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【第七回】※ボク達が私を使いこなす※人の体を動かす2人の操縦士のお話⑦出会い直した日【マガジンⅢ】

昨日のお話の続きです。

はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・

・・・!?

ん?
ここにも黒い痕跡がある。
これは最近の出来事の痕跡だ!
痕跡の間隔がだいぶ狭くなってきてる・・・
近いぞ!

・・・ウッ

・・・ん?

(・・・ダメ!)
(今は我慢して!!)
(漏れないで!!)

・・・

・・・イヤ

・・・
この辺りからなにか聞こえたような・・・

イヤ!
来ないで・・・!
来ないで!!

・・・

・・・

 

 

 

 

 

 

やっと見つけた・・・

!?
・・・

あの・・・もう見えてるんだけど(苦笑)

・・・

久しぶりに逢うんだから、
そんなに頑なに縮こまってないで
こっちに出ておいでよ。

・・・
なんでこんなこんなところに居るのよ

探しに来たからだよ

・・・なんでよ
キミにそんな暇はないはずじゃない!
こんなことしてる時間があったら
『ご主人(私)』の【体】と【心】を動かしてなきゃダメじゃない!

それはちゃんと毎日してるよ。
今は『ご主人(私)』の【心】は、
ご自身と向き合いたい欲求が生まれて初めているから、
ボクにアナタを見つける時間を、
日々作るようになったんだ。

え・・・そんなことって・・・

うん。
アナタはたぶんこういう状況だって知らないと思ってた。
これはさすがにメイン操縦席に居ないとわからないことだからね。

・・・『ご主人(私)』の【体】は何してる状態なの?

独りの空間で静かにご自身の内側を見つめてるよ。
完全にボクの願望とリンクして、
アナタを探したいって思ったみたいで、
毎日どこかでこうして探しにくる時間を作ることに決めたんだ。

なんでそんなことしてるの!?
目の前のことに集中してなきゃダメじゃない!
こんなこと今だって現実は動いてるんだよ!?
ちゃんと対応しないとダメじゃない!!

メイン操縦席で舵を握ってきたのはボクだからね。
『ご主人(私)』の【心】がボクとリンクしやすくなるのは必然じゃない?
それにこれは必要なことなんだよ。
ボクが操縦していること以外に
『ご主人(私)』の【体】が動いてしまう挙動が
多々見つかるようになったんだ。

え・・・それって。。。

その正体不明の挙動で、
動きたくても動けない状況が結構あって、
現実を思い通りに動かしていくことに不具合が増えてきちゃってさ。
ボク以外に『ご主人(私)』の【体】に影響できる権限を持っているのは
アナタしかいない。
だから現状を伝えに来たんだ。

それで・・・
ワタシを怒りに来たってわけなのね。

違うよ。
迎えに来たんだ。

は?(笑)
何言ってるの?
ワタシが抱えてきたもの見てきたんでしょ!?
こんなものを沢山内に秘めてるワタシが、
今更戻れるわけないじゃない!
そんなこと考えたらわかるでしょ!?
バカじゃないの!?

「無意識さん」

なによ!?

有難う。

・・・え?

ボクをずっと護ろうとしてくれたんだよね。
有難う。

なによ突然・・・

ボクね
この挙動をずっと見て見ぬフリしてきたんだ。
真摯にこの不具合に向き合ってみたら、
わかったんだ。
どんなタイミングでこれが起こってるのかが。
ボクがまだ操縦に慣れてない頃に、
『ご主人(私)』の【体】に悪影響を起こしてしまいそうなご操作を
起こしてしまいそうになった時に
同じ状況を経験しないように回避しようと働いていた。
これって、
ボクのそばでずっと見守ってくれていたアナタしか知らないことじゃない?

だからすぐわかったんだ。
これはアナタの優しさなんだって。

・・・別にそんなこと言われたいためにしてきたことじゃないわよ。

うん。
ボクもボクなりでしかないけどアナタのことはわかってる。
きっとそういうだろうと思ってたし、
探しに来ることも望まないだろうなって思ったよ。

じゃあなんで来たのよ!

見て欲しかったんだ。

・・・え?
なにを・・・?

ボク
少しはたくましくなった?

・・・うん。
そうね。
しばらく見ないうちに立派になったわね。

有難う。
アナタがずっと護ってくれててたおかげで、
ボクはここまで自分を成長させることができた。
その姿を見てもらいたいってのも、
今回探しに来た理由なんだ。

・・・そう。
素直にキミの成長した姿を見れたことは嬉しいわ。
昔のままでずっと目の前のことに熱中してて、
現実の対応処理に追われ過ぎて、
ずっと消耗してるんじゃないかって心配してたから・・・

うん。
その気持ち、
その優しさの中で、
ボクはずっと護られてたんだって気づいたんだ。
だから、
有難うって伝えたくて。

・・・ふん。
少しは成長したじゃない。
まさか自分を更新することを覚えてたなんて思わなかったわ。
やるじゃない。

うん有難う(照)
そう言ってもらえてすごく嬉しいよ。
頑張ってきた甲斐があったってもんだ(笑)

でもごめん。
ワタシは戻れない。
そこまで成長したんなら余計に。
不具合の元凶であるこんなワタシがメイン操縦席に戻ったら、
キミの邪魔をしてしまう。
不具合をもっと鮮明に反映させてしまうもの。
今のキミの成長は受け取ることができたのは幸いだったわ。
またそれに合わせて陰ながらバックアップに回らせてもらうわ。
これで原因不明の挙動は無くなるから問題ないでしょ?

「無意識さん」

ん?
なによ?

ボクは、

・・・

・・・・・・

・・・・・・・・・

淋しいんだ。

・・・え?








次でこのお話はおしまい。

お時間ございましたら
是非読んでみてくださいね。


私の為に使わせていただくというよりは、 身の周りで助けてくれる人へのお礼として使わせていただきたいと考えてます。 せっかく私の為にご用意くださったものなのにごめんなさいね。 私は余生を、出来る限りの有難うを伝えて過ごしていきたいの。 気持ちを汲んでいただけると嬉しいです。