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教会の問題

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キリスト教会はとても居心地のよいところです。でも、満点を期待してはいけないでしょう。たくさんの問題を抱えています。とくに内側にいると見えないものを、なんとか見ようとするひねた者が…
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2021年7月の記事一覧

竜とそばかすの姫

竜とそばかすの姫

映画「竜とそばかすの姫」を見た。有名になった作品への奇妙な称賛と、その逆のこきおろしなどに関わるのはごめんなので、制作者には失礼かもしれないが、非常に個人的な視点からのみ、少し触れる。「少し」というのは、いわゆるネタバレを起こしてはいけないということを意味する。
 
ヒロインの、バーチャル空間での名は「ベル」である。これで「ベルと竜」が私の頭に思い浮かばないはずがない。ヒロインの名を知ったときに、

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オリンピック開会式

オリンピック開会式

見てしまった。概ね見ようとは思っていたが、最後までずっと見る予定ではなかったのに。
 
賛否両論あるだろうし、医療現場の厳しさを思うと、何もないほうがよかったとも思う。しかし、反対者も注意しなければならない。いま感染者が増えているのは、オリンピック関係によるものではないということに。感染拡大はオリンピックのせいだ、などと言うのは明らかにおかしい。この連休に人が動いているのは、そのせいではないはずだ

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語る仕事の基礎

語る仕事の基礎

経験のない先生(小中学校の教師)のひとつの特徴は、子どもたちのほうを見ていない点にある。
 
確かに、自分がどのように教えるとよいのか、そこにまずは不安がある。どう教えたら善いのか、そのための準備がまず気になるはずである。そして教職課程でも、授業計画でも、またそうしたアドバイスを伝える本や雑誌でも、どう教えればよいのか、そこに主眼がある。
 
導入を考え、展開を構成し、結論を印象づける。どのように

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法

中学で生徒会役員をしたとき、それはどこか「ごっこ」めいていたと思う。何かしら事務の手続きを覚えるための練習の場のようなものだった。事務レベルで何をするか、それを総会という建前の中でどう営むか。いろいろ教えてもらった。
 
それでも、生徒総会で、靴下のライン数についての校則を変更するに至ったのは、ひとつの成果であったかもしれない。規則を変えるにはどういう手続きが必要なのか、学んだ。
 
ブラック校則

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『100年前のパンデミック』(富坂キリスト教センター・新教出版社・2021年6月)

『100年前のパンデミック』(富坂キリスト教センター・新教出版社・2021年6月)

こんな本を求めていた。新教コイノーニアシリーズの1冊である。2020年に世界に広がった、新型コロナウイルスの嵐の中で、医療関係のことを常々思うと共に、教会というもののあり方や方向性を考えなければならないと考えていた。そのとき、やはりひとつ気になるのは、過去の経験である。以前の似たような体験のときに、人々は、教会は、どう反応し、どう対処したのだろうか。それは大いに参考になるし、知恵となると思ったのだ

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信頼関係

信頼関係

入社試験というのは、その学習塾の場合、入試問題を解かされるものだった。2科目と言われたが、算数と数学でもよいらしい。配られたのは、学校名は明らかにされていなかったと思うが、特別な難関校ではない中堅どころの私立中学の算数の入試問題と、福岡県の公立高校の数学の入試問題だった。
 
途中で順に、面接に呼ばれた。私はすでに京都でしばしこうした職に就いていたし、特別若いわけではなかった。が、その経歴が目を惹

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