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Nikky 2024/05/22~28

2024/05/22

目覚ましが鳴って意識を浮かび上がらせて、今日初めての深呼吸をするとき。新しく仲間入りしたルームフレグランスの香りがする、イギリスの香り。それだけで少しいい気分になる。その「少し」だけでいいのに。

昨日の日記を書いていなかったから、電車の中でポチポチ進めようと小さい画面で頑張る。(いつもはパソコン)目が疲れたな〜と思ってふと顔を上げると、車内のディスプレイ広告が目に入る。
…あまりにも分かりやすすぎる「家父長制補強コンテンツ」だった。様々な部分から違和感を感じられて日記どころではなくなってしまった。この期に及んで、昔ながらの固定観念にとらわれている企画を新しいものとして打ち出しているのか、と苛立った。このことを少し誰かと話してみよう。私の過敏反応かもしれないし、この主張が誰かの足を踏んでいるかもしれない。まだまだよちよちだから誰かに聞いて確かめて指摘してもらいつつ、セーファーを目指す。


2024/05/23

午後の足取りが軽いのは、好きなグラフィックデザイナーさんの展示に向かうから。私が唯一通学用バッグにつけている、the chef cooks me のキーホルダーデザインをした、ホシエイスケ さん。(ちなみにお出かけ用バッグにはSECOND ROYALのキーホルダー。こちらもとってもお気に入り。)
なめらかな線描と清々しい青が合わさることで、スタイリッシュなのに思わず手に取りたくなるような親近感も抱く。そんなデザイン。いろいろ言葉で書きましたが、とりあえずかっこいいのよ。
共同展示をされていた leeget さんはダンサーとしても活躍されているそうで、絵の中に「踊り」が溢れていて楽しかった。キャラクターからは豊かな表情が伝わってきて、ストーリーが想像できるようなイラスト。
お話もたくさんしてくださって、やっぱり優しい人たちばかり。嬉しいなぁ嬉しいなぁと心の中をほかほかにしてギャラリーを出る。
その足で近くにある cow books に寄る。…ここがもう、、、天国だった、、。手のひらに収まるくらい小さくて繊細な作りをしている絵本や、レコードジャケットコレクション本などときめくものばかりが揃っている。その中で手に取ったのは、写真家&登山家である 鈴木優香 さんの登山日記。とにかく写真が綺麗で惹かれたことに加えて、巻末にはパッキングリストまで付いている。「これは、私を、登山に連れて行ってくれる本だ!違う世界へ連れて行ってくれる!!」と感じた。運命の出会いをしてしまった。週末にも本屋巡りをする予定だったから今日は覗くだけにしようと思っていたけれど、一度掴まれたら離してくれない。その魅力には抗えない。
綺麗な包装をしてもらって一緒に帰る。カフェですぐにでも開いて読みたい気分だったけれど、このあたりは高くつく。週末に備えてグッと堪えて帰宅。それにしてもデスティニー。


2024/05/24

例外的に2限で終わりの金曜日。美術館・ギャラリー巡りをしてね、と言っているようなものではないか!ということで、前々から立てていた小旅行計画を実行。
初めに美味しいカレー屋さん、ウミネコカレー に行く。まずはね。
かなりの暑さの中「駅からカレー屋さんまで歩くの会」を開催。参加者私のみ。(予期せず急な坂に出くわし一苦労)
辿り着いて食べた一口目はとっても美味しくて涙が出そう。食べながら終始一人でニコニコしている私はさぞかし異質に見えたかもしれないけれど、それが幸せを噛み締める方法なのでどうか許してほしい。お会計の時、ちょうど今日行く予定のギャラリーの店番をしている megumi yamazaki さんのかわいいキャラクターたちが登場する作品が飾られているのを見つけ、またニコニコ。
次に40分くらい歩いて美術館へ。かなりの距離だけど、お店や歩く人や建物を見ながら歩けばあっというま。展示は予想していたよりコンパクトだったから、長すぎて疲れるということはなかった。でも、見たかった主題の作品が少なくて寂しい。タイトルになっとるのに少ないのはなぜゆえ…と心の中で思いながら、ベールのかかったような描き方や濁りのない緑や青を見て、なぜか自分も絵を描きたくなってくる。そういえば、中学生の時美術部だった。。。一応、油絵道具一式と大体の描き方は分かる。たぶん。でも古の記憶。
そのまま近くの大きいCDショップに行く。最近は洋楽にトライし始めたから、洋楽専門フロアへ行ってみる。新譜の棚にはビリーやweekend vampireももちろんあるし、最近ずっとリピートしている Rex Orange County のLPもある。邦楽のレコード棚(レコードコーナーは洋楽フロアにあった)にはパソコン音楽クラブやクラムボンもあり、好きなアーティストのレコードを見つけてはテンションを上げていた。
そして最後にお馴染みのギャラリーへ。今期は SaBo さんの個展。こちらも、ただただ癒されるかわいいキャラクターたちのイラストが空間いっぱいに飾られていて、そこにいるだけで笑顔になれる。模様のように見えても実は一つずつ表情が違ったり、キャラクターたちがおしゃべりしているように見えるイラストがあったり。とにかく楽しい空間。グーグルの写真翻訳(?)でイラスト内に書かれた「엄마」「아빠」を訳してみて、「こういうふうにグーグルちゃん使えるんだ〜わーい」と一人で盛り上がる。
2階には taco さんの展示。一枚をじっくりと眺めて目を凝らして観察していると、いつの間にか時間が経っている。物語同士が組み合わさって空間を構成している感じ。

今日はとにかく一人で笑って一人でテンションをアゲアゲにして過ごした。
この日にやろうと思うことをこなせずに、またできなかった、、、と落ち込む毎日だから好きなことくらいは達成させてあげたい、と思う。


2024/05/25

久しぶりに朝ゆっくり…と思いきや、午後からバイトがあるので落ち着かない。どうしても午前に済ませなければいけないことをやって、あっという間に出かける時間。荒れた部屋に向かって「帰ってきたら片付けるのでお許しください」とお辞儀をして出発。
息ができないほどで忙しくはなかったからよかった。ただ、週末疲労でダメージは大きい。終わった瞬間、緊張の糸がぷつんと切れてふわふわと「やっぱり文フリ後夜祭行こう〜」と脳内お花畑タイムが始まる。そう、お気に入り本屋で先週の文学フリマ後夜祭が行われるということで、バイト帰りに直行。寄れないほど元気が無いかと思っていたけれど大丈夫だった。本屋さんに行くと思うと元気が出る〜。
出店予定時間を過ぎてしまうけれど覗きに行きたいと連絡したら、そのまま開けていてくれて「お待ちしていました〜」と迎え入れてくれた。ありがとうありがとうございます。
ゴースト書房 にて
本屋・生活綴方『ODD ZINE Volume7 notes of novelists』
作品が完成する前のアイデアスケッチたち。ドキドキしかしない。見てはいけないものを見ている感覚…
十七時退勤社にて
橋本亮二『手紙を書くよ』
を購入。二往復の手紙とエッセイ。手紙好きとしては気になる。高円寺のおすすめ本屋さんも教えてもらって喜び。こちらでは購入者特典で古本プレゼント!やったあ!ということで
大竹伸朗『ネガな夜』
をゲット。青が綺麗で、中のイラストもよかった。普段は選ばなそうな本を折角だから。「お目が高いですね〜」と言われて嬉しかった。わーい。
いつもの店内もささっと見て、店主さんに「読書会参加しに、明日もきますね」と声をかけて帰る。
明日の読書会の課題図書を読み終えて、日記を書いている。

帰ってきたら掃除する、と自分の部屋に一礼したことを今思い出す。ごめんよぉ〜、マイルーーム!(夜中24時半)


2024/05/26

昨日の懺悔、掃除をし申し上げる。プラス、本棚革命を起こしていたらあっという間に読書会へ行く時間になる。午前中、私は何をしていたんだ。。。
読書会にて、途中で映画の話になって迷子。全然映画を観ていないな、もっと観たいな、と思う。読書会で。
そのひぐらし商会 さんがZINEを納品していたことを頭の隅に置いていたから、最新号を買う。彼女が書いて、印刷して、切って、折って、ホチキスどめしたものが自分の手元にあると思うと、なんとも不思議な気持ちになる。そして、一度は諦めたパレスチナ(ガザ)支援キーホルダーを買う。とてもかわいいし刺繍も綺麗で、その国旗とスイカから目を離せなかった。今働いているバイト先の時給と同じくらいの値段。その金額分のお金を払い、私はこのキーホルダーを得て、払ったお金は全額寄付される。それならば安いと思う。

昨日から続いている喉の痛みとその奥にいるほのかな吐き気は、まだ確かにそこにいる。いつもはいい香りだと感じるルームフレグランスが、自分の体調不良を引き立てている。結局今日も何もできなかったと思ってしまう。そんなことないと頭では分かっていても、どうしても。
今日はここらへんで強制終了。


2024/05/27

まず、眠れない。体調不良手前だなと感じ取ったから早めに横になったのに、眠れない。眠れたと思ったらすぐ目が覚めてしまって寝た気がしない。結局3.4回ほど起きてしまう。朝方には「寝るな!!!」と言わんばかりの強風が窓を揺らし、大きな音を立てる。予定より早く布団から這い出る。
明らかに吐き気と頭痛と喉の痛みがある。そんな私の状態など気にもせず、今日は月曜日だというから大学へ行く。行かなければならない。
メイクをして髪にアイロンを当て服装を整え、朝食をとろうと席につく。すると、肌とそれに触れるすべてのものの接着点から痒みを感じる。
例えば、髪。首のあたりに触れる髪が妙に鬱陶しい。顔に当たる髪も我慢できないほど邪魔に感じる。ただひたすらに痒くて肌を擦ってしまう。
例えば、服の縫い目。その小さな凸凹が肌を刺激して信じられないほど痒い。こういう時には、服の装飾を不必要だと思ってしまう。
かきむしるのは良くないと知っていても、判断力が鈍っているし何にも形容し難い不快さが全身を包んでいるので、肌を擦ってしまう。腕や首、顔がたちまち赤く染まる。仕方がないから、髪は一つにまとめてその先をクリップで留め、一切肌に触れないようにする。服の袖口は折り畳んで縫い目が肌につかないようにする。
家から出たはいいものの、今日は雨。外の空気を吸った瞬間、様々な香りが混ざっているのを感じてまた不快感が身体を巡る。雨の匂い、傘の匂い、水分を含んだアスファルトの匂い、車の排気ガスの匂い。全てが感覚の下で要素分解できてしまって、こんな時に限って敏感にならなくていいのに…と恨めしく思う。
移動中は香りに悩まされ続ける。駅に着くと、隣接するスーパーで焼いているパンの香り。電車内では席の布の香り。乗り換え駅ではシュークリーム屋の甘い匂い、またパン、牛丼チェーン。大学最寄りでまた雨、傘、アスファルト、排気ガス、パン、雨傘ガス教室コンクリート本書庫雨傘ガスアスファルト…
肌の痒みも今日は一日中続きずっと顔をタオルで拭いていたため、帰ってきたらメイクの跡形も無くなっていた。代わりに赤く荒れている。鏡越しにみた自分のやつれ具合にげんなりする。
本は少し読めた。でもそれ以外何もできなかった。寝て回復する以外方法はないことを知っているから、どうしようもない。しょうがない。分かっているけれど、自分が本当に情けなくなってくる。
せめてあがいた記録を残そうと、ここで日記を書いてから眠る。この不調は明日までに治ってくれなきゃ困る。学校もバイトもある。

…ここまで書いて自分自身が相当焦っていることを知る。


2024/05/28

昨日よりは体調良いかな、と思っていたけれど今日は頭痛が主人公のようで。
昨日私の身体を支配していた痒みは、通学途中には出てこなかったものの、授業を受けている途中でまたもや顔を出してくる。足や腕や首、顔をかきむしりたくなる。吐き気もまだ続いているから、ご飯を食べてもあまり味がしない。というか食べたくないけれど、食べないとさらに気分が悪くなるから仕方なく食べる。
午後初めの授業では、90分間同じ席にずっと座っていることを難しく感じる。「早くこの閉鎖された空間から逃げ出したい、もうだめだ、でもせっかく出席したのに早退つけられるのは勿体無い。うわぁぁぁ、、、、」
痒みがある場所を手当たり次第タオルで拭いて誤魔化し、なんとか授業を終える。教室を出ると一気に気持ちが軽くなる。鏡で自分の顔を見たら案の定メイクの跡形も無くなっている。そこに絶対座ってろ動いてはいけない、と強制されるとなんとも言えない不快感が込み上げてくる。歩いている方がまだまし。去年の今頃は毎日こんな状態だったから、自分で自分を「これで生きていたのか!?」と信じられない思い。
夜のバイト前にこの日記を書いている。己よ、なんとか生き延びてほしい。

(追伸)生き延びました。


「日常的な延命」というフレーズを思い出しました。(小川和さんの本のタイトル。新刊チェックをしていて目に入り、頭の隅に記憶していたのだと思います。まだ本書は読んでいないので、今から書くことは内容とは何ら関係はありません。)
「生きている状態」があるというよりは、毎日延命措置を自分自身に施して命をつなぎ、その結果として「生きる」が連続したに過ぎないのかもしれません。
延命措置を繰り返す。
食べたり寝たり、音楽を聴いたり本を読んだり、人と会話したり好きな場所へ行ったり。永遠に休まないための休息です。それら全てが私の人生に必要な延命措置です。彼らによって私は「生かされている」。
今週は精神的にも体調的にもギリギリの状態で過ごしていたから、そんなことを思い出したのでしょう。重くなってしまった…でも大事だなと思ったので書いてみました。お許しくだされ。

あと、この日記で登場する作家さんやお店の関連リンクをできる限り載せようと思います。(大体インスタグラムに繋がっております。)楽しそう、面白そうと思ったらぜひ覗いてみてください。

後半は体調不良日記になってしまってごめんなさい。この日記をまとめている今日は予定変更、お休みにしました。デイオフ!!

みなさまも体調にはお気をつけて。

またね!


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