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Butter-fly

Butter-flyなんて!夜中に聴いたら眠れないじゃないか‼
 
時計の針は4時を指していた。もはや朝だ。思いきり歌いたい気分だがそんな時間じゃない。さて、この滾るテンションをどうしようか…?
 
…辛ラーメンでも食べるか。キッチンに向かい、調理し、食す。辛い。圧倒的に辛い。辛いものを食べてるとき、自分が何かと戦っている気分になるのは何故だろう。スープを飲み干し、そのままリビングで寝落ちしてしまった。

……

小さな虫なった俺は大都会を飛び回っている。喧騒の中にひとり、煙草をふかす男がいた。弟だ。弟は俺を見つけ、じっと見やる…とても物憂げな目で。『何故そんな目で俺を見るんだ?』『……』『…あれ、俺はどんな目でお前を見てる?』

……
 
朝、弟の調理音で目を覚ます。お腹が焼けるように熱い。弟は俺の目覚めに気付いていない。このまま寝たふりをし、弟が出て言ったら活動を始めよう。…と思ったが、まだ時計は7時を指してる。弟が出ていくのは8時の筈だ。…気まずいが起きよう。あからさまな欠伸をした。
 
「あ、おはよう」
「おふよ…」
 
何故か、寝ぼけてるフリをしてしまった。
 
「お腹どう?」
「え?なんで?」
「食える?」
「まあ」
 
聞くと弟は火にかけた鍋に冷凍のうどんを投入した。柚子の風味がある、野菜多めのうどんだ。いつになく胃に優しい朝食。
 
「昨日遅かったの」
「ああ、まあ」
「捗った?」
「…まあ」
 
実際何も捗ってない。弟は俺が社会復帰に向けて精を出したと思ってるのかな。色々と沁みる朝食だった。

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