犀の角と象の鼻

犀の人と象の人による、交換日記のような記録のような呟きのような、我々の軌轍、足跡、ある…

犀の角と象の鼻

犀の人と象の人による、交換日記のような記録のような呟きのような、我々の軌轍、足跡、あるいはノートの落書きです。今日も人間酷道を歩いています。

記事一覧

世の中に蔓延る不調のもとは、だいたい夏のせいにしてしまいましょう

原因不明の気持ちの不調に苛まれてはや3ヶ月ほど経つけれど、まだ回復の兆しが見えない。昔は受けるストレス値が高くなると、クレカの請求額が増えるという分かりやすいバ…

今夜、貴方と石橋を叩ッ壊す

先日、昔好きだったバンドのギターボーカルが逮捕されました。行状は大麻。 ちょうど先月末にすごく久しぶり、多分7,8年ぶりくらいにライブを観に行って、なんというか、か…

背骨が聞こえる

ご飯、とても美味しそう。お米が白米ではなくて何か混ぜ物をしているところがポイント非常に高めです。そもそも、自炊をしている時点で偉すぎる。栄養バランス見直すために…

2

ぷよぷよは食べられません

朝のあのキャラは上手いなって読んでいて思った。親の死を受容して、そこから改めて自分を見てみたときの「こんな境遇なんだからもっと自分に深みが出てもいいはず」という…

2

uni-ball Signo 0.38/ BLUE BLACK

違国日記、とても好きで、主人公のことがとても嫌いでした。一節、「叔母さんは小説家で親が死んで超つらくて音楽的に深みが出てもいいはず」ってのをなんでかよく覚えてい…

4

でも、やるんだよ

「博士号を持つ僕が なぜ謝罪を」 すごい、短いセンテンスに何もかも間違ったものが一寸の狂いもなく収められている。次会った時にぜひ聞かせてもらいたい名台詞だ。もし入…

3

赤信号、みんなで渡ればみんな死ぬ

その、何?足並み揃えるってやつ?組織には必要なものだと思うけど、客観的に見て悪い意味(言い訳)で使われることもあるよね。特に真面目な人が淘汰される系の足並み揃えは…

2

真面目人間9号

今の私の職場は、まろやかに言って「ああ、つくづく世界ってどちゃくそいい加減にぶん回されているんだな」という諦念に満ち満ちた感情が週2くらいでやってくる。仕事って…

4

来ない電車

先月末に大きな仕事がひとつ終わった。一息つけるかと思いきや、矢継ぎ早に新しい仕事がやってくる。とはいえこんなものは更新を落としてしまった言い訳だ。遅れてしまって…

3

オセアニアじゃあ常識なんだよ

幸い、頭痛に苛まれることもない僕はアスピリンにも縁がない。元より普段から何か薬を服用することもなくて、家にあるのは何かの折に(例えば先日の腰痛とか)で処方されるロ…

4

キラキラ

腰、大事ではなく良かった。体の大きいところが痛むと気が滅入るよね。この痛みを瓶に入れて蓋をして、どこかに放っておきたいという気持ちになる。痛みといえば私は偏頭痛…

1

「椎間板モリモリだねぇ」

先週の頭から違和感があった腰の痛みは水曜の夜には激烈な痛みに変貌していて、翌朝ベッドから起き上がることすらままならない程になっていた。どうやら横たわる姿勢が一番…

1

未完成のサグラダファミリア

人生にはもちろん酷い瞬間もあるけれども、ずっと酷いってわけでもない。何か辛いことが起こった時に、悪くない箇所が見えなくなるだけで。そういう時は、自分があたかも世…

3

「ゆるふわ」を冠して許されたい

人生は酷い。 年を重ねるほどに、その考えは澱みをまとった確信になりつつある。 まずもって、「人生にやり直しは利かない」という定型句の重みをより強い輪郭を以て実感…

6

世の中に蔓延る不調のもとは、だいたい夏のせいにしてしまいましょう

原因不明の気持ちの不調に苛まれてはや3ヶ月ほど経つけれど、まだ回復の兆しが見えない。昔は受けるストレス値が高くなると、クレカの請求額が増えるという分かりやすいバロメータがあったのだけれど、先月を除いてその傾向も見受けられない。昔はお金を使うことで発散されていたストレスが、今はうまく出て行けずにお腹の中をぐるぐるぐるぐるしているのかもしれない。結局、忙しくしている時が1番精神的に健康、或いは忙しすぎ

もっとみる

今夜、貴方と石橋を叩ッ壊す

先日、昔好きだったバンドのギターボーカルが逮捕されました。行状は大麻。
ちょうど先月末にすごく久しぶり、多分7,8年ぶりくらいにライブを観に行って、なんというか、かつてとても憧れて自らを近しくさせることを強く望んだ道が、気が付けばずいぶんと遠いものになっていたことに気づいたばかりだった。多分変わったのは僕の方で、あちらは十数年経った今でもあまり変わっていなかった。その此岸と彼岸の隔絶を見て、かつて

もっとみる

背骨が聞こえる

ご飯、とても美味しそう。お米が白米ではなくて何か混ぜ物をしているところがポイント非常に高めです。そもそも、自炊をしている時点で偉すぎる。栄養バランス見直すために自炊をしようと何度も試みたけれど、どうにも時間がなかったりやる気が無かったりで、結局適当な食べられる何かに落ち着いてしまう。最近ハマっているのは、仕事帰りに適当にパンやらハムやらを買って、テーブルの上をお店屋さん状態にすること。調理しなくて

もっとみる

ぷよぷよは食べられません

朝のあのキャラは上手いなって読んでいて思った。親の死を受容して、そこから改めて自分を見てみたときの「こんな境遇なんだからもっと自分に深みが出てもいいはず」という、イラつきを惹起させてくる度し難い浅はかさに笑ってしまった。でもそういう、自分自身に対して「自分にはこれこれこういう悲劇苦難があったのだから自分はもっと良いもののはず!」という、根拠不明の漠然とした確信を持つことって結構あるもんだとも思う。

もっとみる

uni-ball Signo 0.38/ BLUE BLACK

違国日記、とても好きで、主人公のことがとても嫌いでした。一節、「叔母さんは小説家で親が死んで超つらくて音楽的に深みが出てもいいはず」ってのをなんでかよく覚えている。どういう理屈だよ。しかし毎巻苛立たされながらも、なんやかんやで全部読んだ。面白かった。嫌いと苛立ちいうのは、好きにも勝るとも劣らない強いスパイスなんだなとつくづく思う。

とんでもない飽き性であるもので、1つの作品を完走するのがとても苦

もっとみる

でも、やるんだよ

「博士号を持つ僕が なぜ謝罪を」
すごい、短いセンテンスに何もかも間違ったものが一寸の狂いもなく収められている。次会った時にぜひ聞かせてもらいたい名台詞だ。もし入り用ならTシャツも作っておきましょう。背中にどでかく書いてあるやつ。ストリートの注目独り占めですよ。カッコヨ。

本気度。それは今僕も直面している問題かもしれない。
あいにくと真面目でないやつでも生き残れる(というか生き残らせざるを得ない

もっとみる

赤信号、みんなで渡ればみんな死ぬ

その、何?足並み揃えるってやつ?組織には必要なものだと思うけど、客観的に見て悪い意味(言い訳)で使われることもあるよね。特に真面目な人が淘汰される系の足並み揃えは滅びるべし。普通にダサい。

真面目なやつは偉い。というよりも、真面目でないやつが生き残ることは、こちら界隈ではない。

とは言っても、研究活動に関する本気度にはさすがに個人差がある。特に、博士号を取りたい理由を、「名前の前に“Dr.”を

もっとみる

真面目人間9号

今の私の職場は、まろやかに言って「ああ、つくづく世界ってどちゃくそいい加減にぶん回されているんだな」という諦念に満ち満ちた感情が週2くらいでやってくる。仕事ってそんなモンと言ってしまえばそれまでだが、にしてもあの人らはもう少し真面目に仕事してもいいと思うので、爪の垢を一ダースほど着払いで送ってもらえると大変に助かる。
お仕事お疲れ様です。

そう、仕事の話。
私が新しい職に就いて1カ月ちょっと経つ

もっとみる

来ない電車

先月末に大きな仕事がひとつ終わった。一息つけるかと思いきや、矢継ぎ早に新しい仕事がやってくる。とはいえこんなものは更新を落としてしまった言い訳だ。遅れてしまって申し訳ない。

罪を自覚するためにも今日は遅延の話をしようかな。

この国の電車はよく遅れる。日本でたまにある「到着が2分遅れています」程度ではなく、15分遅れは許容範囲という感覚。ちなみに私がこの国に来て初めて覚えた単語はもちろん「遅延」

もっとみる

オセアニアじゃあ常識なんだよ

幸い、頭痛に苛まれることもない僕はアスピリンにも縁がない。元より普段から何か薬を服用することもなくて、家にあるのは何かの折に(例えば先日の腰痛とか)で処方されるロキソニンのようなものと定番の胃薬くらい。気圧の変化に対してはたまにくらっとくるけれど、とんでもないと形容しなくてはならない程のものには早々出くわさない。だから僕には「キラキラ」は訪れない。おかげさまで自分はそこそこ頑丈な方なのかな、と思っ

もっとみる

キラキラ

腰、大事ではなく良かった。体の大きいところが痛むと気が滅入るよね。この痛みを瓶に入れて蓋をして、どこかに放っておきたいという気持ちになる。痛みといえば私は偏頭痛持ちなのだけど、あれもあれで恐怖。なんだか目の焦点が合わないなって思ったら、突然視界が一点キラキラし始める。それが大きくなって無くなったと思ったら、とんでもない頭痛が始まる。何が嫌って、予兆があるところ。キラキラは15分くらい続くんだけれど

もっとみる
「椎間板モリモリだねぇ」

「椎間板モリモリだねぇ」

先週の頭から違和感があった腰の痛みは水曜の夜には激烈な痛みに変貌していて、翌朝ベッドから起き上がることすらままならない程になっていた。どうやら横たわる姿勢が一番負荷のかかる痛め方をしてしまったようで夜眠ることもままならず、かといって人間は眠らずに生きることもできやしないから否応なく眠りについて、そして凝り固まった最悪のコンディションで朝を迎えた。
我慢する必要も感じなかったので、転職したての会社で

もっとみる

未完成のサグラダファミリア

人生にはもちろん酷い瞬間もあるけれども、ずっと酷いってわけでもない。何か辛いことが起こった時に、悪くない箇所が見えなくなるだけで。そういう時は、自分があたかも世界で1番可哀想で不幸な人間に思えてしまう。側から見ると、奈良県の山の中の短い国道にたまたま迷い込んで、後退できないってギャーギャー慌てふためいているようなものなのよ。なんて滑稽、そんなこと重々承知しているけれど、私もしんどい時は世界一不幸型

もっとみる
「ゆるふわ」を冠して許されたい

「ゆるふわ」を冠して許されたい

人生は酷い。

年を重ねるほどに、その考えは澱みをまとった確信になりつつある。
まずもって、「人生にやり直しは利かない」という定型句の重みをより強い輪郭を以て実感することが増えた。今まで大小さまざまな選択肢を取って今この文章を書くに至っているが、その道程において「なんでこんな道を選んだんだ」という自問をしたことは数限りない。中にはそのあとリカバリーが効くものもあったけれど、その大体は「今更どうしよ

もっとみる