますので、この記事をきっかけに『フーさん』シリーズを手にしていただけると嬉しいです。 『フーさん』との出会い 日本語版の『フーさん』シリーズが出版されたのは、2007年から2008年にかけてのことで
************************************** 今回の執筆者 羽根 由 専門言語 スウェーデン語 居住地 スウェーデン ************************************** 暑い夏にはのんびりと……ということで、今回は涼しげな写真をお送りいたします。 先月(6月)なのですが、ストックホルムの Ekerö(オーク島)から市内中心部・市庁舎付近まで公共交通機関を利用してプチ船旅を楽しみました。 今回は Tapps
書店が閉まったり、国が支援すると言ったり ここ最近、「書店が危ない」関連の本が話題になったり、経産省が書店経営への書店振興プロジェクトチームを設置したりというようなことが出版業界で話題としてあがっていた。とはいえ、三十年前から基本的な構造は変わっていないという話もある。SNS上で、出版業界のどこがボトルネックなのか、という投稿のまとめでは、仕組み全体が旧態依然としていて誰が特に悪いというわけではないという主旨だった。けれど、硬直した仕組みをそのままにしてきた責任の一端は広
************************************** 今回の執筆者 羽根 由 専門言語 スウェーデン語 居住地 スウェーデン ************************************** 2024年4月、「スニッパ裁判」が終結した。 2023年4月に私が書いたブログ記事があるので、興味のある方にはぜひ読んでいただきたい。↓ スニッパ裁判――スラングがわからないからと国語辞典に当たった裁判官たち|北欧語書籍翻訳者の会 (no
************************************** 今回の執筆者 久山葉子 専門言語 スウェーデン語 居住地 スウェーデン ************************************** 先週は雪が降った日もあったのに今週は昼間は25度と、スウェーデン中部も一気に初夏になりました。気付けば卒業シーズンまであと一ヵ月を切っています。あと一息で夏休み!と先生も生徒もラストスーパーとといったところでしょうか。 スウェーデンの終業
************************************** 今回の執筆者 中村冬美 専門言語 スウェーデン語 居住地 日本 ************************************** 5月12日は「母の日」だった。老若男女問わず、多くの人が母親のことを想い、実家を離れて久しい大人の皆さんも母親のもとを訪ねたり、電話をかけたりしたのではないだろうか。私自身は先日娘に「お母さん、なにかほしいものある?」と聞かれたので、 文藝
昨年(2023年)11月の、EU文芸フェスティバル期間中に東京・青山で開かれた『変容することばたち』(11月23日)に、参加者のひとりとして登壇しました。 この日、参加したいろいろな言語の翻訳者は20名超。それぞれが翻訳する原語の未邦訳作品や未紹介作家をピッチスタイルで紹介するというステージでした。フィンランドの文学作品は、日本ではまだ翻訳されているものが多くないので、フィンランド国内での人気や、他言語への翻訳の有無を参考に、ぜひ知っていただきたいと思う作品がある作家を1
先月末に劇場公開されたアイスランド映画『ゴッドランド/GODLAND』を鑑賞してきました。 フリーヌル・パルマソン監督の作品は、トーキョーノーザーライツフェスティバルで観た過去作『ホワイト、ホワイト・デイ』でも同様でしたが、風景や静物の映し方が非常に独特で、アイスランドという土地をより一層印象的に見せているように感じます。 さて、ここで少しだけ本編映像をご覧いただきたいのですが、本作ではデンマーク語とアイスランド語、2つの言語が話されます。予告編では区別されていませんでし
北の果てのこの地では、目に見えて日が長くなり、朝は小鳥のさえずりが冴え冴えと響き、心浮き立つ季節の兆しが感じられるようになりました。 大統領選が終わった… 前回、私はヘルシンキ・ブックフェアに関した投稿をしましたが、今日は徒然に話を進めてみたいと思います。果たして着地点は見つかるか...。 ではまずフィンランドで六年に一度の大統領選が戦われたお話から始めますね。 昨年秋から翌年一月の国民投票に向け、選挙戦がスタートし、各候補者は実に様々なイベントに登壇し、全国を縦断
スウェーデン語に初めてふれたとき、名詞に「両性」と「中性」があると読み、「なんのこっちゃ、どういうこと?」と、頭の中がはてなでいっぱいになりました。どれが両性で、どれが中性か、は覚えるしかないのですが、両性名詞(「共性名詞」とも)は、もともと、男性名詞と女性名詞とに分けられていたものを「共性」としていっしょにしたものであると、あとになって知りました。 この「両性(共性)」「中性」という区分とはまったく別ですが、職業などを指す名詞には、女性形が存在するものがあります。日本
北欧の文学団体が現在募集している出版社向けフェローシップ・プログラムを紹介させてください。 ノルウェー 応募締め切り:2024年2月25日 中央ヨーロッパ時間12時(日本時間20時) 開催日:2024年6月4~7日 開催地:ノルウェー、オスロ 主催者、スポンサー:NORLA(ノルウェー文学普及団体)、外務省 応募資格:大人向けフィクションの出版社/編集者/スカウト プログラム内容:ノルウェーの出版社訪問、ノルウェー作家によるプレゼンテーション、エージェントとのミーティン
1月10日、グラフィック社から『至福の北欧サウナ』が発売されました。 上の写真の右側がスウェーデン語原著です。Bastu というのはスウェーデン語でサウナのこと。もともとは badstuga で、これは bad と stuga の合成語、「風呂小屋」という意味でした。 「スウェーデン発のサウナ本? サウナと言えばフィンランドでしょ」とお感じになったそこのあなた。私も同感です! 私の周りのスウェーデン人数人にサウナについて聞いてみたところ、「あんなの熱いだけだから嫌」
昨年11月に東京都現代美術館で開かれたTOKYO ART BOOK FAIR(TABF)。前回の投稿でよこのさんが詳しくレポートしてくれたとおり、北欧がゲストカントリーでした。私も会場でスウェーデン児童文学プロモーションのプログラムに参加し、各出版社の絵本の原書をたくさん拝見させていただきました。 会場では「Tove’s Perspective トーベ・ヤンソンの視点」という特別展示も行われており、今日はそのレポートをしたいと思います。 訳書『メッセージ トーベ・ヤンソン