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ファジアーノ岡山 J1昇格への道(2021シーズン)

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#日記

【ありがとう】安部崇士がファジアーノ岡山での6カ月で積み重ねた経験と身につけた自信

 「何だ、この左利きのセンターバック、上手すぎる」安部崇士がファジアーノデビューを飾った第18節アウェイ新潟戦を見たときに、そう強く思った。

 徳島ヴォルティスから加入した安部がこれまで出場したのは1年半で16試合。出場機会を求めた育成型期限付き移籍だったため、即戦力というよりも、徐々に出場機会を掴んでいくのだろうと思っていた。

 そんなぬるい思惑を打ち砕くように、安部はフすぐに定位置を奪取す

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【ありがとう】ファジアーノ岡山で復活を遂げた“戦う創造主”石毛秀樹

 2017シーズン以来、石毛秀樹は再びファジアーノのユニフォームに袖を通した。7月末に加入すると、8月2日の天皇杯名古屋戦で肉離れを起こして離脱してしまう。前回加入時に輝きを放ち、清水に帰った石毛は度重なる怪我に苦しめられていた。思うように出場機会を得られない状況を打破すべく、ファジアーノに帰還したはずだったが、ここでも怪我が石毛の行く手を阻むのか。すごい悲しい気持ちになった。暗い雰囲気が漂ってい

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【レビュー】『撃ち合いを制した粘り強さ』~第39節SC相模原VSファジアーノ岡山~

スタメン

マッチレポート「3」と「10」を勝ち取る力強さ 降格圏から抜け出すために勝点3が必要な相模原が、9戦負けなしと好調な岡山を迎えた一戦。[3-4-2-1]の布陣で挑む相模原は成岡輝留、木村誠二がスタメンに復帰。[4-4-2]の岡山は、パウリーニョが出場停止、ミッチェル・デュークがW杯最終予選のため離脱。攻守の核を欠くなかで、“エース”上門知樹が復帰し、最終ラインに宮崎智彦も帰ってきた。

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【レビュー】『エモーショナルなラストマッチ』~第42節ファジアーノ岡山VSジェフユナイテッド千葉~

スタメンキックのフィーリングを高めた田口の右足から生まれた2点 試合の入りこそ岡山がシュートを打ち、ゴールへの姿勢を見せた。守備では高い集中力を保ち、入ってくるボールに対して、強くアプローチできていた。流れの中から千葉に決定機を許さなかった。

 しかし、試合が進むにつれて両チームのファウルが多くなり、セットプレーが増えていく。この日のファウルは千葉が18回、岡山が14回。岡山が犯した14回のファ

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【レビュー】『0-5の雪辱を晴らすウノゼロ勝利』~第41節V・ファーレン長崎VSファジアーノ岡山~

【レビュー】『0-5の雪辱を晴らすウノゼロ勝利』~第41節V・ファーレン長崎VSファジアーノ岡山~

スタメン強固な守備ブロックを崩すために 強固な[4-4-2]の守備ブロックを形成する両チームの一戦。左右への揺さぶりに対して、素早いスライドで対応。どちらも中央へ差し込むことに苦戦した。なかなか決定機を作れないまま時計の針が進む。

  岡山が長崎のブロックを攻略するべく、1タッチプレーに3人目の動きを合わせる仕掛けを狙っていた。デュークへの縦パスで攻撃のスイッチを入れると、落としを受けた石毛から

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【レビュー】『現在地と昇格までの距離』~第40節ファジアーノ岡山VS京都サンガ~

 京都のJ1昇格が決まる可能性のあった注目の一戦はスコアレスドロー。京都の昇格は翌日に行われる甲府の結果に委ねられることになった。ゴールネットこそ揺れなかったものの、今シーズン最多の6270人が駆けつけたスタンドの盛り上がり、”強敵”京都相手に見せた堂々の戦いぶり。今シーズンのベストゲームと呼ぶに値するほど、見応え十分な90分だった。「来シーズンもこの選手たちと、このサッカーを…」と期待を膨らませ

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【レビュー】『土俵の取り合い』~第38節ファジアーノ岡山VSモンテディオ山形~

 前節アウェイで甲府に勝ち、8試合負けなし&16試合連続複数失点なしと好調の岡山が、昇格には勝つしかない山形をホームに迎える。両チームが各々の目標を達成するべく勝利を目指した一戦は、土俵の取り合いとなった。

スタメン

制限からボール奪取、岡山の土俵で進んだ前半15分 ショートパスを繋いでゴールを目指す、いわゆるポゼッションを志向する山形のサッカー。これに対して、岡山はひるむことなく、主体的な守

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【レビュー】『我慢して逃げ切る力』~第37節ヴァンフォーレ甲府VSファジアーノ岡山~

【レビュー】『我慢して逃げ切る力』~第37節ヴァンフォーレ甲府VSファジアーノ岡山~

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スタメン

甲府の出鼻をくじく開始早々の2ゴール 試合は予想よりも早く動く。9分、相手陣内中央でのFK。キッカーはゴール前に蹴り込まずに、ショートパスを選択。この流れで右サイドから河野がクロスを送る。これにデュークが高い打点で合わせて、ゴールネットを揺らした。アシストを記録した河野のクロスはデュー

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【レビュー】『充実の3-0』~第34節ファジアーノ岡山VS松本山雅FC~

スタメン

先行逃げ切り型の極みへ 岡山は終始ゲームをコントロールしながら試合を進めることができた。試合の入りで相手にやりたいことをやらせない。2トップ+SHの4枚で松本のビルドアップに停滞感と閉鎖感を与え、ホームのピッチでやらせない姿勢を示した。

 ボールを持つ場面が多かったのは松本。しかし、岡山は慌てない。ボールは持たれていたのではなく、持たせていたのではないかと思うほどに、自慢の[4-4-

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【レビュー】『勝点3がもたらす手応え』~第33節東京ヴェルディVSファジアーノ岡山~

スタメン待ちに待った複数得点 渇望していた複数得点を挙げて、チームはアウェイで勝利を収めることができた。前回複数得点を奪ったのは、第19節琉球戦(ホームで3-0)。3か月以上前のことだ。今シーズン複数得点を決めた試合は、東京Ⅴ戦を入れて6試合。成績は4勝1敗1分と、2点目を取ることができれば勝てる。それが、有馬監督が率いるチームなのだ。

技術が詰った石毛秀樹のゴール 東京Ⅴ戦の2ゴールは、いずれ

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【レビュー】『勝ちきるために必要な3つの要素』~第32節FC琉球VSファジアーノ岡山~

【レビュー】『勝ちきるために必要な3つの要素』~第32節FC琉球VSファジアーノ岡山~

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スタメン

マッチレポート特徴のぶつかり合いは痛み分け 4連敗中の琉球と5試合未勝利の岡山、遠のいている勝利が欲しい両チームは、開始早々から自分たちの強みを出していく。

 前半に多くのチャンスを作ったのは岡山。ヨンジェとデュークが揃ってスタメンに名を連ねると、ヨンジェが背後を狙い、空いたスペース

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【レビュー】『全員で手繰り寄せた勝点1』~第31節ファジアーノ岡山VSブラウブリッツ秋田~

両チームの勝ち点差は2。勝利すれば勝点3を獲得すると同時に、相手が勝点3を獲得することを防ぐことができる。まさにシックスポインター。岡山と秋田が対戦する一戦は、残留を確実なものにしながら、1つでも順位を上げるために勝たないといけない試合だ。

スタメン

秋田が作り出した混沌(カオス) ホームで勝ちたい岡山は主導権を握りたかったが、秋田の徹底したロングボール戦法の前に苦戦を強いられてしまう。

 

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【レビュー】『核心』~第29節ファジアーノ岡山VS栃木SC~

スタメンマッチレポート強固なゴール前を崩せない岡山が与えた一瞬の隙ホームの岡山は前節からスタメンを2人代えて臨んだ。後半途中から試合の流れを変えるジョーカーのような起用が多かった木村を左サイドハーフに、右サイドハーフでの途中出場が続いていた齊藤が2トップの一角に。前半から攻勢を強め、ゴールを奪いに行く意図を感じた。

 対するアウェイの栃木は前節からのスタメン変更はなし。前節に移籍後初ゴールを含む

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【レビュー】『"積み上げてきたもの"のぶつかり合い』~第27節ギラヴァンツ北九州VSファジアーノ岡山~

 前節ホームで劇的な逆転勝利を収めたギラヴァンツ北九州とリーグ再開後2勝1分と未だ負けなしのファジアーノ岡山が対戦した一戦。それぞれが積み上げてきたものを随所に発揮した90分間となった。

スタメン

マッチレポート押し込んだ岡山、北九州の守備を崩せず 立ち上がりは岡山がボールを保持した。CBからサイドにパスを散らし、北九州が構える[4-4-2]のブロックを揺さぶろうと試みる。両SBを高い位置に上

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