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［ 何気ないワンシーンに物語を ］

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本
撮った写真を載せています。レタッチなども。
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［星野 カナタ］

#散文

［星野 カナタ］

［星野 カナタ］

真夏のピークが去ったと、天気予報士が告げる前に。

観覧車の光が揺れて、花火のよう。少しだけ光の筋が憎らしい。ほんの数分前に、本物の花火を見たせいで、物足りなさを感じるみたい。そういえば、今年はもう花火見れないと思っていたけれど、見れたことが嬉しいし、１万何千人の人と見たあの景色は忘れられない。誰一人、「たーまやー」なんても言わず、シーンと静まり返った中で、花火を見つめていた。それぞれのライブの思い出に浸らせるように打ち上がる花火は、とても綺麗だった。「最後の花火が今年もなったな。」そんな歌が、わたしの頭に流れた。
［星野 カナタ］

［星野 カナタ］

残された夏時間を、追いかけた。

干からびた田んぼが、夏の終わりを告げている気がする。等間隔に並んで刈り取られた姿が、少し寂しいような嬉しいような複雑な気持ちにさせる。気づいたら、もう夏も終わっちゃうのか。夏が嫌いだとか暑いだとか、そんなことを言ってるうちに「サヨナラ」がくるらしい。
    ［星野 カナタ］

    ［星野 カナタ］

    優しいのに、冷たい夏空。

      ［星野 カナタ］

      ［星野 カナタ］

      雨と夜と、カメラと。

        ［星野 カナタ］

        ［星野 カナタ］

        レンズ越し、夏の色。

          ［星野 カナタ］

          ［星野 カナタ］

          葛藤する心と向き合っていく。それが今の目標だ。

          好きになりたい。自分の全部を好きになりたい。自分の作り出すものを受け入れられるようになりたい。好きなものを作っては、大衆向けではない自分の作品に嫌気がさす。どうして…。地道な努力を続けていたら、きっと気付いてくれる人がいるって言ってたじゃない。そんな成功者のことばなんか、ずるいだけじゃない。私も成功したい。ずっと褒められていたい。認められたい。いいじゃない。そんな欲望があったって。誰にも迷惑なんかかけてない。そうやって叫んでは涙の海を渡る。そんな毎日から抜け出せない。人の形をした欲求が、歩いている。
            ［星野 カナタ］

            ［星野 カナタ］

            さよならいつか、ずっと会わないままで。

            蒸し暑い夕方。釣りへ行くカップルが横切る。どうしてだか、儚くて切ない夏の香り。目が合った瞬間にそらされる視線、2度とは会えない人なのに。冷たい雨、消される記憶。ずっとずっと寂しいままの心。乾いた喉を通らない言葉。みんなみんな、取り残される街。
            ［星野 カナタ］

            ［星野 カナタ］

            冬花火の下に、散る恋心

            君と観た、いつかの花火を、私は忘れてしまいたい。だって、本当に本当に綺麗だったから。