キラキラ

腰、大事ではなく良かった。体の大きいところが痛むと気が滅入るよね。この痛みを瓶に入れて蓋をして、どこかに放っておきたいという気持ちになる。痛みといえば私は偏頭痛持ちなのだけど、あれもあれで恐怖。なんだか目の焦点が合わないなって思ったら、突然視界が一点キラキラし始める。それが大きくなって無くなったと思ったら、とんでもない頭痛が始まる。何が嫌って、予兆があるところ。キラキラは15分くらい続くんだけれども、その間ずっと、「偏頭痛 対策」とか「偏頭痛 予兆が出たら」とか調べる。多分毎回調べてる。朝起きた瞬間にキラキラが出る時もあって、そんな時はもう憂鬱でしかない。最悪だったのは、仕事中にキラキラが出始めたとき。その時は急いで他の人に引き継いで、帰って安心して苦しめた。良かったのは、引き継いでくれた人も偏頭痛持ちで、仕事ができなくなるレベルのものということを分かってくれていたところ。ところで偏頭痛には頭痛薬が全く効かないと盲信していたんだけれど、色々試してみたら水に溶かすタイプのアスピリンが割と効くと最近分かった。キラキラし出したら飲む。そうしたら、まあ痛いのは痛いんだけど、だいぶとマシなのよ。

健全な精神は健全な身体に宿る、卵が先か鶏が先かみない?精神が健全だから体も元気になるのか、身体が健全だから陽気な気持ちになるのか。大学生の頃は毎晩外を走ったりしていたけれど、精神が健全だったというわけではなかった。大学を卒業して5年くらいは、精神がスーパー健全化したけれど、運動はあまりしていなかった。今はというと、精神と身体ともども及第点は超えている程度。腰痛なり偏頭痛なり、身体に何かがあると気が重くなるっていうのは全くもってその通りだけれど、この2つの要素に相関性は結局ない。漠然としたもっと大きな何かがこの2つの要素をコントロールしている気がする。

サグラダファミリアは無事に未完成でした。スペインということで海鮮料理を楽しみにしていたけれど、日本の海鮮はべらぼうに美味しいという結論に。それで、Instagramに嬉々として旅行の様子なりを投稿していたら、後輩から「そこ今週のイッテQ!でやってました!」とDMがきた。「ほーん」って思って帰って見てみたら、確かにやってた。1日やそこら前の話なのに、一丁前に懐かしいとか思う反面、私が投稿した内容と結構重複したバルセロナ豆知識が放送されていて、なんか私、イッテQ!の受け売りの人みたいになってる…ってちょっとしょんぼりした。楽しかったよバルセロナ。でも2度目があるかは微妙。何か鮮烈なものを見た時・体験した時、体の中を突風が吹き抜けていく感覚が好きで、それを集めるために生きている。中学生の時初めて見た歌舞伎町、アニメ化して動いている推し、5メートル先で歌うボブ・ディラン、ケルン大聖堂、北海道で食べたトキシラズの握り、風吹き抜けるニューヨークのビル群、目下に広がる青天のアルプス山脈。そういう、痛みとは無縁のキラキラがバルセロナでも見つかるかもしれないと期待していたけれど、残念ながら見つからなかった。期待しすぎていたのかもしれないね。


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