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手を使うしごと

冬至の昨日、近江八幡の奥村家住宅で開催された

手づくりしめ縄教室に参加してきました。

使われた藁は地元の稲のもので、お米がついていたのではないもの、

柔らかい藁でした。

とてもいい香りに包まれながら、手に水をつけて両手ではさんで

ねじりつつ二本をなってゆくのですが

教えられた通りにやってみているつもりでも、

藁は思うようにはなってくれません。

講師の方が何でもないように目の前で実演しつつ教えてくださるのですが

その手元をいくら見ていても、その通りにやってみていても

その形にはならないのです。

初めてなのですから、それが当たり前なのですが、

これが「からだでものを作る」という事なのだと

改めて教えられた体験でした。

そして、機械などがなかった時の人々は、

自分のからだを使ってものを作っていた。

これも当たり前だった事を、また教えられました。

これは、自分でやってみるしかないのです。

本で読んでもネットで調べても、できはしない。

自分の手で、ちょっとしんどい思いもしつつ、

何度も何度も反復してゆくことで身についてゆく。

そうして身についたものは、言葉で説明できるようなものではなく

誰かに伝えるには、やって見せる、そして自分でやってみてもらう

それしかしようがない事なのです。

そういう伝え方、伝わり方というのが

どれほど貴重で価値のあるものなのかを思い知った体験でした。

出来上がったしめ縄は、お店で買うものに比べると

見てくれはイマイチですが、

自分の手で作った、祈りをこめたものです。

年末に玄関に飾ります。

年神様にもお判り頂けると思います。

2018.12.23

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