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ツバメのつぶやき

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型染で版画や着物の小物などを製作しています。 作品の事や日常の事をつづります。
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2019年1月の記事一覧

裏と表、光と闇

裏と表、光と闇

画像は型染版画「天使の梯子」です。

以前に作った作品を紹介するページには、こんな事を書きました。 https://zbame.jp/angelsladder/

「お互いがお互いの影になっているような、それぞれの世界の梯子を歩いているような、そんなイメージです。

この天使達は、すぐ近くにいるように見えて、互いの存在を全く知らず、別々の世界にいるわけです。

私たちも もしかしたら、全くの別世界

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犬馬は難く、鬼魅は易し

犬馬は難く、鬼魅は易し

https://zbame.jp/kenba/

「犬馬は難く、鬼魅は易し」

この言葉を最初に意識にとめたのは、画家の松田正平氏を特集した日曜美術館でした。

白洲正子さんも大切にされている言葉なのだと後から知りました。



先日クローズのワークショップで、参加者の方が

「簡単なものは描くのが難しい」と仰ったのです。



ご自身の型を彫りたいとの事で、本の中から動物のシルエットを写して

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佐藤初女さんの写真展を見てきました

ワコールスタディホール京都ギャラリーで開催中の

「佐藤初女」写真展 を見てきました。

佐藤初女さんの事は、映画「地球交響曲(ガイアシンフォニー)第二番」で知りました。

もう30年ほど前の事です。

どうしてこの映画を見に行ったのか、今では忘れてしまいましたが、

当時見ていた雑誌「ぴあ」の映画案内でビビッと来たのだと思います。

とても心に残って、何度も見たいと思い、上映予定をみつけたら可能

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琵琶湖の夕暮れ

琵琶湖の夕暮れ

昨日は夕方に近くの真野浜へ行って

夕方の空が色をどんどん変えていくのを眺めていました。

風が強くて波も高く、その音をずっと聴きながら

変わっていく空と湖の色を眺めながら浜をずっと歩きました。

写真ではとてもお伝え出来ないのですが

美しい、としか言いようのない景色でした。

それを見ながら、

この世界は色々とあっても、完璧なのだなと思っていました。

2018.12.16

琵琶湖の色と幻想と

琵琶湖の色と幻想と

琵琶湖です。

空は重たい雲に覆われていて、少しだけ青空が見えていました。

その空を反映して湖の色も水色と灰色と白になっていました。

湖の色は空の状態をそのまま反映しているのです。

湖そのものの色というものはないという事なのでしょう。



お医者さんの学校はレベルが高いというのは幻想、

お洒落な一等地に住んでいる人は凄いというのも幻想。

ぜんぶ空の色が映っていただけでした。

では何

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琵琶湖に浮かぶ鳥

琵琶湖に浮かぶ鳥

12/18の投稿には湖そのものには色はなくて

空の色を映していると書きましたが

湖の上に浮かんでいる鳥には

どんな色が見えているのでしょう。

自分が浮かんでいる場所は湖の底の色が見えていて

遠いところはやっぱり空の色が映って見えているのでしょうか。

鳥は人間とは違う目や意識を持っていて

全く違うものを見ているのでしょうか。

自分と違う存在は、同じものを見ているようでいて

全く違う

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手を使うしごと

手を使うしごと

冬至の昨日、近江八幡の奥村家住宅で開催された

手づくりしめ縄教室に参加してきました。



使われた藁は地元の稲のもので、お米がついていたのではないもの、

柔らかい藁でした。

とてもいい香りに包まれながら、手に水をつけて両手ではさんで

ねじりつつ二本をなってゆくのですが

教えられた通りにやってみているつもりでも、

藁は思うようにはなってくれません。

講師の方が何でもないように目の前

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心地よさは

心地よさは

昨日は近くの宿泊施設に手ぬぐいの納品に行きました。

ツバメ堂の柄を気に入って頂いて、

ワンポイントをつけた手ぬぐいをたくさんご注文頂いたのです。

お仕事をされる時に使って頂けるのだと思いながら

柄を摺り染していて、とても楽しい時間でした。



心地よさというものは人によって違うのだと思います。

私が最も心地よいと感じるのは、このような人とのつながりと

ものを作る時なのです。それがよ

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終わりよければ全てよし

終わりよければ全てよし

2018年は今日でおしまいです。

今年いただいた多くのご縁に、つながりに感謝します。

人とのつながりで輪が動き始めました。

この動きを大切に育ててゆく2019年に致します。



写真は年末にご注文頂いた手ぬぐいに摺り染させて頂いた柄のサンプルです。

「たからむすび」という文様で、大切なものを包むときの飾り結びが元になった吉祥文です。

ケルトの連続する渦巻文様にも似ています。

この文

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新年の贈りもの

新年の贈りもの

2019年も2日目となって、私は既に通常モードになっております。

昨日は早々に年賀状をたくさん頂きました。

私が年賀状を投函できたのは大晦日という体たらくでしたので

誠にお恥ずかしいやらありがたいやらという気持ちです。

頂いた年賀状の中に、封書で何か固いものが入っている1通がありました。

あけてみて入っていたのは、桜の木を彫って作られたペーパーナイフでした。

作られたのは彫刻家の宮崎豊

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体は心によって動き、心は体によって動く

体は心によって動き、心は体によって動く

新年3日目、既に通常運行に戻っております。

元日は初日の出を見に行って初詣をしてと、新年モード全開でしたが

いつの間にか普段の家事を始めていて

いつの間にか通常運行に戻っておりました。

これを「お正月だし!」と

無理にお餅を食べようとしたり、

無理に凧あげをしようとしたり、

無理にごろごろしようとしたりしても

むしろ体に妙な負担がかかるばかりです。

いつの間にか戻っていた普段が、

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桜の芽

桜の芽

今日は日差しがあたたかい日でした。

雨が降る事もなく、気持ちの良い一日でした。

私は一日のうちどこかで外へ出て歩く時間をとるようにしています。

座りっぱなしで作業をしていると体も心もくたびれますし

外の気配を感じたいという気持ちがあるのです。



今日は地元の少し遠い場所にある神社まで歩きました。

境内には桜の木があるのですが、よく見ると既に次の芽が出ています。

秋に葉が落ちた時か

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朝焼けと手仕事のおはなし

朝焼けと手仕事のおはなし

今朝の朝焼けです。

写真ではとてもお伝え出来ない美しさでした。



昨日は雪が降っていたこともあり、仕上げてしまいたい作業をしていて

一日中こもってひたすら作業をしていました。

その影響か今朝はひどい首凝りが残っていて、頭痛が発生しています。

今日は根を詰めないようにしたいと思います。



昨日は帯を一本完成させたのです。

手のかかる技法を試していたのですが、間に他の作業が入った

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冬の木

冬の木

昨日は頭痛がなかなか治らず、

作業にかかれないまま外の風にあたりに出かけました。

頭と目の痛みで廻りをゆっくりと眺める余裕もなく歩いていて

木の枝が目にとまりました。

私は葉を落とした冬の木の様子がとても好きなのですが、この時は

「この木の葉はどんな形だったっけ」という思いが浮かんできました。

いつも下を通っていて夏には木陰を作って貰っていたというのに

なんという失礼を働いていること

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