【雲の中の富士山を登った時の話・2日目③】私を先頭にぞろぞろと登る。そしてついに頂点が見えてきた
こんにちは! 雲の中の富士山を登った月見里です!
今までの記事は、こちらのマガジンにまとめてありますので、ぜひご覧ください!
前回、宿を出て行ってあまりの暗さに路頭に迷っていたところを、誘導員さんに救われたところからスタートです!
暗闇をひたすら登っていく
真っ暗な道を、誘導員さんを先頭にして登っていきます。
誘導員さんは慣れたもので、スイスイと、どこに足をかければいいかわかっているように登っていきます。
私はそのあとをトレースして登っていくだけで精一杯でした。
道中も一応写真を撮ろう試みましたが、置いて行かれないように登らなくてはいけなかったのと、撮っても
このようにほぼ真っ暗なため、断念しました。
誘導員さんとの別れ
そうしてこの反射板の巻いてある看板のところへ着きました。
ようやく、9合目です……!!
これを超えれば、山頂です!!
あともう少しです!!
しかし、ここで唐突に誘導員さんが足を止めました。
休憩かな?
と思って私も立ち止まりましたが、誘導員さんはこう言いました。
「私らはもう一往復して下の人たちをまた誘導するから、ここでお別れです。ここからは鎖の張ってあるところを道なりに登れば頂上だから、頑張ってね」
ええ!? そんなの聞いてないよ!!
と私は動転してしまいましたが、あっという間に誘導員さんは、暗闇の中を逆走して下って行ってしまいました。
なにはともあれありがとうございました!
きっと誘導員さんはここを往復して私のような迷える子羊を救っているのでしょう。本当にお疲れ様です!!
状況把握
誘導員さんがいない今、私の前には、誰もいません。
つまり、私が先頭です。
後ろを振り向きます。
後続にめちゃくちゃ人がいます!
私が立ち止まったら、全員が進まなくなってしまいます。
こうして、登山初心者の私を先頭に、ぞろぞろと後続も続いて登っていきました。彼らも、先頭の私が登山初心者で、なんとなく道なりに登っているだけだと知ったら、結構怖がったでしょう笑。
ひたすら登る
8合目から山頂までは、5合目から8合目までのどの道のりよりも急で、細い道のりで、地面がごつごつとした岩場でした。
しかし、あまりに登るのに精一杯だったのと、あまりに真っ暗だったため、周りの景色がどうだったとかを語るほど記録も記憶も残っていません……。
真っ暗だから上を向いても先が見えないうえ、転ばないように下のほうを見ていたから実感はありませんでしたが、暗闇を必死で登っていったことで、どんどんと頂上へと近づいていきました。
こういった看板で、それを実感しました!
ついに山頂、そして神社が近づいているようです!!
このあたりで振り返ったところ、後ろの人たちはまちまちに休憩をとっていて、距離が空いていました。
私も寝起きで動いたため疲れていて、岩場に座って休みました。睡眠不足だからか、疲れが残っているからか、標高が高くて酸素が薄いからか、息がすっかり上がってしまいました。
熱い体に冷たい空気がなだれ込んで、何とも言えない気分でした。ライトに、自分の吐いた白い息が冬のように見えました。
空が青く
「ちょっと明るくなってきてね!?」
後ろにいた学生らしき人がその友人に言って、私も気がつきました。真っ暗闇ではなく、辺りが青ずんできて、物の輪郭が見えるようになっていたのです。
目が慣れてきただけかと思っていましたが、どうやらそういうわけではないようです。
どうでしょうか!
さっきまでの写真よりも、青っぽくなっているのがわかるでしょうか。
側面を撮ってみると、
このように、山の斜面がうっすら見えるくらいに空が明るんできました!!
相変わらず足元は真っ暗ですが、遠くの輪郭が見えるだけでも、自分がこの世に存在していることがわかって安心します笑
日の出!?!?
明るくなってきたということは、日が昇ってきたということでしょうか。
これは急いで登らねばなりません……!
といいたいところですが、さすがにこの悪天候では頂上でも日の出は見られないと思いますし、なによりすでにかなり疲れているので、急ぐことはできないので、安全第一で登っていきます。
そうしてふと頭上を見上げると、
日の出!?!?!?
なんということでしょう!!
頂上のほうがオレンジっぽく光っているではありませんか!!!
急いで登らねばいけません!!
日の出に間に合わなかったか……と思いつつ、自分は北東から登っているので、南西が頂上の方向です。
太陽が西から登るのは天才バカボンの世界だけなので、あれは太陽ではないのです!!
そうして近づいて行ってみると……
……ん? なんだか様子がおかしいぞ?
近づくと、あの光が太陽ではなく、人口灯であることがわかりました。
ひとまず胸をなでおろします。
それと同時に、人口灯が近くにあるということは、頂上も近いということです!!
はやる気持ちを抑えながら、ゆっくりと登っていきます。
先頭にいた私も、今や休息が多くなり、広めなところで端により、後続の2,3人に先に行ってもらいました。
焦りは禁物です。ここまで来て、最後の詰めを誤ってはもったいないです。
皆さんも、自分のペース第一で登りましょう!! 周りからのプレッシャーを感じる必要はありません!! 感じたら先に譲ればいいだけなのです!!
登った果てに待つものは……?
そうして登った先に見えてきたのは……
唐突に人工的な登りやすい階段(それでも岩がガタガタですが)とともに、両脇に阿吽の狛犬、そして奥に鳥居が見えてきました!!!
ついに、ついにゴールは目の前です……!!!
*
今回は以上となります。
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