#エッセイ
ショートショート_倫理
月曜日は憂鬱だ。だいたい、日曜日の午後くらいから気が重くなる。その症状は、なぜだか分かっている。仕事いやいや病だ。
もう還暦に近い、もう、退職が目前だという人間が、いまだに仕事いやいや病だ。わらってしまう。
でも最近、生きていることに少しずつ感謝する気持ちが芽生えてきているように気がする。退職の準備をしつつ、働くこと、収入、保険、税金。いろいろな自分の人生を見返していく作業をしながら、もう自分
いい話のようでそうでもない、ネバーエンディングストーリー
今日も彼女のおかげでここまで辿りついた。いつも感謝している。
「誤解です」
しかし、今日も彼女はそう主張する。
確かに、私は彼女のことを理解していない。その言葉と行動の背後に何があるのか、理解していない。
けして感情的にならず、今日も誤解だと言う彼女は、いったい何を思っているのだろう。与えられた仕事をしているに過ぎない、とでも考えているのだろうか。私は彼女の善意に感謝しているのだが。
こ
「わたしが」書くことに意味があるので、自分でこの人生を選びました。
三十数年にわたり構築されてきたわたしの世界は、たくさんの思考や具体化されていない「何か」で溢れ、底の方は黒く淀んで澱が沈んでいる。
絵やファッションなど一目でわかる方法でその世界のありさまを訴えるには、あまりに混沌としている。それでは表面的なことしかすくい取れていないといつしか感じるようになっていた。深く潜り、そして沈殿する澱を取り出して浄化してゆくには、どうしても言葉がいる。
わたしは余すこ