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うえやまみほこ

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フィンランド語翻訳者 上山美保子が執筆した記事です。
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「ああいう、交遊、EU文学」発足記念イベント講演・補遺 

 昨年(2023年)11月の、EU文芸フェスティバル期間中に東京・青山で開かれた『変容することば…

『フーさん』シリーズと作者ハンヌ・マケラ氏のこと

今年も暑い夏になっております。みなさまいかがお過ごしでしょうか。 今回は、私、上山美保子…

2023年北欧語書籍翻訳者の会的まとめ 

本年、みなさまはどのような本読み時間を楽しまれましたか。 私たち「北欧語書籍翻訳者の会」…

フィンランドの旗日は平日にもあります~国旗掲揚の日いろいろ~

この記事公開を公開日する8月9日は、日本では長崎の原爆忌(長崎原爆の日)です。平和への祈り…

ヘルシンキ・ブックフェア2022のことなど

 2020年は完全オンライン、2021年は、会場で開催、一部オンラインでトークなどを配信、昨年20…

読書のネタ探し ~フィンランド語訳が出ている日本の小説~

 情報の発信者は、その情報が確かに“誰か”に届くことを《願って》、あるいは届くことを《狙…

新語・流行語 フロム  フィンランド2022&2021

 2019年秋に「新語・流行語 フロム フィンランド2019」をお届けしました。が、昨年(2020年)は、このテーマを取り上げませんでしたので、2022年に入って間もない今回は、2020年と2021年の2年間に現れたフィンランド語の、新語・流行語・注目語の中から面白いな……と感じたものを幾つかお届けすることにします。情報源は、前回同様『フィンランド国語センター(Kotimaisten kielten keskus)』です。  フィンランド語翻訳のうえやまみほこがお届けします。

『ヘルシンキ・ブックフェア2021』ハイブリットで開催

毎年、書物好きの心をワクワクさせるブックフェア。しかし、昨年は残念ながら全面的にオンライ…

「フィンランド」が作品の舞台になっている!

日本人作家の小説やコミックを選ぶ際、特定の国が舞台になっていることにこだわって作品を選ぶ…

イラストレーターの起用も戦略!?

 いうまでもなく書籍の<命>はその中身です。あらかじめ書評や広告、あるいは知人・友人や図書…

フィンランドの「歯のお手入れ」と「文芸作品で扱われた歯をめぐる物語」

 先日、重い腰を上げて歯科医院の門をくぐりました。そこに残されていた記録によれば、今回の…

2020年刊行 フィンランドで人々の琴線に触れた作品から

 新しい年、2021年が始まりました。さて唐突ですが みなさまは普段、「次に読む本」をどのよ…

『ヘルシンキ・ブックフェア2020』オンライン開催

 フィンランドの本好き、読書好きにとって、一年の中での最大のイベントと言えば『ヘルシンキ…

新語・流行語 フロム フィンランド2019

 早いもので2020年も余すところ、残り3か月と少しになりました。その今年、流行語大賞に確実にノミネートされるのは、新型コロナウィルス禍の中で生まれた「三密」「ソーシャルディスタンス」「withコロナ」あたりでしょうか。  辞書に、新語や流行語が採択されるのは<一般語として広く定着した>と認識されてからなので、その言葉が生まれてからある程度の年月を要することは、『舟を編む』(三浦しをん・著)光文社文庫で広く知られるようになりました。そしてこの小説(や映画)は、国語辞書の編纂