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クーリエジャポンの記事から考察

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2021年7月の記事一覧

いまだFAXを愛用する日本は、電子政府先進国の韓国から学ぶべし【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.116】

いまだFAXを愛用する日本は、電子政府先進国の韓国から学ぶべし【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.116】

今年に入ってから文大統領は歴史認識などをめぐって日本に対する強硬な発言はピタリと控えるようになり、日本との関係改善に強い意欲を示してきた。

安倍・菅両政権は、徴用工訴訟や慰安婦訴訟をめぐる韓国司法の一連の判決に猛反発し、とくに菅政権は首脳会談に関しては「塩対応」で応じず、厳しい姿勢で韓国側に判決についての是正措置を要求してきた。

「平和の祭典」であるオリンピックにふさわしい雰囲気を意識して菅首

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広告が「夢のなか」に入り込む? 企業が私たちの睡眠を“操作”すると何が起きるのか【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.114】

広告が「夢のなか」に入り込む? 企業が私たちの睡眠を“操作”すると何が起きるのか【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.114】

米ビール大手モルソン・クアーズが今年はじめに発表した新しい広告キャンペーンは、多くの人の度肝を抜いた。人の夢のなかに入り込み、クアーズのビールを買わせ、おそらくは飲ませることを計画していたからだ。

このキャンペーンでクアーズは、寝る前に短い動画を視聴して、8時間の「環境音」を再生しながら眠りにつくよう消費者に呼びかけた。寝ている人の夢を誘導するこの「ターゲット・ドリーム・インキュベーション(TD

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忙しくて心に余裕がないときに、創造性を取り戻す方法【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.114】

忙しくて心に余裕がないときに、創造性を取り戻す方法【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.114】

現代では、性別にかかわらず、私たち全員が生活や仕事のなかで、隙間を空けておくことに我慢ができなくなっています。隙間、あるいは、ポーズとは、生活や仕事のなかで予定が決まっていない時間帯のことです。空白にしておいて、そのときに何をするか決めるタイプのひとときです。

現代では誰もが他人と常に繋がっていて、おかげで心は常にざわついていて、スケジュールも詰まっている。

私たちはシームレスにさまざまな活動

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東京五輪は「物流」もカオス コロナ禍の開催でヒトとモノの動きも“異例”に【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.113】

東京五輪は「物流」もカオス コロナ禍の開催でヒトとモノの動きも“異例”に【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.113】

日本に向かうコンテナには、選手村に滞在するアスリートや職員たちが使うさまざまな日用品がいっぱいに詰まっている。

ニュージーランド選手団はアイスベスト(アイスパックを装着できるベスト)やフローズンドリンク製造機を持ち込んでいる。

ほとんどの国の選手団が栄養ドリンクや携帯食を持ち込んでいるが、それぞれバラエティに富んでいる。たとえばイギリス選手団のリストには、4万5000個のティーバックと8000

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コロナ後の経済回復で「日本が韓国に惨敗」の理由を中国メディアが分析【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.112】

コロナ後の経済回復で「日本が韓国に惨敗」の理由を中国メディアが分析【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.112】

日本経済がコロナ不況から抜け出す兆しが見えない。民間予測によれば、2021年4~6月期のGDPは前期比0.17%増となる見込みだが、景気が上向きになっているとは言いがたい。

だが、韓国の状況は違うようだ。

韓国の5月の輸出額は507億3000万ドル(約5兆5700億円)、前年同月比45.6%増と、ここ32年で最高の伸び率だった。半導体や自動車といった主要品目が好調なせいだ。日本も主要な貿易相手

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「生産性」について取材しまくった私がなお実践する秘策ベスト5【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.111】

「生産性」について取材しまくった私がなお実践する秘策ベスト5【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.111】

「生産性」を高めるという秘訣が大量生産されては、その大半が非生産的に消えていく。あなたがいまだに実践している生産性アップ術は何かあるだろうか? 生産性について取材を重ねてきた米経済メディア「ブルームバーグ・ビジネスウィーク」の名物コラムニストが、効果を実感している秘訣ベスト5を軽妙にまとめる。

「ToDoリスト」は捨てるべし
ToDoリストの代わりに私がいまも使っているのが、タイムマネージメント

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あんなに美味しいものが輸入禁止? そしてそれをペットするってどういうこと!?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.110】

あんなに美味しいものが輸入禁止? そしてそれをペットするってどういうこと!?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.110】

「星島日報」は、共同通信の報道として、外来種で生態系への影響が深刻なアメリカザリガニとミドリガメについて、日本の環境省が「外来生物法」で定める「特定外来生物」に指定し、野外で繁殖しないよう規制する方向で検討を始めていることを伝えた。

草案の段階では、市民は許可を得てザリガニをペットとして飼育することは許されているという。しかし輸入したり、販売したり、屋外に放すことは禁止されている。

すでに日本

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あなたは猫派? 犬派?──自己表現欲求を刺激して社会貢献を促す方法【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.109】

あなたは猫派? 犬派?──自己表現欲求を刺激して社会貢献を促す方法【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.109】

あなたは犬と猫のどちらが好き? バニラとチョコレートは? 冬と夏は?

こうした単純な質問に対する回答には、私たちの人となりや好みについてちょっとした何かがにじみ出る。

だが、そうした質問には重要な側面もある。ペンシルベニア大学ウォートン・スクールのマーケティング学教授、ジョナ・バーガーが新たな研究論文「好みを聞かせて:自己表現を活用してささやかな社会貢献を促すには」でそれを解説している。

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ウォートンの心理学者2人が語る「次世代型のリーダー」になるための5ヵ条【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.108】

ウォートンの心理学者2人が語る「次世代型のリーダー」になるための5ヵ条【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.108】

ウォートン・スクール経営学教授のアダム・グラントは、現代の職場にふさわしいマネジメント論を説く。

彼は同じくウォートン・スクールで学部長を務めるエリカ・ジェームズと、同校のエグゼクティブMBAプログラム協賛のウェビナーに登壇。

いまリーダーに求められる「成長」とは何かを語った。2人の議論から得られた5つのポイントを紹介する。

1. 新しいアイデアを「証拠ベース」で判断する
新しいアイデアへの

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神経科学者デイヴィッド・イーグルマン「私たちの脳の機能は“麻薬ディーラー”に似ている」【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.107】

神経科学者デイヴィッド・イーグルマン「私たちの脳の機能は“麻薬ディーラー”に似ている」【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.107】

脳とコンピュータを比較するのは、魅力的な方法のように感じられます。

脳にはそれぞれ1万もの接続部を持った860億のニューロンがあり、人が生きている毎秒ごとに再構成され続けています。あなたがこの段落を読み終わるときには、読み始めたときとはわずかに違う人物になっている、というわけです。

私たちの脳内で繰り広げられる「縄張り争い」

脳は、トップダウンの指示がなくても驚くべきことを成し遂げられるとい

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「タトゥー」が1年で消えるなら、あなたはどこに何を入れたいですか?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.106】

「タトゥー」が1年で消えるなら、あなたはどこに何を入れたいですか?【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.106】

1年ほどで消えるタトゥーインクを開発した「エフェメラル(刹那の)タトゥー」は、米ニューヨークのブルックリンに最初のスタジオを開いてからたった4ヵ月で、2000万ドル(22億円超)の資金調達に成功した。

開店以来、予約は月ごとに倍増していると同社は言う。いまや7〜8ヵ月先までキャンセル待ち状態だ。

エフェメラルが委託した第三者の調査で、6000万人のアメリカ人がタトゥーを入れることを検討したもの

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“週休2日の常識”を疑おう かつて人々は労働時間がもっと短縮されていくと信じていた【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.105】

“週休2日の常識”を疑おう かつて人々は労働時間がもっと短縮されていくと信じていた【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.105】

週休2日制が定着するには、危機的状況が必要だった。大恐慌時代、労働時間の短縮は、限られた仕事量をより多くの人に分配させるための方法とされた。

しかし、フランクリン・D・ルーズベルト大統領とその政権は、これではあまりにも極端すぎると考え、代わりにニューディール政策という形で労働者の経済的救済を図ろうとした。労働を制限するより、雇用を増やそうとしたのだ。

週30時間労働案が白紙になった5年後、ルー

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もう週5日勤務には戻れない⁉︎ 「週休3日制」の成功事例が続々と出てきている【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.104】

もう週5日勤務には戻れない⁉︎ 「週休3日制」の成功事例が続々と出てきている【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.104】

ソーシャルメディア管理サービスを提供するバッファー社で働く89人の社員は、型破りな雇用主に慣れている。CEOを含む全員の給与は公開されており、6年前に唯一のオフィスが閉鎖。社員は全員リモートで働いている。社員が自身のために買いたい本の費用を負担してくれる社員特典もある。

バッファ社は、社員の休暇を週あたり1日増やしたのだ。給料も下げずに。

この試みは1年経った今でも続いている。同社でカスタマー

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ポテトチップスとダイエット・コーラを絶対に一緒に摂ってはいけない理由【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.103】

ポテトチップスとダイエット・コーラを絶対に一緒に摂ってはいけない理由【クーリエ・ジャポンからの抜粋-Vol.103】

ロシアの生理学者イワン・パブロフによる実験は、誰もが知っている。パブロフは犬にえさをやり、唾液分泌量を測定した。

これを何度もくり返すと、えさが運ばれてくる音だけで犬が唾液を分泌するようになる様子が確認された。ベルが鳴った後にえさが運ばれてこなくても、犬の唾液は分泌されるようになるのだ。

そのおよそ100年後、カナダの科学者ハーベイ・ヴァインガルデンが同様の実験に臨んだ。

ヴァインガルデンは

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