マガジンのカバー画像

セルボ貴子の執筆記事

15
フィンランド語の翻訳者、セルボ貴子の執筆記事です。
運営しているクリエイター

記事一覧

本の世界のために、北の果てからできること

書店が閉まったり、国が支援すると言ったり ここ最近、「書店が危ない」関連の本が話題にな…

フィンランド大統領選と『エジプト人シヌヘ』

 北の果てのこの地では、目に見えて日が長くなり、朝は小鳥のさえずりが冴え冴えと響き、心浮…

「やっと会えたね」ある10月の午後、書籍見本市にて

 さて、勿体ぶったのはタイトルだけ、余韻も0.5秒で消えたでしょうか、今回はフィンランドか…

2022年 フィンランドの図書館貸し出しランキング(カテゴリ別)

さてフィンランドは6月のはじめに学校が夏休みに入りました。そして夏至の頃から多くの大人も…

第六回 ヨーロッパ文芸フェスティバル内と外

 さて、今回フィンランドセンターよりゲストとして頂き、ヨーロッパ文芸フェスティバルに参加…

みずいろブックス 第一作 記念対談 シッランパー『若く逝きしもの』

フィンランド文学に特化した出版社の誕生 セルボ貴子(以下:セ):では改めまして、今日はよ…

オーディオブックは本の世界をどう変えるのか?

ここ数年、飛ぶ鳥を落とす勢いなのが「オーディオブック・サービス」です。 オーディオブック・サービスとは、定額サブスクリプション型サービスで、月額でいうと約5ユーロから20ユーロくらいの価格帯で朗読された書籍がほぼ聴き放題になるというもの。オーディオブックだけでなく、電子書籍が読める場合も多いようです。日本でも大手を始め、複数のサービスが開始されているようですね。以前、よこのななさんが書かれた、「大手オンライン書店以外から本を買う(スウェーデンの場合)」 でも同サービスが言及

ゆく年くる年

あっという間に年の瀬ですね。(トップ画像は私の住むPori市の旧市庁舎です) 日本の皆さまは…

マリメッコを蘇らせたキルスティの物語

『マリメッコの救世主 キルスティ・パーッカネンの物語』 (祥伝社 2021 年10 月末発売) こ…

コロナ禍でのオンライン通訳

お久しぶりです。今回は同じく言葉を扱うという仕事という括りで、通訳について、それもコロナ…

本屋さんが消えていく? フィンランド書店事情

上の写真はアカテミア書店の内部。天井からの採光と大理石の内装で冬の暗い時期も明るい。 …

<コラム>世界からコーヒーがなくなるまえに

今回の記事では、10月25日に出た訳書『世界からコーヒーがなくなるまえに』の話を書かせて頂…

【書評】150年前のフィンランドでフェミニズムを推進した劇作家ミンナ・カントゥの半…

タイトル(原語) Rouva C タイトル(仮)   マダムC  著者名(原語)   Minna Ryti…

フィンランドの夏至祭の過ごし方

        (リンゴの木のそばで赤スグリを摘む次男)  夏です、白夜の季節です!  フィンランドのみならず、北欧では冬至が過ぎて、一日数分ずつ日が長くなると夏を心待ちにする人が増えます。春分の3月の頃には南部ではかなり雪も解け、来る春を予感させますし、4,5月には新緑が芽吹き、毎日のように草花の成長はもう目を見張る程、北国の短くいい季節を目いっぱい享受しようとしているのが感じられます。        (サウナのある湖畔のサマーコテージ)  この季節になると