ジオパーク

ジオパークなる言葉があります。調べてみたら15年くらい前にユネスコの活動をきっかけにどこぞのNPOが始めたものらしい。検索かけてみると、いかにも日本のお役所的というかなんというか、そうした地形的特色を生かして観光振興を図ろうみたいなことに集ってる感じで、なんとなく日本的利権の匂いも感じられなくはない活動ではあります。とはいえ、指定されている地域の多くにはいわゆるブラタモリ的知的好奇心のフックがいたるところにあって面白いとことはそれなりに結構面白いのです。ユネスコが指定しているユネスコ世界ジオパークは納得なのですが、日本ジオパークとか準会員地域みたいなものには無理筋っぽいのも若干あって、そこに利権を感じちゃうのがちょっと残念な感じがします。

それはさておき。

日本列島なんて断層活動の産物みたいなものでどこでもジオパークみたいなものではないかと考えたりもするのですが、そういったものが露出するのはやはり地震などの自然災害なんですよね。数年前の北海道の地震で厚真町界隈の山で起こった土砂崩れ、災難ではあるけど、あれは自然の造形として凄いものにも見えました。そして今回の能登地震。1回の地震で数メートルに渡って大規模に土地が隆起するなどということが起こることにとても驚いたと同時に、神話的世界もあながち嘘ではないのではないかとさえ感じさせるものでした。一瞬にして使い物にならなくなってしまった漁港、露わになった海底、これ、まさにジオパーク的な世界ではありますまいか。復興途上なので不謹慎と思われる方もいるかもしれないけど、復興していく上でこれを観光資源にするという手はあると思うのです。ある程度水道などの社会インフラが復活したらぜひ見てみたいポイントですし、こうしたものをうまく使うことで被災地の方の転んでもタダでは起きない強かさを見せてくれたらなぁ、と。NPO、動かないのかなぁ。

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