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教育

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ただそばにいるだけでよく

ただそばにいるだけでよく

人に何かを教えるときは、ついあれこれと言いたくなってしまうものだ。特に自分がうまくできることならばなおさらである。自分の成功体験と言うべきか、これまでの経験をもとに色々と言ってしまう。

もちろん言っている側も悪気があってのことではなく、むしろ逆だ。相手にわかりやすく説明しようという気持ちが強くなる。そしてその気持ちが強ければ強いほど言葉数が多くなる。聞いているほうは、だんだんと混乱してくる。

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叱り役

叱り役

今年入ったばかりの高卒の社員がしばらくお休みしてて、そのまま辞めてしまうかと心配したが、先月から復帰してきて、働いている。当然たが、いきなり難しい仕事はできないので、できる作業を一つひとつ覚えていっているようだ。

彼を教えているのばベテランの社員のかたで、とても仕事ができる人だ。その人に自分も色々と仕事をお願いしているので、自分がお願いしている仕事の中で、新入社員にできる分をうまいこと回してくれ

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プログラミングが自然なこと

プログラミングが自然なこと

昨日、電車に乗っていたときのこと、隣の席に親子が3組ほどいた。母親たちは立って、子どもたちは座っている格好だった。みんなでどこかに出掛けた帰りだったのだろうか、楽しげな様子で色々な話をしていた。

欲しいものの話題になったときに、ある子が「新幹線!」と言った。それなら大金持ちと結婚しなきゃね〜なんて親の一人は応対していた。子どもは小学生と思われたが、なんとなく子どもらしいし、小学生くらいでもそうい

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「どうして会津藩が京都守護職を務める必要があったのか」と疑問に思うことが大切だと思った話

「どうして会津藩が京都守護職を務める必要があったのか」と疑問に思うことが大切だと思った話

昨日の話の続きになる。新選組は幕末の京都で活躍したわけだが、その元締めは京都守護職、会津藩の松平容保である。では、なぜ会津藩が京都に?という疑問が出てくる。

まず、そもそも会津が親藩だったことを理解しなければならない。会津藩の祖は保科正之、徳川秀忠のいわば隠し子だった人物だ。それでも3代将軍の家光から可愛がられ、会津の土地を与えられたということだ。その正之が、家訓として「将軍家への忠誠を失えば我

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体験と教育

体験と教育

いくら口で説明しても伝わらないことはよくある。でも、体験してみればよくわかる。百聞は一見に如かずというが、言って聞かせるより実際にやってみなはれ、ということだろう。

たとえば魚を食べることに対して「命を頂いている」という感覚は、普通だと持ちにくい。スーパーに並んでいる、数々の魚。刺身、切り身、干物などなど。あれだけしか見たことがない子どもは、魚がどのように泳いでいるかをわかるはずもない。「魚は〇

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沈黙を恐れない

沈黙を恐れない

人に何かを教える時、ついついたくさん喋ってしまうことはないだろうか。自分としては、良かれと思って、思っていることを全部喋るのだが、聞いている相手としては、長話になってしまい、何も残らないなんてことがある。

年齢が上がれば上がるほど教える機会そのものが増えてくると思うし、経験した分、伝えられることも増える。しかし、それはあくまで自分が体験したからわかることであって、人の話を聞いて得たことばかりでは

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「こういうもんだから」で済ませない

「こういうもんだから」で済ませない

とある資格試験問題でわからないところを教える機会があった。解答のイメージはわかるのだが、さて、どうやって噛み砕いて説明しようか、という点は教わる側の知識・感覚によって異なるので、いつも考えながら発言する。この問題の、どういうところがネックになって解けないのか。それを明らかにしていくことが、問題の解き方を教えるということだと思う。

ところが、教える人によっては「これはこういうもんだから」という一言

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勝ち続ける組織の作り方

勝ち続ける組織の作り方

青森山田高校サッカー部を選手権2度の優勝に導いた黒田監督の著書。25歳から同校で指揮を執る黒田監督の考えが随所に記されている。

本書で面白いと思ったところは、黒田監督が名付けた「高体連現象」と呼ばれる項目である。高校生が所属するチームには大きく分けて2つあり「高体連」と「Jユース」である。簡単にいえば、高体連は高校の部活動、JユースはJリーグの下部組織である。Jユースの入団テスト

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