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ルックバック、Eテレ特集、アリエネ
二つ出来事を通じて、気が重くなっています。 ひとつは、藤本タツキの漫画、ルックバックの修正です。 https://twitter.com/shonenjump_plus/status/1422029631507427331…
桃花の瞳に映るのは ガールバンドクライ#1-#3
桃花は駅前の壁面広告を見上げていた。広告には、ガーリーなユニフォーム的なステージ衣装を着たかつてのバンド仲間<ダイヤモンドダスト>。しかし、桃花の表情は何も映していない。怒りも悲しみも、ぶつけるはずの感情を見出すことができなかった。
アニメ的な表現では、無表情は怒りに分類される。この意味で桃花は無表情ではない。うっすらとほほ笑んでいるようにも見える。しかしそれは、本来あっていいはずの、怒りでも憎
アインシュタインの名言を調べていたら、ブッダを通じてガンジー:ミームの元ネタ
インターネット上にはたくさんのミームがある。
ミームとは、受け継がれて伝播していく情報のことで、遺伝子(gene)のひとまとまりとしてゲノム(genom)ように、情報伝達のおけるひとまとまりをさす、らしい。
先日も高2の息子が、朝寝坊して起きてくるなり、まだ慌てるような時間じゃない、などと言っていた。スラムダンク直撃世代としては、いつの間に履修したのかと、いささか興奮したが、彼は元ネタを知らなかっ
ディープ・ラーニングと精神疾患
ディープ・ラーニングはあくまでニューロンをモデルにした、コンピューターシステムであり、生物の脳と直接な関係があるとはいえない。あるいは、たとえばバックプロパゲーションは、生物的なシステムでの裏付けはなく、あくまで判別精度を高めるための技術に過ぎない。しかし、ディープ・ラーニングによる判別システムが、精度をかなり向上させてきたことは事実である。仮説としてディープ・ラーニングの構造の各要素が人の脳にも
もっとみるGoldwater ruleと精神科医の立場
著名人を診察することなしに診断してはいけない、というGoldwater rule、病跡学ではどう考えているのだろう。と、思っていたら、病跡学会のレポート記事にコメントが。
精神病跡学というのは、乱暴に言うと、文学や絵画などの芸術作品の作者について、作品を解釈することで、作者自身の病理性をあきらかにする学問。本人を直接診察するわけではないのに、時に作者に精神疾患があったのではないかと推測してしまう
ヒトを人たらしむるものはなにか? 私たちはどのように人と出会うのか?
私たちは、人が人であることを忘れやすい。
それはなぜか。人を「モノ」として扱うから。
どのようなとき、人は「モノ」になるのか。人をカテゴリーで分類するとき。 何らかのより大きな枠組みに、誰かを入れるとき、その人の個別性が失われていく。分類するラベルを張れば張るほど、個別性が失われていく。多くのラベルが張られた「モノ」には、良く説明されて詳しくわかるような気がしてしまうが、それは、人から離れてい
医療人類学から考える反ワクチンの言説
最近復刊された、アーサー・C・クラインマンの臨床人類学を読んだ。
クラインマンによれば、ヘルス・ケア・システムの対象となる”病気”には、疾病と病いがある。疾病はある程度客観的背景をもって認知される機能不全であり、病いは主権的な体験のされ方である。
この考えに立つといくつかの診断について、病いではあるが疾病ではないという状況が生まれてくることがある。
そしてこのような、”病気”に対して、治療も
すっかり見なくなった境界性パーソナリティー
境界性パーソナリティ障害という病名があって、ネット界隈では、「メンヘラ」などと呼称されてきた。
繰り返す自傷行為や、不安定な対人関係、性的な問題を含む衝動的な行動などがあって、ときどき自分の命を人質にとって、要求を通そうとする、周囲の人をコントロールしようとする(ようにみえる)言動が、支援者を疲弊させたりする。パーソナリティー障害は、生物学的な問題でなく、人格的な問題とされ、その行動が患者自身の
オープン・ダイアローグはどこに効いているのか?
”オープン・ダイアローグ”という語の表すものオープン・ダイアローグ(OD)という語が広まっているが、その意味するものが複数の次元にまたがることはあまり理解されていない。
日本でいうODには、技法、体制、思想の三つの次元がある。
技法とは、システム論的家族療法に基盤を置いた、集団精神療法としての技術である。
体制とは、複数の治療者チームによる自宅等へ訪問による介入と、要請に対して即時(24時間
ルックバック、Eテレ特集、アリエネ
二つ出来事を通じて、気が重くなっています。
ひとつは、藤本タツキの漫画、ルックバックの修正です。
https://twitter.com/shonenjump_plus/status/1422029631507427331
もうひとつは、ETV特集「ドキュメント 精神科病院×新型コロナ」での精神科病院協会山崎会長の発言です。
https://twitter.com/emDA/status/
デマ=悪意ではない。医療デマを先導する人、ついていく人。
医療”デマ”を信じている人たちに対して、反応する医療者の中に、過剰な反応をしている人がいるようで心配している。
契約と医療医療デマを信じている人たちはどのような人たちなのだろうか。私は、もともと医療に対して不信のある人が、デマを信じてしまうと考えている。
医療はしばしば不信を生む。不信を持つのは、治療がうまくいかなかった人や不本意な治療が行われた人だ。
治療がうまくいかなかった場合に不信を持