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冒頭3行選手権参加作品まとめ。

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#冒頭3行選手権 の参加作品をまとめます。「これは……!」と響いた3行はぜひシェアしてください🐐
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2021年8月の記事一覧

『赤くて痛くて重い』#冒頭3行選手権

『赤くて痛くて重い』#冒頭3行選手権

「辛いものは苦手だ」って、どのタイミングだったら言えただろうと記憶を反芻する。
いま私の目の前には、満面の笑みを浮かべた相手、そして毒々しい蒸気を上げる真っ赤な物体がある。
そこには120%の善意と、おそらく私に対する好意も盛られている。

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野やぎさん主催の #冒頭3行選手権 を見て、3行から始まる物語を書いてみたくなりました。

普段なら場違いになりそうな不安が勝って企画への参加

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『新しい日々』#冒頭3行選手権

平穏な生活、ずっと続くと思っていた二人の日常。
2020年4月16日、全国での緊急事態宣言。
彼女は言う「もう元には戻れない。世界も、二人も」

素敵なハッシュタグを見つけたので便乗させてください。
〝冒頭〟というよりむしろ〝あらすじ〟なのはご愛嬌。

続きは絶賛執筆中。
おおよそまとまったら載せ始めます。
(タイトルが変わったらご愛嬌。)

もし気になったら、他のもぜひ見ていってください。
つい

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#冒頭3行選手権 をいったん終わります!

#冒頭3行選手権 をいったん終わります!

アイスランドでは、ごく普通のひとが自伝を書く文化があるらしい。なにそれ。最高じゃん。

極寒の季節、家に籠もることが多い国なので読書人口が多い。そして、読むだけじゃなく書くひと、書きたくなるひとがいるってことだろう。

やっぱり「書く」というのは、ほんの少し、こころにぬくもりが生まれる行為なのだと思う。



この夏を駆け抜けた、冒頭3行選手権!!

たくさん書いて、読んで、あそんでくれてありが

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ロシアワインの夜【#冒頭3行選手権】

ロシアワインの夜【#冒頭3行選手権】

列車は広大な大地を西に向かって、ゆっくりと進む。
西暦2000年。
長い休暇を得た黒木にとって、旅の出発地は北京だった。

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あっという間に、もう8月末。

いろんな3行、そしてその続きに出会えて楽しかった『#冒頭3行選手権』も、そろそろフィナーレといったところでしょうか。

私の選手権最後の作品は、昨年、文章のオンラインサロンの課題でコツコ

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改札口の手前で 冒頭3行のつづき

改札口の手前で 冒頭3行のつづき

初めて彼女ができて、3ヶ月がたったころ。

一緒にご飯を食べ、帰ろうって駅へ歩いていたら「話しておきたいことが」と彼女。

僕が向き直ると、彼女はちょっと困った表情を浮かべながら、こう言った。

「わたしと、結婚してくれませんか」

忘れもしない、JRのあの線のあの駅・・改札口の手前で、それは発せられた。

僕は、前日まで友人と九州の離島へ旅行に行っていた。仕事を終えて、待ち合わせをして、夕食を一

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【小説】『ルビーに萌え立つ』#冒頭3行選手権

【小説】『ルビーに萌え立つ』#冒頭3行選手権

「私、ルビーの花になりたい。刹那の内にパッと咲いて、須臾の間に萎れて沈む、綺麗でしょ?」
 死際の君の言葉は半端な宇宙語のようだった。

後、一本だけ。

私がOLと名乗るのをやめた理由

私はこのnoteを始めた当初、『普通のOL日記』というものを書いていました。ごく普通の、何者でもない、一介のOLとして書いた日記です。しかし、今は意図的に「OL」ではなく「会社員」と自己紹介をするようにしています。

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野やぎさんの #冒頭3行選手権 に参加させていただきました。続きはいずれ書きます。

速水真澄方程式#冒頭3行選手権【本文作成】

速水真澄方程式#冒頭3行選手権【本文作成】

使える…!この男使える!

読んだ瞬間そう思った。

そして、今に至るまで重宝している。

失意のあまりコークハイを飲みマスコミの餌食になりかかった時、速水真澄は厳しく叱責することでマヤをかばった。

マヤには真澄様の心は伝わらず憎まれ、速水真澄が甘美な(?)苦しみに読者と共に身もだえる「ガラカメ」の名シーン。

人は甘やかされた者に厳しく、落ち度を指摘する。しかし、非難される前に自ら非を認め叱責

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Instagramとおじいさん

Instagramとおじいさん

仕事の合間にカフェでランチを食べていた。

横に座ったおじいさん(推定70歳)が声を掛けてくる。

「Instagram使ってますか?ちょっと教えて欲しいんだけどね……」

おぉぉ、怪しい。何かの詐欺だろうか?どうして私はこんなに見知らぬ人に声を掛けられるのだろう。年に2~3回は道を聞かれたり、電車の乗り方なんかを聞かれたりする。イヤホンで耳を塞いでいるにも関わらずだ。今回もまた然り。

でも、人

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祭囃子・羽田のニケ

「さすまたを持ってこい!高跳びで空まで飛んでやらぁ!」
国内線の66番ゲートにその声は突として響いた。

https://note.com/noyagi/n/na95519df7399

ガラス職人の弁明

ガラス職人の弁明

あの氷の女王のような図書館が、あたしにそうさせるんでさ。
王様のために数々の、美しい景色を封じ込めたガラス玉を苦もなく作り出した職人は、その技が妖の術だと疑われた時にそう弁明したのでした。

* * * * *

この企画に参加させていただきます。
PCで3行、スマホだと5行ぐらいになりますね。

よろしくお願いします。

開催宣言当初から、「きっと」と思いながら、今日やっとの投稿です。
以前から

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コロッケのお味は 【完全版】

コロッケのお味は 【完全版】

私が時間をかけて作ったコロッケを当たり前の顔して次々と口に放り込んでいくあなたを見ながら「あなたのために作ったんじゃない、そんなにたくさん食べないでよ」と私がいつも心の中で思ってるなんて、あなたは知らない。

「なぁ、来週結婚記念日だよな?」とあなたに聞かれて「うん」とだけ返事をする。

ごめんね、その日は来ないんだけどね、ねぇ、ロシアンルーレットって知ってる?

✳︎✳︎✳︎✳︎✳︎

あの日、

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鮮やか

鮮やか

赤は目立つ

1色でもそうなのに、中心に白があるから鮮やかに目に映る

この配色を選択した自然に不思議を感じる。