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京都生活

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京都での暮らしをさまざまな角度からご紹介
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京都に来る言い訳

京都に来る言い訳

土日はそれぞれ友人に会った。1人は高校からの同級生で、地元が近い。今は東京で働いているけれど、実家に帰省するたびに、京都で新幹線を途中下車し会いに来てくれる。最初に「いかにも京都な体験」、午後から軽く飲んで、銭湯に行き、湯上がりに鴨川沿いでアイスコーヒーを飲むようなコースを案内したらすっかり気に入ってしまい、最近は2,3ヶ月に一度は京都で会っている。

もう1人の友人は、元々京大の学生で、卒業後に

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親鸞の眠る場所

親鸞の眠る場所

マニアック京都観光案内シリーズ。京都の大谷本廟です。親鸞の眠る場所であり、今もお墓として機能している場所です。京都のいいところは、こういった歴史上の人物と現代の暮らしが地続きになっていることと、その空間がこの写真のように今も美しく残っているところですね。

この写真のような、石畳、アーチの効いた橋、繁った緑、そしてバシッと中心線の効いたアプローチではなく、ほのかに先に見えるお寺。この空間って今作ろ

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京都で緑を感じる場所

京都で緑を感じる場所

蹴上インクラインです。桜の名所として知ったけど、5月の晴れた日は緑色で溢れていて、気候も良く散歩に最高ですね。無鄰菴行った時も、個人邸に琵琶湖疏水から水を引いてることにドン引きしたんですが、まあここも含めて「京都と滋賀の関係から生まれるリッチさ」みたいなものには興味がありますね。

そんなのに興味が無くても京都市京セラ美術館に行くならここと無鄰菴に寄って自然とのコミュニケーションデザインを感じる過

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京都で味わうレバノン料理と現代的空間

京都で味わうレバノン料理と現代的空間

京都のレバノン料理屋さん、「汽 ki:」さんです。

レバノン料理初めて食べたけど、見た目も綺麗、味も美味しい、何より空間が素晴らしかった。

いわゆる京町屋のリノベーションだけど、京町屋のオーセンティックに寄せるのではなく、レバノンの建築を知っているわけではないが、異国風がキッチュにならず、京町屋の持つ坪庭から取り込む明かりのフレッシュな美しさと、異国的なスケールのテーブルやマテリアルが、どちら

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京都の怪しいサラダショップ

京都の怪しいサラダショップ

サラダショップのRoot2laboです。京都って(主語デカいけど)こういう意味分からん空間があるところが面白いんですよね。どうやってビジネスのサイクルが回ってるのか想像がつかない。かつ、認知されようという気がない謎の外観。中に入ると世界のサラダボウルを提供する研究室。分からなすぎる笑。

こういう独自の世界観を持った空間やサービスが、マーケットの論理と関係無さそうな動きで生まれたり、気付いたら消え

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川辺にいる間は消費者にならずに済む。

川辺にいる間は消費者にならずに済む。

先日、「自律して生きるために、支出をコントロールしなくてはならない。そのために、消費者としての振る舞いを余儀なくされる都市やインターネットとは注意深く付き合う」という話をしました。そしてそのための1番のアティチュードが「家から出ない」ことであると。

一方で、家から出ないことで心身にマイナスの影響を与えることも、容易に想像がつく。「引きこもり」と聞くとフィジカルにもメンタルにも不健康なイメージがま

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夜の鴨川を散歩した

夜の鴨川を散歩した

昨日、夜8時ごろから1時間程度、鴨川の散歩をしました。最近は夜風が本当に心地よく、9月末までは納涼床が出ているので、その灯りがとても綺麗でした。その結果、勢いでカメラを購入してしまいました。

本当は朝にランニングをしたい。

本当は、朝にランニングができれば1番いいとは思っているのです。朝、私がまだ毎日出社出来ていた頃、私を含めて駅に向かう人々の流れに逆らうように、ランニングをしている人を何組か

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不味いと評判の京都の水道水を大量に飲む

不味いと評判の京都の水道水を大量に飲む

メンタル的な意味で体調を崩し、お酒を飲む量が大幅に減少するという自分にとって大きな生活習慣の変化がありました。そんな中で、口にする飲み物について考え、健康のためというよりは、生活をシンプルにしていくために、水道水をたくさん飲むという新しい習慣を始めています。

京都の水道水は不味いらしい

みなさんは、京都の水道水が不味いという話について聞いたことはありますでしょうか。私が京都に引っ越してきた時に

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お寺の中にも消費者はいない

お寺の中にも消費者はいない

以前、川辺を歩いている間は消費者にならずに済む、という文章を書きました。都市の中で消費者にならずに済む場所で過ごすことは、支出を抑える上で大事であり、それは私を自律した心理状態に保つ上でも大事だと感じています。

今回は、都市の中で川辺だけでなくお寺も消費者としては過ごせない場所だと気付いた話をします。

京都を歩くと街中に普通にお寺があります。おそらく京都でなくても、日本の都市部はそうでしょう。

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河井寛次郎は単なる民藝の人じゃなかった。

河井寛次郎は単なる民藝の人じゃなかった。

河井寛次郎記念館に行きました。

河井寛次郎記念館、近所なのに行けておらず、ようやく行けた。民藝運動の中心人物で、自宅に窯も備えて生涯クラフトに生きた人、という先入観を持っていたが、そんな分かりやすい人ではなかった。

写真のウサギの木彫彫刻のように、まず木彫りを作るにしても造形美は民藝の持つ無為自然なイメージでは無い。

そして木彫りの作品をブロンズに置き換えたいという思いを持ってもいたようで、

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曇り空のお寺は映える

曇り空のお寺は映える

京都は紅葉シーズンになるととんでもない数の人が訪れ、信じられないくらい加工の効いた彩度の高い紅葉とお寺の写真で溢れる。

でも、今日みたいに、曇ってて、肌寒くて、暗い日のお寺も映えるんですよね。

お寺と言ってもたくさんのバリエーションがあるので一般化できないけど、木や瓦の素材の色やテクスチャ感、ある角度から見たフォルムにはブルータル建築の感覚を得ることがあって、そのテイストに写真を編集したりする

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京都療養0円ハウス計画

京都療養0円ハウス計画

「前に住んでいた大阪だったら今の療養生活はできてなかったよね」

同居人と話していて、体調を崩した場所が京都でよかったと思った。

前住んでいた大阪のマンションは広めのワンルームというような間取りで、フルリモートの同居人がいる中で自分がベッドで唸っているようだと気が休まらなかっただろうからだ。

それに、立地も良くなかった。いや、立地は最高なんです。駅まで1分、徒歩1分圏内にスーパーも2つある。賑

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鴨川・心療内科・ナミブ砂漠

鴨川・心療内科・ナミブ砂漠

インターネットと自律的生活

今のインターネットはどこもパーソナライズされ、誰も同じ景色を眺めておらず、感情を増幅させて、結果として何かを消費させることにあらゆるリソースが注がれて設計されています。

何の話かと言うと、これまでと同様療養生活の話なのです。インターネットとの付き合い方は療養生活において重要なトピックでしょう。

インターネットの感情増幅効果。これが不調時には良くない。ツイッターなん

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療養合宿の効能

療養合宿の効能

一昨日まで、友人が自宅に泊まりに来ていた。合計3泊。以前、文章に書いた京都療養0円ハウス計画の、最初の実践になります。

京都療養0円ハウス計画

京都療養0円ハウス計画は、現在調子を崩して療養中の自分が「療養における京都という街の良さ」の認識と「療養の日課」を磨くにあたり、自分と同じような状態の友人たちに対して自宅を開放する、というものです。

彼ら/彼女らに回復してもらいたい、という思いに合わ

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