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「損切丸」-「日銀」編

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「損切丸」が20年以上 ”お付き合い” させて頂いた「日銀」に関するより突っ込んだ記事をご紹介。
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#CPI

止まらない「過剰流動性」ゲーム - バローメーターはビットコイン

止まらない「過剰流動性」ゲーム - バローメーターはビットコイン

  "CPIショック" はちょっと大袈裟だが確かにマーケットの雰囲気は一変した。特に米国債とJGB(日本国債)。売り=金利に上昇に弾みがついている

 米国債については「逆イールド」から一気に「フラットニング」(イールドカーブの平坦化)「スティープニング」に向かう勢い。「年内利下げ」期待は剥落しつつあるのが現状。このままCPIや雇用統計が上昇基調を維持すれば2年以降の米国債金利は@5%越え、下手を

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続・想像以上にしつこい「インフレ」

続・想像以上にしつこい「インフレ」

 想像以上にしつこい「インフレ」|損切丸 (note.com) の続編

 注目の米CPI ↑ が出た後の「損切丸」の正直な感想。特にコアの高止まりは(FRBにとっても)ショッキングで やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。|損切丸 (note.com) は健在。もう現実的に「利下げ」無しを考慮しなければいけなくなった

 20年以上マーケットに関わってきたが、いつも 続・「行って欲

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想像以上にしつこい「インフレ」

想像以上にしつこい「インフレ」

 「ドル円」ショートを仕掛けていたウォール街やファンドの「ドル金利低下」の願い虚しく、想像以上にしつこいアメリカの「インフレ」。 やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。|損切丸 (note.com) ということなのだろう。その割に株価は意外に底堅い

 続・逃げ出す「お金」。向かう先は... @2024|損切丸 (note.com) で「貸出」の鈍化や「預金」の流入を受け、欧米の銀行

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 ”コストプッシュ” ? -「インフレ」に「減税」は御法度

”コストプッシュ” ? -「インフレ」に「減税」は御法度

 ”日本のインフレはコストプッシュ!(だから減税しろ?)”

 何だか一部のネット界隈では合い言葉のようになっている ”コストプッシュ” 。まあ言葉の定義にもよるが、経済学上は人件費上昇をコアに継続するのが「真性インフレ」だから、彼らは「お給料は上がっていない!」と言いたいらしい。だから「消費税下げろ!」という論調になる

 それは本当か?

 「損切丸」では繰り返し反論しているが、例えば今日(3

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やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。

やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” Ⅱ。

 やっぱりアメリカで燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸 (note.com) の続編として

 悪い ”胸騒ぎ” |損切丸 (note.com) 前稿.「お金」の価値 - "一度一方方向に走り出すと止まらない日本人" |損切丸 (note.com) で金利急騰のリスクを指摘した途端に厳しい数字が出た:

 米CPIは実は驚くような数字ではない。直近の様々な指標から「人件費」の再上昇は示唆され

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10年国債は「実質金利 "0"」を目指す?- 「理論」「合理性」に基づく政策運営を

10年国債は「実質金利 "0"」を目指す?- 「理論」「合理性」に基づく政策運営を

 CPIは食品・エネルギーを除くコアの水準と見合う+4.0%辺りで世界的に平仄が合ってきた ↓ 「お金」がグローバルに駆け巡る現代においてはアービトラージ(Arbitrage、裁定取引)が働くので当然の帰結だろう

 問題は「金利」動向

 米国の堅調な年末消費が示された事で3月どころか2024年に「利下げ」があるのかどうかさえ疑わしくなってきた。米国債は急落、「@4%割れ」の金利水準を維持できな

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「利下げ」に待った! - 日銀に "行動" を迫る「円安」

「利下げ」に待った! - 日銀に "行動" を迫る「円安」

 筆者の危惧する方向に相場が向かいつつある。12月の米CPIは11月比で上昇幅を拡大。コアは+4.0%を割り込んだものの、住居費や交通費などのサービス価格は高止まり。予想を上回った雇用統計と合わせて考えれば「利下げ」に待った! 少なくとも3月▼0.25%「利下げ」の目はほぼ消滅。やはり 燻る「インフレ」の ”種火” 。|損切丸 (note.com) はしつこい

 ただその後30年債入札でしっかり

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日本の「インフレ」の行方Ⅱ ー 注目される ”サービス価格” ≓ 人件費の行方

日本の「インフレ」の行方Ⅱ ー 注目される ”サービス価格” ≓ 人件費の行方

 日本の「インフレ」の行方 ー 問われる日本人の ”覚悟” |損切丸 (note.com) の続編

 「損切丸」も含めそう感じている人も多いのではないか。原因は「燃料調整費」。年初月+3,000円程度だったのが▼3,000円にドテン。そう、これが「エネルギー補助金」の正体。CPIを▼0.5%引下げると概算されている。

 コアコアCPI+3.8% > 総合CPI+2.8%にその影響ははっきり現れ

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続・「利下げ」はまだ気が早過ぎる ー 「時間」を買うか「リスク」を買うか

続・「利下げ」はまだ気が早過ぎる ー 「時間」を買うか「リスク」を買うか

 「利下げ」はまだ気が早過ぎる|損切丸 (note.com) の続編

 マーケットは+2%台のCPI → 年明け一気に「利下げ」相場を期待していたようだが、やはり「利下げ」はまだ気が早過ぎる。*ガソリン価格が急落する反面、家賃が上昇。しつこいアメリカの「インフレ」が確認された。

 本日(12/13)FOMCの声明文や記者会見でも早期「利下げ」を示唆するような発言は期待薄。ただ大統領選を来年に控

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日本の「インフレ」の行方 ー 問われる日本人の ”覚悟”

日本の「インフレ」の行方 ー 問われる日本人の ”覚悟”

 日本のCPIはやれ「GOTO」だ「エネルギー補助金」だと(意図的に) "歪み" が生じているので正しい姿が掴みにくい、e.g., 「CPIの誤謬」。- 日本で「賃金」が上がらない理由。|損切丸 (note.com) 10月CPIも「エネルギー補助金」効果が半減した事によって ”CPI引下げ効果” が▼0.5%まで低下、総合指数を押し上げている。

 こういう言説が未だにネットで蔓延っている。だが

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「実質金利」の議論。ー「借金」の重み。

「実質金利」の議論。ー「借金」の重み。

 ここがドル円相場の大きな転換点になるかー。この3日間息を詰めて見ていたが、いやあ参った(苦笑)。まさかあの急落から@149円台後半まで持ち上げてくるとは...。「お腹が一杯」的な "人間味" は全く感じられ無い。AIプログラムでHFT(高頻度取引)が走っているのだからまあ当然と言えば当然なのだが、急騰急落を繰り返す様はさながらビットコイン(BTC)。こんな代物で "Mrs. ワタナベ” など筆者

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「米中首脳会談」と「原油安」と「ルーブル高」。ー これは偶然なのか。

「米中首脳会談」と「原油安」と「ルーブル高」。ー これは偶然なのか。

 原油価格と中国CPIと年内選挙先送り。|損切丸 (note.com)  から繋がりで読んで頂けるといいかもしれない。

 WTI(NY原油先物)の動きがおかしい。あれだけ「OPEC減産」を囃して持ち上げていたのに、さしたる材料もなく急落。これは何を意味するのか。

 筆者は陰謀論者ではないが政治と相場は密接に関係している。確実なデータはお示しできないが、どうも米中が歩みよりを始めた頃から相場の流

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アメリカから助け船? Ⅲ ー 待ちかねた米国債+株買い&ドル売り。

アメリカから助け船? Ⅲ ー 待ちかねた米国債+株買い&ドル売り。

 アメリカから助け船? ー ”見” の姿勢に入るFRB.|損切丸 (note.com)
 続・アメリカから助け船? ー 「変化」を怖れてばかりでは前に進めない。|損切丸 (note.com) からの続編。

 注目の米CPIが発表になったが、実は市場予想とそれ程かけ離れてはいない。それでもこれだけマーケットが動くのは、米国債や米株を買いたい人、あるいはドルを売りたい人が我慢に我慢を重ねていた証拠。

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続・本当は金利なんて上げたくないのに...。ー 「インフレ」で「お金」の "奪い合い" 。

続・本当は金利なんて上げたくないのに...。ー 「インフレ」で「お金」の "奪い合い" 。

 本当は金利なんて上げたくないのに...。ー 「インフレ」で「お金」は "押し付け合い" 。|損切丸 (note.com) の続編。

 8/14 アルゼンチン+21%「利上げ」、政策金利@118%、に続けとばかりに今度はトルコが@17.5%→@25%、+7.5%「利上げ」。2023年に入って大統領選が終わった所から+16.5%も上げており、「インフレには利下げ」の "エルドアン理論" は急旋回。

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