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日本の英語の参考書ってどうなの?
音楽関係で海外のミュージシャンとつるむことも多いので仕事で書いたり喋ったりする機会は平均的な人よりかなり多いと思うのですが、高校時代は劣等生で英文法ははなはだ心もとないのでこの数年英文法の学び直しをしています。で、高校生くらいの参考書を見てみると、私が昭和の頃使っていたのとほぼ一言一句変わっていない感じがします。つまり恐らくは戦後80年近くほぼ変わっていないということになります。で、谷崎潤一郎が昭
もっとみるトランペットとエアの使い方。
トランペットの奏法について常に話題に上がることに「エアをどう使うか」ということがあります。"Use more air!"なんて言う人もいます。これは言い回しの非常に難しいものであると考えています。確かに使い方の問題なんだけど、実は「量」の問題ではないと考えるのです。幸運なことにこの20年くらい、数多くの欧米の名手と話して意見を聞くことができましたが、去年亡くなったLAの巨匠、Carl Saunde
もっとみるThere is~の文についての仮説
英語を勉強し直ししててこれどうしてこうなるんだろう、というのの筆頭にあるのがThere is~の文です。「Thereは訳さなくて良い」って言われます。個人的な感覚では英語は言いたいとこを先に言う言語なので主語述語が先、という理解なのですが、これだけ違うんです。
で、あれこれ考えてたんですが、これって倒置なんじゃないかな、と。そもそもthereには「そこに」という意味がありますが、とすれば第2文型と
音楽は役に立たない〜災害罹災の経験を通して感じること
1995年に阪神大震災を東灘区で経験したことを書きます。震度7エリアでしたが、住んでいた建物の形状が幸いして半壊に留まり、半月そこで配給食糧と水だけで凌ぎながら仕事をするという経験をしました。震災2周目に取引先の厚意で確か2回くらい有馬温泉の旅館を使わせてもらって風呂に入るなんてことをさせてもらったのですが、そこから車で当時の職場だった三ノ宮(ビルが全壊したので実質的には元町旧居留地)に向かう道す
もっとみるジャズが大衆化しない理由について私が聞いたことと考えたこと
ジャズ。アメリカでも最早音楽売り上げシェアの1%歩かないかの状況です。アメリカンオリジナルアートフォームなのに。日本では至るところでBGMとかで使われたりしていますが、ライブの現場で頑張ってる人の名前をあげられる人はほとんどいないのではないでしょうか。まぁ考えてみればクラシックだってそんなに大きなシェアはないし、民謡や小唄や端唄も一部の好事家のものになってしまっているように見えます。2010年にL
もっとみるアーティスト、という言葉
「アーティスト」。この言葉は基本的にはあまり使いません。自分に対しては絶対に使わないです。だって自分のやってることがアートかどうかを決めるのは自分ではないから。その人が作ってるものがアートであったかどうかを判断するには時間がかかるので、メディアやネット上で安直に使われる「アーティスト」という言葉の使い方には抵抗があります。